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2021年10月20日発売

勁草書房

フューチャー・デザインと哲学

世代を超えた対話
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内容紹介
フューチャー・デザイン×哲学! 将来世代の視点から現在を捉えるフューチャー・デザイン。その内包する倫理的・哲学的課題に挑む。

将来世代のための社会を作ろう、しかしそのためにはどうすればよいのか。こうした課題に対して「仮想将来世代」の導入による対話を模索してきたフューチャー・デザイン。そして未来に関して豊富な思索と議論を積み重ねてきた哲学。両者の出会いから、未来を予測し、未来とつながり、未来と対話するために必要なことを問い直す。
目次
はしがき

はじめに[西條辰義・宮田晃碩・松葉 類]
 1 フューチャー・デザインとは何か
 2 将来世代とは何か
 3 フューチャー・デザインの特徴
 4 本書が取り組む課題は何か――各章の内容

第一部 〈未来を予測する〉

第1章 フューチャー・デザイン×哲学[西條辰義]
 1 我々は何をしてきたのか
 2 なぜ将来失敗は起こったのか
 3 FDとは?
 4 FD実験
 5 市民の皆さんとともに
 6 これから

第2章 「自分自身のため」とは何か?――マルティン・ハイデガーの示唆と世代間対話の可能性[宮田晃碩]
 1 はじめに
 2 自分自身のためとは何か――問題の導入
 3 私たちの本質は「実存」である
 4 私たちは世界に埋め込まれて、自分のために存在している
 5 「非本来性」と「本来性」――私たちは自己決定の可能性をもつ
 6 「歴史性」という条件――私たちは具体的な物や場所から可能性を受け取る
 7 物や場所への気づかい――将来世代との共生へ向けて
 8 おわりに

第3章 円環と直線の交点――わたしたちは現在をどう引き受けるのか[佐藤麻貴]
 1 はじめに
 2 不確実性に対峙する「態度」という問題――宗教か、科学か? 過去か、未来か?
 3 直線的時間概念の呪縛――過去から現在へ、現在から未来へ
 4 時間と空間――不確実性のひろがり
 5 おわりに

第4章 仮想将来世代と「無知」――群盲、部屋のなかの象を評す[太田和彦]
 1 序 論
 2 未来についての無知の扱い方――先行研究①
 3 「未知の既知」を拡大させる抑圧と急き立て――先行研究②
 4 「故意の盲目」の受け入れ方――先行研究③
 5 未知の既知を言表する方法としてのFD
 6 未知の既知を言表する方法としてFDを用いる場合の注意点

第5章 労働と余暇の未来――ケインズの未来社会論を手掛かりに[百木 漠]
 1 AI+BIによる革命?
 2 AIの発達と雇用の縮小
 3 ケインズの予言
 4 労働からの解放はユートピアかディストピアか
 5 AI+BIかWSか?
 6 貨幣愛の克服
 7 結 語

第二部 〈未来とつながる〉

第6章 将来世代への責任――ハンス・ヨナスの思想[戸谷洋志]
 1 はじめに
 2 問題設定
 3 テクノロジーの本性をめぐる分析
 4 将来におけるテクノロジーの価値
 5 責任という原理
 6 将来の予見
 7 恐怖に基づく発見術
 8 将来の可能性への責任
 9 むすびにかえて

第7章 対話篇 住む時代の異なる人たちの間の関係とはどのようなものか、どうすれば上手くやっていけるか[廣光俊昭]
 第一幕 先行世代は後続世代に責務を負っている
 第二幕 異なる各世代は共通の利害を持っている
 第三幕 では、どうしたらよかったのか

第8章 将来世代への同感――ヒューム、スミス、その先へ[宇佐美誠・服部久美恵]
 1 同感の道徳哲学
 2 道徳的理性主義 対 道徳感覚説
 3 ヒュームの共感論
 4 スミスの同感論
 5 同感をめぐる理性と感情

第三部 〈未来と対話する〉

第9章 将来世代との対話の倫理――レヴィナス哲学を手掛かりに[松葉 類]
 1 はじめに――将来世代との対話の困難
 2 レヴィナスの他者論
 3 他者の理解不能性と仮定の禁止
 4 虚構としての文学の価値
 5 おわりに――自分を超える思考

第10章 あたかも共にあるかのように――想像力と未来の他者[赤阪辰太郎]
 1 はじめに
 2 FDの問題設定
 3 FDセッション
 4 近視性は人間の特性なのだろうか
 5 仮想された将来は未来とかかわっているのだろうか
 6 世代を超えた他者との交流――読む・書くことの時間性

第11章 人は本当に対話したいのか、どうすれば対話したいと思うのか[谷川嘉浩]
 1 対話のトラブルは避けるべきなのか
 2 ドナルド・トランプのツイート教育
 3 スティーブン・キングと映画「アラジン」から考える疎外の感覚
 4 安易な共感ではなく、「理解」すること
 5 禁止でも命令でもなく、他者への配慮を欲望すること――感情教育
 6 対話のデザインとインフォーマルな会話
 7 対話するために必要な遠回り

おわりに[西條辰義・宮田晃碩・松葉 類]
 1 フューチャー・デザインという発想
 2 本書はどのように成立したのか

参考文献
索 引
執筆者紹介
著者略歴
西條 辰義(サイジョウ タツヨシ saijou tatsuyoshi)
西條 辰義(さいじょう たつよし) ミネソタ大学大学院経済学研究科修了。Ph.D.(経済学)。現在,総合地球環境学研究所特任教授,高知工科大学フューチャー・デザイン研究所長,東京財団政策研究所主席研究員。専門は制度設計工学,公共経済学。著書に『フューチャー・デザイン』(編著,勁草書房,2015)。
宮田 晃碩(ミヤタ アキヒロ miyata akihiro)
宮田 晃碩(みやた あきひろ) 東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程在籍。専門は現象学。論文に「住まうことと語ること」(Heidegger-Forum vol. 14, 2020, 1-18)。
松葉 類(マツバ ルイ matsuba rui)
松葉 類(まつば るい) 京都大学文学研究科後期博士課程修了。博士(文学)。現在,同志社大学グローバル・コミュニケーション学部非常勤講師。専門は現代フランス哲学,ユダヤ思想。訳書に『国家に抗するデモクラシー』(共訳,法政大学出版局,2019)ほか。
タイトルヨミ
カナ:フューチャーデザイントテツガク
ローマ字:fyuuchaadezaintotetsugaku

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勁草書房の既刊から
B.F.スキナー/著 スキナー著作刊行会/編集
ジゼル・アリミ/著 アニック・コジャン/著 井上たか子/翻訳
マイケル・スロート/著 早川正祐/翻訳 松田一郎/翻訳
もうすぐ発売(1週間以内)
東洋経済新報社:城田真琴 
第三書館:高島利行 
集英社:堂場瞬一 
現代書館:インティ・シャベス・ペレス みっつん 

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