近刊検索 デルタ

2015年4月3日発売

笠間書院

出版社名ヨミ:カサマショイン

岩佐美代子セレクション2 和歌研究 附、雅楽小論

岩佐美代子セレクション
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内容紹介
京極派和歌を中心に、その魅力を存分に味う一冊。
『古今和歌集』『新古今和歌集』からはじまり、近代和歌まで、
和歌の魅力に触れつつ、多角的な側面から研究を行った、
和歌研究者・愛好者必読の一冊がついに刊行。
昭和57年から平成26年に至る33年間に発表した、既刊研究書に未収録の、文章表現への探究が生んだ論文を集成。

【『京極派歌人の研究』(昭49)『京極派和歌の研究』(昭62)以降に発表致しました、和歌関係諸論、ならびに関係雑文をまとめてみました。中で飛びぬけて古い、「大宮院権中納言」(昭57)は、発表当時、「権中納言は為子である」という樋口芳麻呂先生の御論(「風葉和歌集序文考(上)」国語と国文学昭40・1)を、知っていたのについ失念して書き落し、当の樋口先生から御注意を受けて何とも申しわけなく、顔から火の出るほどはずかしくて、以後の著書に収録できずにおりましたもの。今回ようやく訂正収載致しました。また「嘉元元年伏見院三十首歌」は、平成二年『鶴見大学紀要』27に一旦発表致しましたがその後の新資料発見めざましく、その成果が別府節子『和歌と仮名のかたち』(平26)に詳しく公表されましたので、それにもとづいて新たに書きおろしました。その他の諸論につきましても、発表の際の誤り、以後公刊の資料の提示等により、若干の改訂を行いました事をお許し下さい。
『文机談』研究の余得として、雅楽・歌謡研究の方々とも御懇意になりました結果、その関係の小論二編が生れました。今後この方面に発展できるとは到底思われず、さりとて埋れさせるにも忍びませんので、附載致しました。書名に『附、雅楽小論』とうたうにはまことにおはずかしいのですが、お笑いすて下さい。……「はじめに」より】
目次
はじめに
凡例

【和歌研究 附、雅楽小論】
『古今集』『新古今集』の魅力―文学の神の指先
「春かけて」考―中世同種表現詠の解釈に及ぶ
はじめに/一 注釈史考/二 初期詠の様相/三 勅撰集の様相―「時+かけて」の分布/四 「時+かけて」の様相/おわりに
「しほる」考
一 小西甚一説要旨/二 二十一代集用例の検討/三 「撓・萎」「存疑」/四 「霑」/五 「ぬらし、把持する」/六 「絞」か「霑」か/七 「絞る」の見直し/おわりに 
歌言葉「かげ」の歴史―古今集から玉葉風雅へ
一 勅撰集の「かげ」/二 京極派新歌風/三 『玉葉』『風雅』の「かげ」/四 むすび
俊成的世界の珠玉
『玉葉集』の定家―勅撰全入集歌を見渡して
一 勅撰入集定家詠概観/二 詠歌契機別考察/三 年代順整理/四 『新後撰集』における定家/五 結語
為家の和歌―「住吉社・玉津嶋歌合」から『詠歌一躰』へ
一 沿革/二 成果/三 證歌の活用/四 古歌の吸収/五 『詠歌一躰』における「稽古」/六 為家詠・歌論の見直し
恋のキイワード―為家と阿仏の場合
京極為兼の歌論と実践
一 「木の葉・下葉」論争/二 「あさか山」論議/三 『和歌抄』の成立と特色/四 『玉葉集』における実践/おわりに
大宮院権中納言―若き日の従二位為子
一 その称呼/二 その歌歴と歌風
「伏見院宸筆判詞歌合」新出資料報告と続門葉集瞥見―附、続門葉集作者部類
はじめに/一 勅判切概説/二 右王麿と『続門葉集』/三 左歌作者考/四 前論訂正/おわりに/続門葉集作者部類
嘉元元年伏見院三十首歌(歌人別現存全歌集成)
はじめに/Ⅰ京極派持明院統/Ⅱ二条派大覚寺統/Ⅲ中立派・その他/Ⅳ不明歌人/おわりに
『玉葉集』と『栄花物語』
一 重複状況概観/二 『玉葉集』と他資料との本文対比/三 両作品の共通性/四 文学的交流の意義
音せぬ荻―玉葉集「読人しらず」考
冷泉家時雨亭文庫蔵『歌苑連署事書』翻刻と訳注
「ね」か「おと」か
『桐火桶』をうらやむ
近代と和歌―穂積歌子昭和三年『歌日記』
一 昭和初期一老女の「和歌」/二 二月二十日第一回普通選挙/三 議会・内閣・野党の混迷/四 張作霖爆殺/五 治安維持法改正/六 ノビレ・アムンゼン遭難/七 不戦条約調印/八 即位大嘗祭/九 近代と和歌

   *   *   *

今様「よるひるあけこし」解釈考
はじめに/一 諸家の解釈/二 「あけこし」考/三 私解/四 附言
若き日の妙音院師長―附、略年譜
一 元服まで/二 頼長と師長/三 結婚/四 説話考察

初出一覧
あとがき
和歌索引
研究者名索引
作品名索引
著者略歴
岩佐 美代子(イワサ ミヨコ iwasa miyoko)
大正15年3月 東京生まれ。昭和20年3月 女子学習院高等科卒業。鶴見大学名誉教授。文学博士。 著書に『京極派歌人の研究』(笠間書院 昭49年)、『あめつちの心 伏見院御歌評釈』(笠間書院 昭54年)、『京極派和歌の研究』(笠間書院 昭62年)、『木々の心 花の心 玉葉和歌集抄訳』(笠間書院 平6年)、『玉葉和歌集全注釈』全四巻(笠間書院 平8年)、『宮廷に生きる 天皇と 女房と』(笠間書院 平9年)、『宮廷の春秋 歌がたり 女房がたり』(岩波書店 平10年)、『宮廷女流文学読解考 総論中古編・中世編』(笠間書院 平11年)、『永福門院 飛翔する南北朝女性歌人』(笠間書院 平12年)、『光厳院御集全釈』(風間書房 平12年)、『宮廷文学のひそかな楽しみ』(文藝春秋 平13年)、『源氏物語六講』(岩波書店 平14年)、『永福門院百番自歌合全釈』(風間書房 平15年)、『風雅和歌集全注釈』全三巻(笠間書院 平14・15・16年)、『校訂 中務内侍日記全注釈』(笠間書院 平18年)、『文机談全注釈』(笠間書院 平19年)、『秋思歌 秋夢集新注』(青簡舎 平20年)、『藤原為家勅撰集詠 詠歌一躰・新注』(青簡舎 平22年)、『岩佐美代子の眼 古典はこんなにおもしろい』(笠間書院 平22年)、『竹むきが記全注釈』(笠間書院 平23年)、『讃岐典侍日記全注釈』(笠間書院 平24年)、『和泉式部日記注釈[三条西家本]』(笠間書院 平25年)などがある。
タイトルヨミ
カナ:イワサミヨコセレクション2 ワカケンキュウフガガクショウロン
ローマ字:iwasamiyokoserekushon2 wakakenkyuufugagakushouron

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