近刊検索 デルタ

2012年12月20日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

エストニアを知るための59章

エリア・スタディーズ
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内容紹介
バルト三国の中で最も北に位置するストニア。大国に翻弄された歴史、ソ連邦併合、2度の独立、EU加盟後の歩み、民俗や文化、芸術など、人口約130万、国土も日本の九州程度にすぎない、この小国の多様な全体像を描き出す1冊。
目次
 はじめに

Ⅰ エストニアのあらまし

第1章 なぜ「バルト三国」なのか──変容する地域アイデンティティ
第2章 地理と行政区分──「平坦で、豊穣で、岩がちで……」
第3章 領域的変遷──地域名に見る歴史の複雑さ
第4章 島々──伝統と多様性の宝庫
 【コラム1】キヒヌ島
第5章 タリンとタルト──顔(首)か頭か、エストニアの二都物語
 【コラム2】エストニアの名前あれこれ


Ⅱ 言語

第6章 エストニア人とことば──「エストニア語」の成立
第7章 エストニア語はどんなことば?──エストニア語の発音や文法
第8章 エストニア語の社会的地位の移り変わり──言語監督庁長官の見る言語政策
第9章 セト語──国境で分断されたことばと人々
第10章 ヴォル語──復興運動の20年
第11章 民族覚醒の時代とエストニア語──ヤンセン、フルト、ヤコプソン


Ⅲ 歴史

第12章 バルト・ドイツ人──超えねばならない高い壁
第13章 知識人──啓蒙主義と民族意識
第14章 ハンス・クルース──偉大な歴史家か、独立喪失の「戦犯」か
第15章 「民族覚醒」と新聞──新聞の果たした役割
第16章 エストニアの独立──独立戦争の勝利と国際社会からの承認
第17章 二人の偉人──パッツとトニッソン
第18章 シニマエ攻防戦──知られざるエストニア最大の戦い
第19章 在外エストニア人──国外移住の3度の波
 【コラム3】スウェーデンのエストニア「亡命政府」
第20章 記念碑と博物館──過去の記憶のされ方
 【コラム4】知られざる“ゆるキャラ”ヴィグリ


Ⅳ 政治

第21章 「歌う革命」と独立回復──人民戦線と急進的民族主義派の協調と対立の中で
第22章 ヨーロッパ回帰の立役者──レンナルト・メリ
第23章 現代の政治文化を代表する3人の政治家──サヴィサール、ラール、アンシプ
第24章 政治制度と政党システム──発展と安定の基盤
第25章 ナルヴァ──ロシア語系住民の町
第26章 民族政策──ロシア人は少数民族か
第27章 防衛──NATO、EUへの加盟とともに小国なりの自主国防能力を涵養する


Ⅴ 隣国との関係

第28章 ロシアとの関係──ステレオタイプをどう超えるか
第29章 EUとの関係──エストニア人はヨーロッパ人になったのか
第30章 フィンランドとの関係──「兄弟」関係から対等な関係へ
第31章 スウェーデンとの関係──移住者・支配国・少数民族


Ⅵ 経済・産業

第32章 経済概況──体制転換優等生の成果と苦悩
第33章 エネルギー、資源、環境──エストニアの「茶色の金」
第34章 IT──スカイプ発祥の地
第35章 通貨の変遷──クローンからユーロへ
第36章 世界遺産の旧市街──いくつもの顔


Ⅶ 社会・教育

第37章 学校と教育の歴史──「先進」地域としての歩み
第38章 体制転換と教育改革──ハイ・パフォーマンスとその裏面
 【コラム5】エストニアの高校生事
第39章 タルト大学──3度の創立といくつもの呼称
第40章 ユーリー・ロトマン(1922~1993)──「周縁」を生き、思考した人文学者
第41章 社会問題──ソ連時代の負の遺産か、固有の問題か
第42章 スポーツ──世界で活躍するアスリートたち
 【コラム6】結婚観・家族観


Ⅷ 文化・芸術

第43章 民族衣装──民族をまもり、育てた1世紀
第44章 エストニア全国歌謡祭──民族と国をつくった祭り
第45章 祖国を愛する40万人もの歌い手たち──エストニアの合唱音楽
第46章 エストニアの作曲家たち──民族性と革新性の彼方へ
 【コラム7】ウルマス・シサスクとの出会い
第47章 演劇──素人劇団の演劇から現代のプロ演劇まで
第48章 映画──ある1世紀についてのいくつかの場面
第49章 「作品」としてのアニメーション──不思議で深みのある作品群と、アニメーションの真価を知る人たち
第50章 文学──エストニアではみんな知っている作品と作家
第51章 エストニアを舞台とする小説──ソフィ・オクサネンの『粛清』


Ⅸ 生活

第52章 食文化──エストニアの「伝統」的食事とは
 【コラム8】エストニア人と酒
第53章 宗教、民間暦と祭日──エストニア人の一年
第54章 風習、ことわざ、慣用句──エストニア社会のあれこれ
第55章 エストニア近現代建築の過去、現在、未来──「リノベーション」の視点から
 【コラム9】エストニアの雑貨


Ⅹ 日本との関係

第56章 日本・エストニア関係史──忘れられた「歴史の断片」
第57章 エストニアにおける日本の研究──さらなる関係の深化を見すえて
第58章 タルト大学の日本学──オリエント学の発展とともに
第59章 日本との交流──ゆるぎない絆の国エストニア
 【コラム10】友好都市の佐久市とサク


 エストニアを知るための文献・情報ガイド
著者略歴
小森 宏美(コモリ ヒロミ komori hiromi)
早稲田大学教育・総合科学学術院准教授。エストニア近現代史。主な著作に『エストニアの政治と歴史認識』(三元社、2009年)、『越境とアイデンティフィケーション――国籍・パスポート・IDカード』(共編著、新曜社、2012年)、「国と国際が溶解する空間としてのバルト地域」(塩川伸明・小松久男・沼野充義編『ユーラシア世界第5巻国家と国際関係』東京大学出版会、2012年)
タイトルヨミ
カナ:エストニアヲシルタメノゴジュウキュウショウ
ローマ字:esutoniaoshirutamenogojuukyuushou

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