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2023年11月13日発売

筑摩書房

出版社名ヨミ:チクマショボウ

晩酌の誕生

ちくま学芸文庫
ちくま学芸文庫
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内容紹介
いつ頃から始まったのか? 飲まれていた酒は? つまみは? 著者独自の、酒の肴にもなってしまう学術書、第四弾!

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万葉の昔からはじまり、江戸時代に花開いた日本人の家飲み。当初健康のため、安眠のために飲まれていた「寝酒」は、灯火の発達とともにゆっくり夜を楽しむ「内?み」へと変わっていく。飲まれていたのは濁酒や清酒、焼酎とみりんをあわせた「本直し」等。肴は枝豆から刺身、鍋と、現代と変わらぬ多彩さ。しかも、振り売りが発達していた江戸の町では、自分で支度しなくても、家に居ながらにして肴を入手することができた。さらに燗酒を売る振り売りまでいたため、家に熱源がなくても燗酒が楽しめた。驚くほど豊かだった日本人の家飲みの歴史を繙く。
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これなしには一日が終わらない
はじめて明かされる家飲みの歴史
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目次
序章 酒は百薬の長
一 寝酒を飲んで快眠の世界に 二 節度をもって飲めば酒は百薬の長
第一章 万葉集に詠まれた独り酒
一 酒は神と共に飲むもの 二 万葉歌人・大伴旅人の独り酒
三 「貧窮問答の歌」の糟湯 酒
第二章 中世の独り酒
一 独り飲みを禁じた北条重時 二 家飲みを好んだ兼好法師
第三章 晩酌のはじまり
一 農民の間にも晩酌が広まる 二 寝酒といっていた江戸の晩酌
三 寝酒のメリットを説く人が出現 四 寝酒の否定論者も出現
第四章明かりの灯る生活
一 新たな灯火原料の利用 二 ナタネ油の生産 三 綿実油の生産
四 高価な種油と安価な魚油の生産 五 蝋燭の生産 六 町を巡っていた油売り
第五章 灯火のもとでの外食
一 煮売茶屋の夜間営業 二 料理茶屋の繁昌 三 居酒屋の繁昌
第六章 江戸庶民の夜間の暮らし
一 暗かった夜間の生活 二 木戸で閉ざされた江戸の町
第七章 江戸で花開いた晩酌文化
一 俳諧・狂歌に詠まれ始めた寝酒 二 独酌の風情を愛した芭蕉と其角
三 一日の労をいやす寝酒
第八章 晩酌の習慣が広まる
一 市中に酒が出回る 二 小咄にみる晩酌 三 夫婦仲睦まじく小鍋立
四 晩酌に飲んでいたのは燗酒 五 なぜ江戸時代の人は燗酒を好んだか
六 風呂上りに晩酌 七 さまざまな家飲みスタイル
八 孝行息子のおかげで晩酌 十 女性の晩酌
第九章多彩な晩酌の肴
一 肴の名の出現と多様化 二 手づくり肴を味わう 三 振り売りから肴を買う
四 屋台店から肴をテイクアウト 五 煮染屋などから肴をテイクアウト
六 刺身屋から肴をテイクアウト 七 仕出し料理のデリバリー 八 おでん燗酒売り
第十章 長くなった夜の生活時間
一 木戸の廃止と明かりの進化 二 晩酌という言葉が広まる
三 漱石の作品にみる晩酌 四 育まれてきた晩酌文化
おわりに
参考資料・文献一覧
著者略歴
飯野 亮一(イイノ リョウイチ iino ryouichi)
飯野亮一(いいの・りょういち):食文化史研究家。服部栄養専門学校理事・講師。早稲田大学第二文学部英文学専攻卒業。明治大学文学部史学地理学科卒業。著書に『居酒屋の誕生』『すし 天ぷら 蕎麦 鰻』『天丼 かつ丼 牛丼 うな丼 親子丼』(ちくま学芸文庫)、『江戸の料理と食生活』(共著、小学館)、『郷土史大辞典』(共著、朝倉書店)、『歴史学事典』(共著、弘文堂)、『調理用語辞典』(共著、全国調理師養成施設協会)などがある。
タイトルヨミ
カナ:バンシャクノタンジョウ
ローマ字:banshakunotanjou

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