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2022年11月18日発売

慶應義塾大学出版会

出版社名ヨミ:ケイオウギジュクダイガクシュッパンカイ

分析フェミニズム基本論文集

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内容紹介
フェミニズムの問いに向き合う哲学

近年盛り上がりを見せる「分析フェミニズム」の重要な論文を紹介。
分析フェミニズムは、英米系の分析哲学と呼ばれる潮流のなかでフェミニズムに関わるさまざまな問いに取り組む分野である。たとえば、「女性」概念をどう定義すべきか、性的なモノ扱いとはどういうことか 、マイノリティの声はどのように封じられるのか、トランスジェンダーの人々を抑圧するレトリックの根底にあるものは何か、といった問いが分析哲学の手法を用いて論じられている。
本書では、形而上学、認識論、倫理学の主要なトピックから、代表的な論文8本を選定。いずれも海外のフェミニズム哲学の授業で頻繁に購読されている必読論文である。
目次
  ◆Part I ジェンダーとは何か?

1 ジェンダーと人種――ジェンダーと人種とは何か? 私たちはそれらが何であってほしいのか?(サリー・ハスランガー、木下頌子訳)

2 改良して包摂する――ジェンダー・アイデンティティと女性という概念(キャスリン・ジェンキンズ、渡辺一暁訳)

  ◆Part II 性的モノ化

3 邪悪な詐欺師、それでいてものまね遊び――トランスフォビックな暴力、そして誤解の政治について(タリア・メイ・ベッチャー、渡辺一暁訳)

4 性的モノ化(ティモ・ユッテン、木下頌子訳)

5 イエロー・フィーバーはなぜ称賛ではないのか――人種フェチに対する一つの批判(ロビン・ゼン、木下頌子訳)

  ◆Part III 社会的権力と知識

6 社会制度がもつ徳としての認識的正義(エリザベス・アンダーソン、飯塚理恵訳)

7 認識的暴力を突き止め、声を封殺する実践を突き止める(クリスティ・ドットソン、小草泰・木下頌子・飯塚理恵訳 )

8 なぜスタンドポイントが重要なのか(アリソン・ワイリー、飯塚理恵・小草泰訳)

編訳者解説(木下頌子)
出典一覧
人名索引
事項索引
著者略歴
木下 頌子(キノシタ ショウコ kinoshita shouko)
明治大学文学部ほか非常勤講師。専門は言語哲学。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。論文に、「現実に立ち向かうための分析フェミニズム」(『現代思想 2020年3月臨時増刊号総特集=フェミニズムの現在』青土社、2020年)。翻訳に、メアリー・ミッジリー「獣性という概念――哲学、倫理学、動物の行動」(電子出版物、Notes from biscuit tin project, 2020年)。
渡辺 一暁(ワタナベ カズアキ watanabe kazuaki)
会社員。専門はフェミニスト哲学。早稲田大学理工学部卒。論文に「文化的盗用――その限界、その分析の限界」(『フィルカル 3(2)』ミュー、2018年)、「自律性が損なわれるとき――分析的フェミニズムが提案する関係的アプローチ」(GID学会雑誌、9巻、2016年)。
飯塚 理恵(イイヅカ リエ iizuka rie)
日本学術振興会特別研究員PD(関西大学)。専門は認識論と倫理学。哲学博士(エジンバラ大学)。論文に、「エンハンスメントとしての美の実践」(『現代思想2021年11月号 特集=ルッキズムを考える』青土社、2021年)、「認識的不正義」(哲学の探求、49 号、2022年)などがある。
小草 泰(オグサ ヤスシ ogusa yasushi)
高崎経済大学ほか非常勤講師。専門は知覚の哲学、心の哲学など。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。論文に、「知覚の志向説と選言説」(日本科学哲学会編『科学哲学』42-1号、2009年)、共訳書に、ラリー・ラウダン『科学と価値』(勁草書房、2009年)などがある。
タイトルヨミ
カナ:ブンセキフェミニズムキホンロンブンシュウ
ローマ字:bunsekifeminizumukihonronbunshuu

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