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定価:4,620円(4,200円+税)
判型:四六
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内容紹介
沖縄現代史の中に浮かんでは消える朝鮮人の姿。なぜ彼(女)らの姿は泡沫のような曖昧な姿なのか。本書は、朝鮮人の姿を不可視化する沖縄現代史の語りの空間を分析しながら、沖縄の朝鮮人を東アジアの脱植民地化の歴史の中に位置づけ直そうとする野心的な試みである。
目次
凡例
はじめに
第一章 沖縄戦の中で絡み合う歴史、不可視化する朝鮮人
一、沖縄戦の中の朝鮮人たち
第三二軍の創設とその役割
朝鮮人「軍夫」たちの連行の背景
使役される朝鮮人「軍夫」――暴力、重労働、飢え
玉砕作戦
戦闘中に殺されていく朝鮮人たち
朝鮮人「慰安婦」たちが連行されてきた背景
「慰安所」と日本兵たちの認識
二、沖縄の人々と朝鮮人たちの関係
沖縄の人々と朝鮮人「軍夫」たち
「戦後」に起きた殺害――久米島の朝鮮人虐殺事件
朝鮮人「慰安婦」と沖縄の人々および朝鮮人男性との関係
三、朝鮮人と沖縄の人々の位階秩序を越えた関係
第二章 朝鮮人たちの「戦後」――収容・帰郷・残留
一、米軍の占領政策の中での朝鮮人たち
収容される朝鮮人たち
二、収容後の二つの道――帰郷する朝鮮人、沖縄に留まる朝鮮人
帰郷する朝鮮人
沖縄に留まる朝鮮人
三、日本「本土」と沖縄における入国(域)管理体制――無国籍となる沖縄の朝鮮人
日本「本土」の入国管理体制
沖縄の出入域管理体制
第三章 沖縄をめぐって――国際的動向と抵抗運動
一、米国の軍事戦略の中の沖縄と韓国
沖縄と韓国――アジア民族反共連盟(APACL)
二、日韓会談、日韓条約と沖縄の朝鮮人
日韓条約の締結と沖縄の朝鮮人への影響
三、脱植民地化に向かう沖縄――『琉大文学』と復帰運動
一九五〇年代の『琉大文学』
復帰運動
ベトナム戦争と復帰運動
第四章 沖縄の朝鮮人の出現と語りの空間
一、沖縄の朝鮮人たちの出現
二、住民の立場からの沖縄戦の記録運動と朝鮮人についての語り
記録運動と語りの空間
三、語りの空間に関連する出来事――沖縄、日本「本土」、韓国政府
沖縄――メディアおよび大学紀要等に現れた朝鮮人たち
日本「本土」での出来事――富村順一の朝鮮人についての語りと「沖縄のソンミ事件」
韓国政府の動き
第五章 沖縄の朝鮮人の行方――施政権返還以後
一、朝鮮総連と日本人による沖縄戦に関する合同調査
二、韓国からの出稼ぎ労働者(一九七三‐七六年)
三、裴奉奇の登場
四、結論――回帰する朝鮮人たちと沖縄の脱植民地化
おわりに――沖縄の朝鮮人に関する碑・塔の紹介
あとがき
注
参考文献・映像・サイト
人名索引
はじめに
第一章 沖縄戦の中で絡み合う歴史、不可視化する朝鮮人
一、沖縄戦の中の朝鮮人たち
第三二軍の創設とその役割
朝鮮人「軍夫」たちの連行の背景
使役される朝鮮人「軍夫」――暴力、重労働、飢え
玉砕作戦
戦闘中に殺されていく朝鮮人たち
朝鮮人「慰安婦」たちが連行されてきた背景
「慰安所」と日本兵たちの認識
二、沖縄の人々と朝鮮人たちの関係
沖縄の人々と朝鮮人「軍夫」たち
「戦後」に起きた殺害――久米島の朝鮮人虐殺事件
朝鮮人「慰安婦」と沖縄の人々および朝鮮人男性との関係
三、朝鮮人と沖縄の人々の位階秩序を越えた関係
第二章 朝鮮人たちの「戦後」――収容・帰郷・残留
一、米軍の占領政策の中での朝鮮人たち
収容される朝鮮人たち
二、収容後の二つの道――帰郷する朝鮮人、沖縄に留まる朝鮮人
帰郷する朝鮮人
沖縄に留まる朝鮮人
三、日本「本土」と沖縄における入国(域)管理体制――無国籍となる沖縄の朝鮮人
日本「本土」の入国管理体制
沖縄の出入域管理体制
第三章 沖縄をめぐって――国際的動向と抵抗運動
一、米国の軍事戦略の中の沖縄と韓国
沖縄と韓国――アジア民族反共連盟(APACL)
二、日韓会談、日韓条約と沖縄の朝鮮人
日韓条約の締結と沖縄の朝鮮人への影響
三、脱植民地化に向かう沖縄――『琉大文学』と復帰運動
一九五〇年代の『琉大文学』
復帰運動
ベトナム戦争と復帰運動
第四章 沖縄の朝鮮人の出現と語りの空間
一、沖縄の朝鮮人たちの出現
二、住民の立場からの沖縄戦の記録運動と朝鮮人についての語り
記録運動と語りの空間
三、語りの空間に関連する出来事――沖縄、日本「本土」、韓国政府
沖縄――メディアおよび大学紀要等に現れた朝鮮人たち
日本「本土」での出来事――富村順一の朝鮮人についての語りと「沖縄のソンミ事件」
韓国政府の動き
第五章 沖縄の朝鮮人の行方――施政権返還以後
一、朝鮮総連と日本人による沖縄戦に関する合同調査
二、韓国からの出稼ぎ労働者(一九七三‐七六年)
三、裴奉奇の登場
四、結論――回帰する朝鮮人たちと沖縄の脱植民地化
おわりに――沖縄の朝鮮人に関する碑・塔の紹介
あとがき
注
参考文献・映像・サイト
人名索引
著者略歴
呉 世宗(オ セジョン o sejon)
1974年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程修了。博士(学術)。琉球大学人文社会学部准教授。主な著書に、『リズムと抒情の詩学――金時鐘と「短歌的抒情の否定」』(生活書院、2010年)。主な論文に「金嬉老と富村順一の日本語を通じた抵抗」(『琉球アジア文化論集』4号、2018年)、「到来する歴史、積み重ねられていく小さな時間」(『越境広場』4号、2017年)など。
タイトルヨミ
カナ:オキナワトチョウセンノハザマデ
ローマ字:okinawatochousennohazamade
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