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定価:2,200円(2,000円+税)
判型:四六
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内容紹介
古代文明の時代より東西交易の中継点として多様で華麗な文化が花開いたシリア・レバノン。人々の暮らし、激動の政治と宗派の複雑な絡み合い、そして「アラブの春」以降、混迷を極めるシリア情勢を第一線の研究者が読み解き、一筋縄ではいかない両国の今を伝える。
目次
はじめに
Ⅰ 多彩な自然環境
第1章 多様な自然――地中海ビーチから沙漠まで
第2章 遊牧民の末裔たち――シリア沙漠辺縁部の村の暮らし
Ⅱ 層をなす歴史――イスラーム以前
第3章 文明史以前――ユーラシア先史文化の起点
第4章 都市の盛衰とシリア文明――技術と文化に生きる
第5章 シリア考古学の最前線――日本隊のシリア考古学調査
第6章 フェニキア人の地中海進出――地中海に乗り出した海洋民族の足跡
第7章 ローマ帝国属領としてのシリア――軍事的緊張と経済的繁栄
第8章 シリアの世界遺産――「ローマ」を受容したしたたかな土着性
Ⅲ 層をなす歴史――イスラーム以後
第9章 シリアにおけるイスラーム王朝支配――初期イスラーム時代の繁栄と混迷
第10章 ウマイヤ・モスクに見る歴史の重層――2000年の時を超える
第11章 シリアにおける十字軍の痕跡――十字軍の城
【コラム1】サラディン――生涯と事績
第12章 アレッポ城に見る歴史の重層――その歴史と建築物
第13章 マムルーク朝時代のシリア――戦争と交流
第14章 オスマン帝国時代のシリア――「暗黒時代」史観の修正
第15章 フランス委任統治から独立へ――植民地主義の負の遺産とその克服のたたかい
【コラム2】ムハンマド・クルド・アリー――あるシリア・ナショナリストの肖像
【コラム3】アントゥン・サアーダ
Ⅳ 宗教・宗派の万華鏡
第16章 スンナ派とシーア派――国が変れば立場も変わる
【コラム4】シャイフ・アフマド・クフターロー
第17章 アラウィー派――異端視され続けてきたシーア派分派
第18章 ドルーズ派――イスラームと非イスラームの境界に生きる人々
第19章 イスマーイール派――「暗殺者教団」の末裔たち
第20章 マロン派――「レバノン性」を体現する特殊な宗派?
第21章 ギリシア正教、ギリシア・カトリック――アラブの東方教会の本家争い
【コラム5】マクシモス・マズルーム――不屈の移動する聖職者
第22章 アルメニア正教、アルメニア・カトリック――アナトリアからアラブの地へ
第23章 シリア正教、シリア・カトリック――再び戦乱に追われる流浪の教会
第24章 ユダヤ教――古の宗教社会の「黄昏」
Ⅴ 激動する政治の中で
第25章 半世紀に及ぶシリアのバアス党体制――アサド父子による支配
【コラム6】現実主義者ハーフィズ・アサド――国際政治に長けたプレイヤー
第26章 シリアのムスリム同胞団――ハマー虐殺のアナロジー
第27章 レバノンの宗派体制と内戦――制度化された対抗関係が崩れるとき
第28章 レバノン内戦後のシリア覇権――ハリーリーを「表看板」に
第29章 レバノンの抵抗運動――ヒズブッラーの伸張
Ⅵ 複雑性を増す政治経済
第30章 レバノン国民議会選挙――制度的特異性とそのダイナミズム
第31章 政権に翻弄されるパレスチナ人――レバノンとシリアの政情と居住環境
第32章 曖昧なシリア・レバノン国境――浸透性が国際的にも問題に
第33章 シリア・イラク国境とイラク人難民問題――越境移動とその影響
第34章 マテ茶を飲む人々――『シリアの花嫁』の舞台、ゴラン高原
第35章 シリア・トルコの国境問題――劇的な変転
第36章 シリアの中の少数派――クルド人問題の背景
第37章 シリア経済の特徴――経済構造と開発政策
第38章 内戦後のレバノン経済――経済復興と債務問題
Ⅶ 変転の行方
第39章 ハリーリー暗殺事件の衝撃――シリア軍撤退、特別法廷が注目の的に
第40章 2006年紛争のインパクト――レバノンに突き付けられた重い課題
第41章 「アラブ市民革命」とシリア・レバノン――負けに不思議の負けなし
Ⅷ 人々の暮らし
第42章 シリアの都市の生活――ダマスクス人の社交作法
第43章 パラダイスとしての中庭式住宅――やすらぎと安心の空間の演出
第44章 都市のオアシス「ハンマーム」――心身の清潔と人々の交流の場
第45章 レバノンの村の生活――物事は「ついでに」
第46章 シリア人の生活に息づくイスラーム――試される信仰の実践
第47章 食の豊かさ――食物と人間関係
第48章 アラクの香り――ブドウの恵み、生命の水
第49章 ワイン源流の地――レバノンワインを楽しもう
第50章 オリーブ石鹸の歴史と魅力――地中海世界の恵み
Ⅸ 社会のダイナミズム
第51章 シリア・レバノンの都市問題と都市保全――保存と近代化のジレンマ
【コラム7】ギョウジ・バンショウヤ
第52章 現代レバノン人の家族・親族の紐帯――子分たちの関係
第53章 世界に広がるレバノン・シリア移民――際立つ存在感と深刻な頭脳流出
第54章 レバノンの教育制度――閉塞した社会と海外就職への希望
第55章 若者の就職難――海外就職、起業、晩婚化
第56章 出稼ぎメイド――現代家族社会の必須潤滑油
第57章 インターネットをめぐるバッシャール政権のジレンマ――インターネットは政権の味方なのか敵なのか?
Ⅹ 文化の躍動
第58章 現代レバノンの作家たち――アラブ世界の知的拠点ベイルートの繁栄と内戦の傷
第59章 在外レバノン人コミュニティと文学――ディアスポラを逆手に取る活力
【コラム8】ジュブラーン・ハリール・ジュブラーン――レバノンからの「預言者」
第60章 現代シリアの作家たち――監視下の創造力
【コラム9】サミール・カスィールの遺したもの
第61章 シリアの古典音楽――タラブの母アレッポの伝統
第62章 近代レバノンの音楽――アラブ音楽革新の旗手
【コラム10】ファイルーズ
第63章 シリア・レバノンの映画――知られざる豊饒の映画史
第64章 レバノンの舞台芸術とラビーア・ムルーエ――世界演劇の最前線
シリア・レバノンを知るための文献・情報ガイド
Ⅰ 多彩な自然環境
第1章 多様な自然――地中海ビーチから沙漠まで
第2章 遊牧民の末裔たち――シリア沙漠辺縁部の村の暮らし
Ⅱ 層をなす歴史――イスラーム以前
第3章 文明史以前――ユーラシア先史文化の起点
第4章 都市の盛衰とシリア文明――技術と文化に生きる
第5章 シリア考古学の最前線――日本隊のシリア考古学調査
第6章 フェニキア人の地中海進出――地中海に乗り出した海洋民族の足跡
第7章 ローマ帝国属領としてのシリア――軍事的緊張と経済的繁栄
第8章 シリアの世界遺産――「ローマ」を受容したしたたかな土着性
Ⅲ 層をなす歴史――イスラーム以後
第9章 シリアにおけるイスラーム王朝支配――初期イスラーム時代の繁栄と混迷
第10章 ウマイヤ・モスクに見る歴史の重層――2000年の時を超える
第11章 シリアにおける十字軍の痕跡――十字軍の城
【コラム1】サラディン――生涯と事績
第12章 アレッポ城に見る歴史の重層――その歴史と建築物
第13章 マムルーク朝時代のシリア――戦争と交流
第14章 オスマン帝国時代のシリア――「暗黒時代」史観の修正
第15章 フランス委任統治から独立へ――植民地主義の負の遺産とその克服のたたかい
【コラム2】ムハンマド・クルド・アリー――あるシリア・ナショナリストの肖像
【コラム3】アントゥン・サアーダ
Ⅳ 宗教・宗派の万華鏡
第16章 スンナ派とシーア派――国が変れば立場も変わる
【コラム4】シャイフ・アフマド・クフターロー
第17章 アラウィー派――異端視され続けてきたシーア派分派
第18章 ドルーズ派――イスラームと非イスラームの境界に生きる人々
第19章 イスマーイール派――「暗殺者教団」の末裔たち
第20章 マロン派――「レバノン性」を体現する特殊な宗派?
第21章 ギリシア正教、ギリシア・カトリック――アラブの東方教会の本家争い
【コラム5】マクシモス・マズルーム――不屈の移動する聖職者
第22章 アルメニア正教、アルメニア・カトリック――アナトリアからアラブの地へ
第23章 シリア正教、シリア・カトリック――再び戦乱に追われる流浪の教会
第24章 ユダヤ教――古の宗教社会の「黄昏」
Ⅴ 激動する政治の中で
第25章 半世紀に及ぶシリアのバアス党体制――アサド父子による支配
【コラム6】現実主義者ハーフィズ・アサド――国際政治に長けたプレイヤー
第26章 シリアのムスリム同胞団――ハマー虐殺のアナロジー
第27章 レバノンの宗派体制と内戦――制度化された対抗関係が崩れるとき
第28章 レバノン内戦後のシリア覇権――ハリーリーを「表看板」に
第29章 レバノンの抵抗運動――ヒズブッラーの伸張
Ⅵ 複雑性を増す政治経済
第30章 レバノン国民議会選挙――制度的特異性とそのダイナミズム
第31章 政権に翻弄されるパレスチナ人――レバノンとシリアの政情と居住環境
第32章 曖昧なシリア・レバノン国境――浸透性が国際的にも問題に
第33章 シリア・イラク国境とイラク人難民問題――越境移動とその影響
第34章 マテ茶を飲む人々――『シリアの花嫁』の舞台、ゴラン高原
第35章 シリア・トルコの国境問題――劇的な変転
第36章 シリアの中の少数派――クルド人問題の背景
第37章 シリア経済の特徴――経済構造と開発政策
第38章 内戦後のレバノン経済――経済復興と債務問題
Ⅶ 変転の行方
第39章 ハリーリー暗殺事件の衝撃――シリア軍撤退、特別法廷が注目の的に
第40章 2006年紛争のインパクト――レバノンに突き付けられた重い課題
第41章 「アラブ市民革命」とシリア・レバノン――負けに不思議の負けなし
Ⅷ 人々の暮らし
第42章 シリアの都市の生活――ダマスクス人の社交作法
第43章 パラダイスとしての中庭式住宅――やすらぎと安心の空間の演出
第44章 都市のオアシス「ハンマーム」――心身の清潔と人々の交流の場
第45章 レバノンの村の生活――物事は「ついでに」
第46章 シリア人の生活に息づくイスラーム――試される信仰の実践
第47章 食の豊かさ――食物と人間関係
第48章 アラクの香り――ブドウの恵み、生命の水
第49章 ワイン源流の地――レバノンワインを楽しもう
第50章 オリーブ石鹸の歴史と魅力――地中海世界の恵み
Ⅸ 社会のダイナミズム
第51章 シリア・レバノンの都市問題と都市保全――保存と近代化のジレンマ
【コラム7】ギョウジ・バンショウヤ
第52章 現代レバノン人の家族・親族の紐帯――子分たちの関係
第53章 世界に広がるレバノン・シリア移民――際立つ存在感と深刻な頭脳流出
第54章 レバノンの教育制度――閉塞した社会と海外就職への希望
第55章 若者の就職難――海外就職、起業、晩婚化
第56章 出稼ぎメイド――現代家族社会の必須潤滑油
第57章 インターネットをめぐるバッシャール政権のジレンマ――インターネットは政権の味方なのか敵なのか?
Ⅹ 文化の躍動
第58章 現代レバノンの作家たち――アラブ世界の知的拠点ベイルートの繁栄と内戦の傷
第59章 在外レバノン人コミュニティと文学――ディアスポラを逆手に取る活力
【コラム8】ジュブラーン・ハリール・ジュブラーン――レバノンからの「預言者」
第60章 現代シリアの作家たち――監視下の創造力
【コラム9】サミール・カスィールの遺したもの
第61章 シリアの古典音楽――タラブの母アレッポの伝統
第62章 近代レバノンの音楽――アラブ音楽革新の旗手
【コラム10】ファイルーズ
第63章 シリア・レバノンの映画――知られざる豊饒の映画史
第64章 レバノンの舞台芸術とラビーア・ムルーエ――世界演劇の最前線
シリア・レバノンを知るための文献・情報ガイド
著者略歴
黒木 英充(クロキ ヒデミツ kuroki hidemitsu)
1961年東京生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。中東地域研究、東アラブ近代史。東京大学教養学部卒、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。東京大学東洋文化研究所助手、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助手、同助教授を経て現職。主な著作に、『「対テロ戦争」の時代の平和構築』(東信堂、2008年)、The Influence of Human Mobility in Muslim Societies, London, Kegan Paul, 2003(以上、編著)のほか、共著に深沢克己編『ユーラシア諸宗教の関係史論――他者の受容、他者の排除』(勉誠出版、2010年)、大塚和夫編『世界の食文化10 アラブ』(農文協、2007年)、歴史学研究会編『地中海世界史2 多元的世界の展開』(青木書店、2003年)、板垣雄三編『「対テロ戦争」とイスラム世界』(岩波新書、2002年)など。
タイトルヨミ
カナ:シリアレバノンヲシルタメノロクジュウヨンショウ
ローマ字:shiriarebanonoshirutamenorokujuuyonshou
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