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2024年1月31日発売

信山社出版

出版社名ヨミ:シンザンシャシュッパン

捕鯨史

クジラをめぐる国際問題の理解のために
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内容紹介
◆捕鯨の歴史と、そこに関わる人々の生活を広範・精緻に考察 ― 異なる文化の理解を促す、国際問題の理解のために必読◆
捕鯨について、本質的理解へ導く待望の書。広範な視座から検討し、捕鯨の歴史と、そこに関わってきた人々の生活を詳説。わが国の捕鯨の歴史を軸にしつつも、ヨーロッパやアメリカなどにおける捕鯨の歴史も紹介。異なる文化の理解を促す、国際問題の理解のために必備の書。
目次
『捕鯨史 ― クジラをめぐる国際問題の理解のために』

  辻 信一(福岡女子大学国際文理学部教授) 著


【目 次】

◆序章 わが国捕鯨の沿革
1 捕鯨とは
2 わが国沿岸で捕獲されたクジラ
3 わが国捕鯨の発展段階
◆第1章 古代から中世における捕鯨
1 捕鯨の始まり
2 中世の捕鯨
3 古代から中世におけるクジラの利用
◆第2章 古式捕鯨の概要
1 古式捕鯨の始まり
2 古式捕鯨の発展
3 網掛突取捕鯨の操業
4 独自の方法による捕鯨
5 捕鯨技術の伝播
6 鯨 組
7 鯨油、鯨肉などの流通・利用
8 捕鯨における儀礼
◆第3章 各地域の古式捕鯨の発展
1 紀州捕鯨
2 西海捕鯨
3 土佐捕鯨
4 安房捕鯨
◆第4章 古式捕鯨の終焉
1 欧米捕鯨船の日本近海への進出
2 古式捕鯨の新たな試み
3 太地および古座の古式捕鯨の終焉
4 西海の古式捕鯨の終焉
5 明治時代の土佐の古式捕鯨
6 明治時代の安房捕鯨
7 地域共同体が支えた捕鯨の終焉
◆第5章 アメリカ式銃殺捕鯨の導入
1 幕末から明治期におけるアメリカ式捕鯨の導入の試み
2 銃殺捕鯨の発展
3 わが国における銃殺捕鯨
◆第6章 ノルウェー式捕鯨の興隆
1 ノルウェー式捕鯨の始まり
2 わが国におけるノルウェー式捕鯨の発展
3 その後の捕鯨業界の動向
◆第7章 母船式捕鯨の始まり
1 ヨーロッパ諸国の南氷洋捕鯨の始まり
2 わが国の南氷洋捕鯨の始まり
3 北洋捕鯨の試み
4 国際的な捕鯨規制の始まり
◆第8章 戦時体制下のわが国の捕鯨
1 戦時体制への移行
2 戦時下の沿岸捕鯨 
◆第9章 わが国捕鯨の復興
1 終戦にともなう諸政策
2 捕鯨の再開
◆第10章 捕鯨の規制
1 わが国の捕鯨規制の推移
2 第二次世界大戦前の経緯
3 国際捕鯨取締条約の制定
4 国際捕鯨取締条約に基づく規制
5 北洋捕鯨の規制
◆第11章 母船式捕鯨の発展
1 戦後の南氷洋捕鯨の盛衰
2 南氷洋捕鯨の漁場と漁期
3 南氷洋捕鯨の操業
4 北洋捕鯨の盛衰
◆第12章 商業捕鯨モラトリアム
1 商業捕鯨モラトリアムとは
2 捕鯨をめぐる国際情勢の変化
3 商業捕鯨モラトリアムに向けた動き
4 わが国の捕鯨業界の縮小
5 商業捕鯨モラトリアムの採択
6 クジラ類保護区の設定
◆第13章 沿岸捕鯨の発展
1 海外の主な沿岸捕鯨
2 先住民生存捕鯨
3 戦後の日本の沿岸捕鯨
4 日本各地の沿岸捕鯨
5 わが国捕鯨会社による海外の基地捕鯨
◆第14章 商業捕鯨再開への途
1 交渉の概要
2 調査捕鯨に対する国際裁判
3 国際捕鯨取締条約からの脱退の経緯
4 商業捕鯨の再開
5 国際捕鯨取締条約からの脱退についての考察
◆終章 捕鯨の将来
1 日本人とクジラのかかわり
2 捕鯨問題の本質
3 科学的資源管理
4 わが国捕鯨の将来
- - -
◇捕鯨史 年表

***********************

【詳細目次】

はしがき

◆序章 わが国捕鯨の沿革

1 捕鯨とは
2 わが国沿岸で捕獲されたクジラ
3 わが国捕鯨の発展段階
 1 黎明期捕鯨時代:古代から1570年代まで
 2 古式捕鯨時代:1570年代から1890年代まで
 (1)突取法期:1570年代から1670年代
 (2)網掛突取法期:1670年代から1890年代
 3 西洋式捕鯨時代:1890年代以降今日まで
 (1)アメリカ式捕鯨の試み
 (2)ノルウェー式捕鯨法の導入による発展

◆第1章 古代から中世における捕鯨

1 捕鯨の始まり
 1 縄文時代の遺跡
 (1)つぐめのはな遺跡
 (2)真脇遺跡
 (3)朝日貝塚
 (4)神明社貝塚
 【コラム1-1:盤亀台(バングテ)遺跡の捕鯨の岩刻画】
 2 弥生時代以降の遺跡
 (1)原の辻遺跡
 (2)鬼屋窪古墳
 (3)弁天島貝塚
 3 縄文時代から古墳時代の捕鯨に対する考察
 4 前近代の北海道における捕鯨
 (1)オホーツク文化における捕鯨
 【コラム1-2:バスク人によるヨーロッパ捕鯨のはじまり】
 (2)アイヌ民族の捕鯨
2 中世の捕鯨
 1 建網捕鯨の始まり
 2 熊野漁民の捕鯨
3 古代から中世におけるクジラの利用
 1 搾油と鯨肉の売買
 2 食肉としての利用
 (1)高級な食材としての鯨肉
 (2)尾張と熊野の捕鯨

◆第2章 古式捕鯨の概要

1 古式捕鯨の始まり
 1 突取捕鯨とは
 2 尾張における突取捕鯨の始まり
 3 古式捕鯨開始の背景
 4 突取捕鯨の概要
 (1)突組の構成
 【コラム2-1:突取捕鯨における銛の進化】
 (2)突取捕鯨の特徴
 (3)突取捕鯨の問題点
 (4)突取捕鯨の操業協定
 (5)鯨 船
 (6)納 屋 場
 5 その後の伊勢湾捕鯨
2 古式捕鯨の発展
 1 網掛突取捕鯨法の開発
 【コラム2-2:網掛突取捕鯨における苧網の発祥地をめぐる議論】
 2 網掛突取捕鯨法の概要
 (1)網掛突取捕鯨法によるクジラの捕獲
 (2)捕鯨船団の規模
 (3)漁 場
 (4)勢 子 船
 (5)網船(双海船)
 (6)持 双 船
 (7)鯨 網
 (8)網掛突取捕鯨で用いた銛
3 網掛突取捕鯨の操業
 1 収入と支出
 2 出漁準備
 3 出 漁
 4 クジラの探索
 (1)クジラの探索網
 (2)鯨発見の情報伝達
 5 クジラの捕獲
 (1)追 込 み
 (2)網 掛
 (3)銛 打 ち
 (4)剣 打 ち
 6 クジラの運搬
 (1)鼻 切 り
 (2)持双掛け
 7 クジラの解体・加工
 (1)紀州や土佐でのクジラの解体・加工
 (2)西海でのクジラの解体・加工
 【コラム2-3:古式捕鯨時代の採油施設】
4 独自の方法による捕鯨
 1 断切網法による捕鯨
 (1)伊根浦における断切網による捕鯨
 (2)紫津浦における断切網による捕鯨
 2 定置網による捕鯨
5 捕鯨技術の伝播
 1 突取捕鯨法や網掛突取捕鯨法の伝播
 2 捕鯨技術伝播の要因
6 鯨 組
 1 鯨組の組織
 (1)全 体 像
 (2)海上組織
 (3)陸上組織
 2 鯨組の特異性
 (1)封建制度下の世襲制組織
 (2)地域共同体としての性格
 3 捕鯨にかかる税金
7 鯨油、鯨肉などの流通・利用
 1 鯨 油
 (1)灯用としての利用
 (2)害虫対策としての利用
 【コラム2-4:害虫対策で用いられた鯨油や土壌改良剤としての鯨の骨粕】
 2 鯨 肉
 【コラム2-5:江戸時代後期における関西地方での鯨肉の調理法:『鯨史稿』より】
 【コラム2-6:鯨料理のレシピ『鯨肉調味方』】
 3 ヒゲ、筋など
 【コラム2-7:江戸時代にもあった捕鯨反対運動】
8 捕鯨における儀礼
 1 儀礼の背景
 2 豊漁祈願
 3 出 漁
 4 水 揚
 5 クジラの供養
 6 クジラにまつわる神事
 【コラム2-8:クジラにまつわる伝承と恵比須神信仰】

◆第3章 各地域の古式捕鯨の発展

1 紀州捕鯨
 【コラム3-1:太地の漁場】
 1 突取捕鯨法の伝来
 2 刺手組の結成
 (1)組織的な捕鯨の始まり
 (2)太地の鯨組織の結成経緯
 3 太地における突取捕鯨の発展
 (1)銛の名手の招聘
 (2)羽指の世襲制
 (3)金右衛門・角右衛門体制の成立
 (4)鯨組の誕生
 【コラム3-2:上り鯨と下り鯨】
 4 網掛突取捕鯨法の開発
 (1)網掛突取捕鯨とは
 (2)開 発 経 緯
 (3)網掛突取捕鯨法の伝播
 5 太地鯨組の操業の様子
 (1)経 営
 【コラム3-3:太地鯨組の自主経営を支えたもの】
 (2)大納屋における準備作業
 (3)山 見
 (4)網掛突取捕鯨の操業
 (5)クジラの解体と加工
 6 古座における捕鯨
 (1)古座の立地条件
 (2)古座捕鯨の始まり
 (3)古座における網掛突取捕鯨
 (4)幕末における古座の捕鯨
 (5)救済事業としての性格
 (6)鯨方役所の廃止
 (7)古座浦漁業者による経営
 7 太地鯨組の衰退
 (1)天明年間の不漁に対する藩の支援
 (2)幕末における苦難
2 西海捕鯨
 1 西海における突取捕鯨の開始
 (1)突取捕鯨法の伝来
 (2)西海での突取捕鯨の操業
 【コラム3-4:西海捕鯨の漁場】
 (3)西海での突取捕鯨船団の構成
 (4)西海の鯨船
 (5)突取捕鯨時代の納屋場
 【コラム3-5:西海捕鯨におけるオランダ捕鯨の影響】
 2 西海における網掛突取捕鯨の導入
 (1)深澤勝幸による網掛突取捕鯨法の導入
 (2)網掛突取捕鯨への移行
 3 西海の鯨組の興隆
 (1)西海における網掛突取捕鯨の普及
 (2)井本組と小田組の操業
 (3)壱岐の土肥組の登場
 (4)深澤組の終焉
 4 益冨組の興隆
 (1)益冨組の登場
 (2)益冨組の隆盛
 5 小川島の捕鯨
 (1)小川島捕鯨の始まり
 (2)小川島の網掛突取捕鯨
 6 長門の捕鯨
 (1)長門地方の捕鯨の始まり
 (2)江戸時代の長州の捕鯨の特徴
 (3)瀬戸崎浦と通浦の協定
 (4)川尻浦の捕鯨
 (5)長門地方のその他の地域における捕鯨
 7 五島列島の捕鯨
 (1)五島列島有川湾の特徴
 (2)五島列島における古式捕鯨の始まり
 (3)有川と魚目の海境紛争
 (4)五島列島での捕鯨の発展
 (5)元禄期以降の五島列島の捕鯨
 (6)クジラ用の定置網の開発
 8 対馬の捕鯨
 (1)対馬におけるクジラの遺跡
 (2)対馬における古式捕鯨
3 土佐捕鯨
 【コラム3-6:土佐の漁場】
 1 土佐捕鯨の始まり
 (1)海防の必要
 (2)多田五郎右衛門による土佐捕鯨の始まり
 (3)多田五郎右衛門による突取捕鯨の操業
 (4)多田五郎右衛門による捕鯨の終焉
 2 尾池組による捕鯨の再開と中断
 (1)野中兼山の産業振興政策
 (2)尾池四郎右衛門による捕鯨の再開
 (3)尾池四郎右衛門による捕鯨の終焉
 3 津呂組と浮津組による捕鯨の再開
 (1)鯨組の再興
 (2)津呂組、および浮津組の始動
 (3)津呂組、および浮津組の経営基盤
 4 網掛突取捕鯨の導入
 (1)紀州の網掛突取捕鯨法の導入
 (2)漁場使用形態の変化
 5 土佐における網掛突取捕鯨の鯨組
 (1)船団の構成
 (2)船
 (3)乗 組 員
 (4)山 見
 (5)鯨 網
 (6)銛 な ど
 (7)納屋場(鯨場)
 (8)陸上の要員
 (9)準備作業
 6 鯨組の経営と藩の関与
 (1)津呂組の経営主体の変遷
 (2)浮津組の経営主体の変遷
 (3)土佐鯨組の二組体制について
 (4)鯨組の経営への藩の関与
 (5)鯨組の租税
 7 土佐における網掛突取捕鯨の操業
 (1)クジラの発見
 (2)出 漁
 (3)クジラの解体・加工
 8 鯨肉などの流通
 (1)仲買商人
 (2)鯨肉の売買
 (3)藩による鯨油の買上げ
 (4)仲買商人による鯨油の生産
 (5)骨粕の流通
 (6)小売商人
 (7)大坂における鯨肉などの販売
 9 西海捕鯨と土佐捕鯨の比較
 (1)船の運用および構造の違い
 (2)鯨網の違い
 (3)クジラの探索
 (4)鯨油の採取
 10 幕末における土佐捕鯨
 (1)外国船打払令と土佐藩の対応
 (2)山内容堂による藩政改革
 (3)藩営の捕鯨事業
 (4)鯨商品の販売統制
 (5)給与の貨幣化
 【コラム3-7:扶持米と賃銀】
4 安房捕鯨
 1 安房捕鯨の特徴
 2 安房における突取捕鯨の始まり
 (1)尾張、紀州の突取捕鯨法伝来以前
 (2)突取捕鯨法の伝来
 3 醍 醐 組
 (1)安房捕鯨の組織化
 (2)醍醐組の経営の特徴
 (3)醍醐組の構成
 (4)捕鯨用具
 (5)操業の状況
 (6)蝦夷地の調査
 4 安房捕鯨の習俗
 (1)鯨 塚
 (2)万 祝

◆第4章 古式捕鯨の終焉

1 欧米捕鯨船の日本近海への進出
 1 ヨーロッパ捕鯨の発展
 (1)バスク人の捕鯨
 2 北極圏捕鯨
 (1)スピッツベルゲン島を基地とした捕鯨
 (2)洋上での捕鯨
 3 欧米捕鯨船の日本近海での捕鯨
 (1)ヨーロッパ人による日本捕鯨の紹介
 (2)欧米捕鯨船の日本近海での出没
 4 慢性的な不漁の発生
 【コラム4-1:19世紀中ごろの不漁の原因】
2 古式捕鯨の新たな試み
 1 網掛突取捕鯨法の改良
 (1)縄網の導入
 (2)網の深さの伸長
 2 定置網法の考案
 (1)クジラの定置網の考案
 (2)定置網法の特徴
 (3)定置網の活用事例
 3 北方海域での古式捕鯨
 (1)北方海域の調査
 (2)北海道沿岸捕鯨における斉藤知一の尽力
 4 朝鮮半島沿岸海域への出漁
3 太地および古座の古式捕鯨の終焉
 1 明治維新時の太地および古座の捕鯨
 (1)廃藩置県による経営権の復帰
 (2)三輪崎鯨方と古座鯨方の組み入れ
 【コラム4-2:明治初期の鯨組の様子】
 2 北海道進出計画の失敗
 (1)嘉永年間の蝦夷地調査
 (2)北海道進出の背景
 (3)覚吾による北海道進出計画の失敗
 (4)太地鯨組の対応
 3 明治時代初期の太地鯨組の収益状況
 (1)細井による経営
 (2)その後の覚吾による経営
 4 明治11年の大遭難
 (1)遭難の経緯
 (2)遭難の原因
 (3)遺族への補償
 5 太地鯨組のその後
 (1)和田氏による太地鯨組の終焉
 (2)覚吾の復興活動
 (3)その後の太地捕鯨
 【コラム4-3:ソーラン節はろくろ唄?】
4 西海の古式捕鯨の終焉
 1 古式捕鯨の衰退
 (1)深刻な不漁
 (2)セミクジラの減少
 (3)網代の変化
 2 益冨組の終焉
 (1)不漁への対応
 (2)益冨組の廃業
 3 幕末から明治時代の西海各地の状況
 (1)生 月 島
 (2)五島列島の有川湾
 (3)五島列島の黄島
 (4)壱 岐
 (5)対 馬
 (6)長 門
 4 明治前期の長門の捕鯨
 (1)川尻浦捕鯨組の設立
 (2)川尻捕鯨組のその後
 (3)川尻浦捕鯨組の操業状況
 (4)川尻浦捕鯨組の従業者
5 明治時代の土佐の古式捕鯨
 1 廃藩置県後の高知の鯨組
 (1)津 呂 組
 (2)浮 津 組
 (3)高知県の捕鯨集落の疲弊
 2 新たな捕鯨組織の結成
 (1)津呂捕鯨会社の結成
 (2)浮津組捕鯨組合の結成
 3 窪津浦との紛争
 【コラム4-4:海面官有宣言と海面借区制】
 4 捕鯨葛藤事件(鯨浜騒動)と県による規制
 (1)騒動の発生
 (2)県の対処と騒動の落着
 (3)津呂浮津両村捕鯨営業取締仮規則の特徴
 5 水主の実態
 6 捕鯨組織
 (1)海上組織
 (2)本部組織
 (3)納 屋 場
 (4)山 見
 7 鯨肉などの販売
 (1)鯨 商 札
 【コラム4-5:明治政府による株仲間の解散】
 (2)窪津の商人の鯨仲買株の発給の要望
 (3)小売商人
 (4)捕鯨会社による鯨油などの販売
 (5)阪神鯨肉商品市場
 【コラム4-6:大阪市の靭市場(問屋町)の発展】
 (6)鯨油の販売
 8 捕鯨会社の経営状況
 9 土佐の古式捕鯨の終焉
6 明治時代の安房捕鯨
 1 醍醐組の操業休止
 2 その後の安房捕鯨
 (1)小笠原での銃殺捕鯨の試み
 (2)伊豆大島での銃殺捕鯨の試み
 (3)明治時代の醍醐組について
 (4)鯨油の品質改善と輸出
 (5)会社組織による安房捕鯨
7 地域共同体が支えた捕鯨の終焉
 1 明治時代前期のわが国の沿岸捕鯨
 2 鯨組の廃業が意味するもの
 3 地域の産業としての捕鯨の変容

◆第5章 アメリカ式銃殺捕鯨の導入

1 幕末から明治期におけるアメリカ式捕鯨の導入の試み
 【コラム5-1:アメリカ捕鯨の発展と日本近海への進出】
 1 中浜万次郎の建言
 2 幕府による小笠原での捕鯨事業
 【コラム5-2:西洋捕鯨にとっての小笠原の重要性】
 3 北海道における銃殺捕鯨
 (1)蝦夷地における銃殺捕鯨法の伝来
 (2)北海道における銃殺捕鯨の始まり
2 銃殺捕鯨の発展
 1 捕鯨銃の発明
 2 銃殺捕鯨の試み
 (1)銃殺捕鯨法の導入
 (2)銃殺捕鯨法の概要
 (3)捕 鯨 銃
 (4)橘成彦らによる銃殺捕鯨の試み
 (5)関沢明清による捕鯨銃の試験
 (6)わが国における銃殺捕鯨の評価
3 わが国における銃殺捕鯨
 1 平戸瀬戸における銃殺捕鯨
 【コラム5-3:ノルウェー式捕鯨砲以外の捕鯨砲】
 2 小川島捕鯨組の盛衰
 (1)中尾組の廃業
 (2)小川島捕鯨組の設立
 (3)株式会社への変更
 (4)大正時代から昭和時代初期
 【コラム5-4:電気応用捕鯨法の試み】

◆第6章 ノルウェー式捕鯨の興隆

1 ノルウェー式捕鯨の始まり
 1 ノルウェー式捕鯨とは
 (1)ノルウェー式捕鯨の特徴
 (2)アメリカ式捕鯨との違い
 (3)ノルウェー式捕鯨の操業
 (4)捕鯨基地
 (5)工船(解剖船)
 【コラム6-1:ノルウェー式捕鯨の普及と捕鯨反対運動】
 2 わが国におけるノルウェー式捕鯨の始まり
 (1)ノルウェー式捕鯨の導入計画
 (2)ロシアの太平洋捕鯨会社の日本海での操業
 【コラム6-2:遠洋漁業奨励法の制定】
 (3)遠洋捕鯨株式会社の設立
 (4)長崎捕鯨株式会社の設立
 (5)山口県仙崎の佐藤甚吉らの試み
 (6)日本遠洋漁業株式会社の設立
 (7)長崎捕鯨合資会社の設立
 (8)安房捕鯨の発展
 3 朝鮮半島近海におけるノルウェー式捕鯨
 (1)1900年ごろの朝鮮半島近海での捕鯨
 (2)捕鯨基地でのクジラの解体、処理
2 わが国におけるノルウェー式捕鯨の発展
 1 日露戦争時におけるわが国捕鯨業の状況
 (1)日露戦争の開戦と東洋漁業株式会社の設立
 (2)ロシアの捕鯨根拠地の継承
 (3)日本沿岸の漁場の開拓
 (4)捕鯨基地の開設と反対運動
 (5)長崎捕鯨合資会社の発展
 2 捕鯨会社の林立
 (1)帝国水産株式会社の設立
 (2)大日本捕鯨株式会社の設立
 (3)東海漁業株式会社の参入
 (4)内外水産株式会社の設立
 (5)土佐の3つの捕鯨会社
 (6)紀伊水産株式会社
 (7)太平洋漁業株式会社
 【コラム6-3:岩谷松平と捕鯨】
 (8)長門捕鯨株式会社
 (9)日韓捕鯨合資会社
 (10)金華山漁業株式会社(アメリカ式工船捕鯨)
 【コラム6-4:国産捕鯨船の建造】
 3 捕鯨会社の合同
 (1)過剰操業の懸念
 (2)全国捕鯨業者懇話会の開催
 (3)日本捕鯨業水産組合の設立
 (4)捕鯨会社合同の検討
 (5)東洋捕鯨株式会社の誕生
3 その後の捕鯨業界の動向
 1 明治時代末期における捕鯨業界
 (1)大韓帝国政府の捕鯨管理法の制定
 (2)鯨漁取締規則の制定
 (3)クジラの陸上解体の始まり
 (4)鯨肉の缶詰の製造開始
 (5)捕鯨業に対する税金
 (6)大日本水産株式会社の設立
 (7)鮫事業場焼討事件
 【コラム6-5:明治時代から昭和時代までの小川島捕鯨】
 2 大正時代に設立された2つの捕鯨会社
 (1)遠洋捕鯨合資会社
 (2)鮎川捕鯨株式会社
 【コラム6-6:共同漁業株式会社の設立と発展の経緯】
 3 大正時代における捕鯨会社の合同
 (1)東洋捕鯨株式会社による4社の買収
 (2)4社買収後の東洋捕鯨株式会社
 【コラム6-7:林兼商店の設立】
 4 昭和恐慌と捕鯨業界
 (1)マッコウクジラの捕獲中止
 (2)東洋捕鯨株式会社による漁場の開拓
 (3)農林省による捕鯨船の削減措置

◆第7章 母船式捕鯨の始まり

1 ヨーロッパ諸国の南氷洋捕鯨の始まり
 1 ノルウェー近海における捕鯨の禁止
 2 南氷洋捕鯨への挑
 (1)南氷洋の探検
 【コラム7-1:南氷洋とは】
 (2)南氷洋捕鯨の始まり
 (3)アフリカ近海捕鯨の開始
 3 母船式捕鯨の開始
 (1)イギリスによる捕鯨規制
 (2)大型捕鯨母船の登場
 (3)母船式捕鯨の誕生
 4 過剰生産と捕鯨制限
 (1)油脂原料としての鯨油の用途拡大
 (2)南氷洋の隆盛
 (3)鯨油の生産過剰
 (4)事業者による捕鯨制限
 (5)政府による規制の始まり
2 わが国の南氷洋捕鯨の始まり
 1 南氷洋捕鯨への挑戦
 (1)南氷洋捕鯨に対する期待と不安
 (2)東洋捕鯨株式会社の母船式捕鯨計画
 (3)日本捕鯨株式会社の設立
 【コラム7-2:鮎川義介と日本産業株式会社】
 2 日本捕鯨株式会社の南氷洋出漁
 (1)母船式捕鯨によるわが国初の南氷洋捕鯨
 (2)第2次南氷洋捕鯨
 3 林兼商店の南氷洋捕鯨進出
 (1)捕鯨への進出
 (2)南氷洋進出までの経緯
 (3)南氷洋への出漁
 (4)第2日新丸の建造
 【コラム7-3:危険に満ちた南氷洋捕鯨】
 4 わが国の南氷洋捕鯨の発展
 (1)日本水産株式会社の誕生と新たな母船の建造
 (2)極洋捕鯨株式会社の設立
 (3)極洋捕鯨株式会社の出漁
 (4)南氷洋での新たな漁場の開拓
 (5)昭和時代初期の南氷洋捕鯨の特色
3 北洋捕鯨の試み
 1 北洋捕鯨の開始の経緯
 2 北洋への出漁
4 国際的な捕鯨規制の始まり
 1 捕鯨に対する批判の始まり
 2 国際連盟による捕鯨規制
 (1)国際連盟における捕鯨規制の検討開始
 (2)捕鯨専門家会合の開催
 (3)ジュネーブ協定
 3 ロンドン協定
 (1)ロンドン協定の採択
 (2)ロンドン協定に対するわが国の対応

◆第8章 戦時体制下のわが国の捕鯨

1 戦時体制への移行
 1 戦時経済体制の始まり
 2 資材や燃料の統制
 (1)鉄鋼材の配給統制
 (2)燃料油の配給統制
 3 水産会社の再編
 (1)統制経済下の産業組織の統合
 (2)水産統制令に基づく遠洋漁業会社の統合
2 戦時下の沿岸捕鯨
 1 戦時下の日本近海捕鯨の状況
 (1)近海捕鯨の健闘
 【コラム8-1:沿岸捕鯨における捕鯨砲の活用】
 (2)戦時下の操業
 【コラム8-2:戦時下における鯨肉】
 2 千島列島での漁場の開拓
 (1)千島列島北部の漁場の開拓
 (2)千島列島中部の漁場の開拓
 3 北海道を基地とした捕鯨
 (1)これまでの北海道における捕鯨
 (2)戦時下における北海道捕鯨
 4 戦争末期の捕鯨の状況
 (1)捕鯨母船の喪失
 (2)多数の捕鯨船の喪失
 (3)終 戦

◆第9章 わが国捕鯨の復興

 【コラム9-1:ヨーロッパ諸国の南氷洋捕鯨の再開】
1 終戦にともなう諸政策
 1 マッカーサーラインへの対応
 【コラム9-2:対日漁業方針】
 【コラム9-3:漁船建造の制限とその緩和】
 2 水産会社の再建
 (1)水産統制会社の廃止
 (2)戦時特別損失の経理処理
 (3)制限会社に対する規制
 (4)日本水産株式会社の再建
 (5)大洋漁業株式会社の再建
 (6)極洋捕鯨株式会社の再建
 【コラム9-4:戦後の経済統制】
2 捕鯨の再開
 1 小笠原捕鯨の開始
 2 南氷洋捕鯨の再開
 (1)南氷洋捕鯨の再開決定
 (2)戦後の第1次南氷洋出漁
 (3)わが国の南氷洋出漁に対する批判
 (4)アメリカによる第2次出漁許可
 (5)戦後の第2次南氷洋出漁
 3 終戦後の沿岸捕鯨
 (1)日本水産株式会社の許可枠の譲渡
 (2)新たな沿岸大型捕鯨会社の成立
 【コラム9-5:ドッジラインによる影響】
 (3)捕鯨船の大型化
 【コラム9-6:鮮度保持の努力】
 (4)小型捕鯨業に対する許可制の導入
 【コラム9-7:戦後の小型捕鯨業の動向
 4 北太平洋捕鯨の再開
 (1)北洋漁業の再開
 【コラム9-8:北洋漁業の再開】
 (2)北洋捕鯨の再開
 (3)その後の北洋捕鯨
 【コラム9-9:「ばいかる丸」と「錦城丸」】

◆第10章 捕鯨の規制

1 わが国の捕鯨規制の推移
 1 戦前の捕鯨規制
 (1)鯨漁取締規則による規制
 (2)母船式漁業取締規則の制定
 (3)1936年の鯨漁取締規則の改正
 (4)ロンドン協定への対応
 2 戦後の捕鯨規制の推移
 (1)汽船捕鯨業取締規則の制定
 (2)指定遠洋漁業取締規則の成立
 (3)小型捕鯨業取締規則への改正
 (4)新たな母船式漁業取締規則の制定
 (5)指定漁業の許可及び取締り等に関する省令の制定
 3 指定漁業としての捕鯨業
 (1)指定漁業の再編
 (2)指定漁業制度の概要
2 第二次世界大戦前の経緯
 1 1906年のイギリスの捕鯨条例
 2 事業者による自主規制
3 国際捕鯨取締条約の制定
 1 国際的な捕鯨規制の動き
 (1)ノルウェーの出漁
 (2)1944年のロンドン議定書による捕獲頭数制限の始まり
 (3)クジラの捕獲規制の実施方法
 2 国際捕鯨取締条約の成立
 (1)成立経緯
 (2)国際捕鯨取締条約の主な内容
 (3)国際捕鯨取締条約の特徴
 3 わが国の加盟
 (1)これまでの経緯
 (2)わが国の南氷洋捕鯨出漁
 (3)わが国の加盟
 (4)わが国の加盟に対する批判
4 国際捕鯨取締条約に基づく規制
 1 捕獲頭数の制限
 (1)国際捕鯨取締条約に基づく捕獲頭数制限
 (2)オリンピック方式の問題点
 (3)ソ連の船団増強
 (4)国別割当方式の交渉の開始
 (5)ノルウェーとオランダの脱退
 (6)自主宣言による捕獲頭数の制限
 (7)国別割当方式の成立
 2 3人委員会による報告
 (1)3人委員会の発足
 (2)3人委員会の中間報告
 【コラム10-1:最大持続生産量とは】
 (3)3人委員会の最終報告
 3 南氷洋における捕獲枠規制
 (1)国際捕鯨委員会第15回会合における捕獲枠の削減
 (2)1963/1964年漁期のわが国の対応
 (3)国際捕鯨委員会第16回会合の紛糾
 (4)1965年の特別会議
 (5)国際捕鯨委員会第17回会合
 4 科学的な資源論の進展
 5 国際監視員制度
 (1)条約違反を防止するための制度の提案
 (2)第11回会合での大枠の決定
 (3)国際監視員制度会議(モスクワ会議)での議論
 (4)仮 署 名
 (5)実施直前での延期
 (6)1972年漁期からの実施
 6 ザトウクジラの捕獲規制
 (1)1937年のロンドン協定に基づく全面禁漁
 (2)国際捕鯨取締条約による規制
 (3)保護区域の検討
 (4)赤道以南の全面禁漁の実施
 (5)世界全域での禁漁
 7 南氷洋における捕鯨船の隻数規制
 (1)業界間での捕鯨船規制の動き
 (2)協定の具体化
 (3)捕鯨船の隻数規制の終了
5 北洋捕鯨の規制
 1 国際規制の始まり
 2 国際捕鯨取締条約による規制

◆第11章 母船式捕鯨の発展

1 戦後の南氷洋捕鯨の盛衰
 1 主権回復前後の南氷洋捕鯨
 (1)母船の大型化
 (2)マッコウクジラ専用船団の出漁
 2 わが国捕鯨の全盛期
 (1)5船団の出漁
 (2)6船団の出漁
 (3)7船団の出漁
 3 国別割当方式の開始と捕獲総枠の削減
 (1)国別割当方式の開始
 (2)捕鯨総枠の削減と船団の減少
 (3)母船の南氷洋捕鯨と北洋捕鯨での共用
 (4)クロミンククジラ専用船団の出漁
 4 鯨種別の捕獲枠管理の開始
2 南氷洋捕鯨の漁場と漁期
 1 南氷洋の漁場
 (1)南氷洋捕鯨の海区
 (2)禁漁区の扱い
 2 南氷洋の漁期
 (1)解禁日を遅らせる理由
 (2)戦前における漁期の取極
 (3)戦後における漁期の取極
 (4)漁期についての考察
3 南氷洋捕鯨の操業
 1 操業の特徴
 (1)操業場所の選定
 (2)母船式捕鯨の操業の特徴
 2 捕鯨母船と捕鯨船
 (1)捕鯨母船
 (2)捕 鯨 船
 (3)タンカー
 (4)鯨肉処理船
 (5)運 搬 船
 (6)曳 鯨 船
 3 捕鯨砲と銛
 (1)捕 鯨 砲
 (2)銛
 4 捕鯨操業
 (1)探 鯨
 (2)追 尾
 (3)射 撃
 (4)捕 獲
 (5)渡 鯨
 5 解体作業
 (1)解体作業の概要
 (2)解体作業の流れ
 6 製 油
 (1)ナガス油とマッコウ油
 (2)鯨油の採取
 7 鯨肉の処理
 8 肝 油
4 北洋捕鯨の盛衰
 1 北洋捕鯨の国際関係
 (1)北洋における母船式捕鯨規制の議論
 (2)シロナガスクジラの捕鯨規制問題
 (3)マッコウクジラの制限体長問題
 2 3船団の出漁
 (1)北洋捕鯨における資源保護
 (2)操業許可方針の公表
 (3)新たな出漁計画をめぐる波乱
 (4)北洋捕鯨船団の再編成
 3 その後の北洋捕鯨
 (1)合理化への取組み
 (2)母船式北洋捕鯨の終焉
 【コラム11-1:ソ連の北太平洋捕鯨】

◆第12章 商業捕鯨モラトリアム

1 商業捕鯨モラトリアムとは
2 捕鯨をめぐる国際情勢の変化
 1 南氷洋捕鯨の発展
 2 3人委員会による捕獲枠の提案
 3 国別捕獲割当の実施
 4 国際監視員制度の導入
 5 南氷洋捕鯨からの諸外国の撤退
3 商業捕鯨モラトリアムに向けた動き
 1 クジラ保護運動の始まり
 2 国連人間環境会議における商業捕鯨モラトリアムの動き
 (1)アメリカによる提案と日本の修正案
 (2)本会議における決議
 3 1972年の国際捕鯨委員会での商業捕鯨モラトリアムの否決
 4 国際捕鯨委員会による規制強化
 (1)捕獲対象鯨種の削減
 (2)鯨種別の捕獲枠の設定
 (3)南氷洋でのナガスクジラの捕獲中止と異議申立
 (4)南氷洋のクロミンククジラの捕獲枠設定と異議申立
 (5)マッコウクジラの海区別規制と異議申立
 5 新管理方式の導入
 (1)新管理方式とは
 (2)導入の経緯とそのねらい
 (3)考 察
 6 急激な捕鯨規制の強化
 (1)1976年(昭和51年):南氷洋のナガスクジラの捕鯨禁止
 (2)1977年(昭和52年):1船団のみによる南氷洋出漁
 (3)1978年(昭和53年):南氷洋のイワシクジラの捕鯨禁止
 (4)1979年(昭和54年):ミンククジラを除き母船式捕鯨の禁止
 7 捕鯨の倫理についての問題提起と科学小委員会の見解
4 わが国の捕鯨業界の縮小
 1 日本共同捕鯨株式会社の設立
 2 北洋の母船式捕鯨の中止
 3 国際政治の中で追い込まれたわが国の捕鯨
5 商業捕鯨モラトリアムの採択
 1 捕鯨禁止提案をめぐる議論
 2 反捕鯨国の多数派工作
 3 商業捕鯨モラトリアムの票決
 (1)商業捕鯨モラトリアムの提案
 (2)票 決
 (3)日本代表団の声明
 4 商業捕鯨モラトリアムについての考察
 (1)商業捕鯨モラトリアムの根拠
 (2)国際捕鯨取締条約5条2項に反する
 (3)商業性に対する疑問
 (4)日米貿易摩擦による対日感情の問題
 (5)FAOによるモラトリアムに対する批判
 5 異議申立とその撤回
 (1)わが国の異議申立
 (2)アメリカの圧力
 【コラム12-1:アメリカの関連法令】
 (3)アメリカの反捕鯨団体による訴訟
 (4)異議申立の撤回にともなう商業捕鯨の中止
 (5)考 察
 6 捕鯨業界の再編成
 (1)日本共同捕鯨株式会社の解散
 (2)日本鯨類研究所の設立
 7 鯨類資源目視調査
 (1)国際鯨類資源調査10ヵ年計画
 (2)IWC/日本共同南大洋鯨類生態系調査(IWC-SOWER)
 (3)IWC/日本共同北太平洋鯨類生態系調査(IWC-POWER)
 8 調査捕鯨の開始
 (1)調査捕鯨の根拠
 (2)鯨肉などの販売
 (3)反捕鯨国との確執
 (4)アメリカの反発
 (5)調査捕鯨の実際
 (6)成果の扱い
 (7)南氷洋での調査
 (8)北西太平洋での調査捕鯨
 (9)反捕鯨団体による妨害
 【コラム12-2:NGOによる反捕鯨活動】
 9 アイスランドの脱退
6 クジラ類保護区の設定
 1 クジラ類保護区とは
 2 インド洋クジラ類保護区
 3 南大洋クジラ類保護区
 (1)設定の経緯
 (2)保護区設定に対する疑問

◆第13章 沿岸捕鯨の発展

1 海外の主な沿岸捕鯨
 1 ノルウェーの沿岸捕鯨
 (1)ノルウェーの捕鯨の始まり
 (2)商業捕鯨のはじまり
 (3)ノルウェーのミンククジラの捕鯨
 (4)商業捕鯨モラトリアムへの対応
 (5)今日のミンククジラ捕鯨
 (6)日本とノルウェーとの比較
 2 アイスランドの沿岸捕鯨
 (1)アイスランドの捕鯨の始まりと発展
 (2)ミンククジラ捕鯨
 (3)商業捕鯨モラトリアムへの対応
 (4)国際捕鯨取締条約からの脱退
 (5)北大西洋海産哺乳動物委員会の設立
 (6)国際捕鯨取締条約への再加入
 【コラム13-1:附表10(e)に留保を付して国際捕鯨取締条約への再加入は可能か】
 (7)再加入後のアイスランド捕鯨
 (8)最近の動向
 3 フェロー諸島の追い込み漁
 (1)ゴンドウクジラ漁の始まり
 (2)特 徴
 (3)捕鯨対象と漁期
 (4)漁の概要
 (5)獲物の分配
 (6)水銀化合物などによる汚染
 (7)考 察
 【コラム13-2:カナダ大西洋岸の捕鯨】
2 先住民生存捕鯨
 1 先住民生存捕鯨とは
 (1)国際捕鯨取締条約における先住民生存捕鯨
 (2)国際人権規約との関係
 2 グリーンランドの捕鯨
 (1)グリーンランドの捕鯨の始まりと発展
 (2)捕鯨の管理
 (3)ザトウクジラ捕鯨
 3 アラスカの捕鯨
 (1)アラスカ先住民の捕鯨
 (2)国際捕鯨委員会とアラスカの先住民生存捕鯨
 (3)アラスカエスキモー捕鯨委員会の創設
 4 ロシアのチュコトの捕鯨
 (1)チュコト地方の特徴
 (2)チュコトの捕鯨の歴史
 (3)チュコトの捕鯨の現状
 5 ベクウェイ島における先住民生存捕鯨
 (1)ベクウェイ島における先住民生存捕鯨の特徴
 (2)国際捕鯨取締条約における特異性
 (3)ベクウェイ島の捕鯨文化
3 戦後の日本の沿岸捕鯨
 1 わが国における小型捕鯨業の発展
 (1)わが国の沿岸小型捕鯨の始まり
 (2)戦時下の食料難への対応
 (3)戦後の沿岸小型捕鯨
 (4)減 船
 (5)商業捕鯨モラトリアムと沿岸小型捕鯨業
 (6)今日の沿岸捕鯨
 【コラム13-3:いるか漁業】
 2 捕鯨基地
 (1)わが国の捕鯨基地
 (2)捕鯨基地での作業
 3 大型捕鯨業と小型捕鯨業との競合
 (1)大型捕鯨業と小型捕鯨業との区別
 (2)小型捕鯨業者の経営状態の悪化
 (3)状況の変化
4 日本各地の沿岸捕鯨
 1 北 海 道
 (1)北海道における沿岸捕鯨の概要
 (2)網走における沿岸捕鯨の発展
 (3)根室における沿岸捕鯨の発展
 (4)釧路における沿岸捕鯨の発展
 2 鮎 川
 (1)鮎川における捕鯨の始まり
 (2)ノルウェー式捕鯨の根拠地として発展
 (3)沿岸小型捕鯨の開始
 3 日本海中部
 4 房 総
 5 太 地
 (1)明治時代の太地の小型捕鯨
 (2)その後の太地での小型捕鯨
 6 佐 賀
 7 沖 縄
 (1)沖縄の捕鯨の始まり
 (2)沖縄捕鯨の発展
 (3)資源の枯渇
5 わが国捕鯨会社による海外の基地捕鯨
 1 台 湾
 2 ブラジル
 (1)日本冷蔵株式会社と北洋水産株式会社の2社連合
 (2)大洋漁業株式会社
 【コラム13-4:ブラジルにおける捕鯨の発展】
 3 サウスジョージア島
 4 カナダ太平洋岸
 5 チ リ
 【コラム13-5:チリにおける捕鯨の発展】
 6 ニューファンドランド島
 (1)極洋捕鯨株式会社のディルド進出
 (2)大洋漁業株式会社のウィリアムズポート進出
 7 ペルー

◆第14章 商業捕鯨再開への途

1 交渉の概要
 1 3つの交渉とその後
 2 パッケージ提案による交渉
 (1)アイルランド提案
 (2)アイルランド案のねらい
 3 改訂管理制度に関する検討
 (1)改訂管理方式(RMP)と改訂管理制度(RMS)
 (2)国際捕鯨委員会における改訂管理制度(RMS)をめぐる交渉
 4 セントキッツ・ネービス宣言
 (1)セントキッツ・ネービス宣言の概要
 (2)考 察
 5 先住民の捕獲枠の更新とわが国の沿岸小型捕鯨の否定
 (1)2007年における議論
 (2)脱退の可能性の示唆
 【コラム14-1:先住民生存捕鯨についてのその後】
 6 国際捕鯨委員会の将来プロジェクトの検討
 (1)国際捕鯨委員会の将来プロジェクト
 (2)第二国際捕鯨委員会の模索
 【コラム14-2:第二国際捕鯨委員会は可能か】
 (3)国際捕鯨委員会の将来プロジェクトの終焉
2 調査捕鯨に対する国際裁判
 1 訴訟の概要
 2 判決の要点
 3 なぜ、調査捕鯨の範囲を逸脱しているのか
 (1)致死的調査
 (2)サンプル数
 (3)成果が限定的
 (4)継続的調査に対する懸念
 4 考 察
 (1)国際捕鯨取締条約の目的
 (2)挙証責任
 (3)致死的調査
 (4)サンプル数について
 (5)成果が限定的との指摘について
 (6)継続的調査に対する懸念について
 (7)鯨肉の販売について
 5 わが国の対応
 (1)官房長官談話
 (2)国会の決議
 (3)農林水産大臣による対応方針の発表
 (4)その後の科学調査の方針
 (5)その後の調査捕鯨
 【コラム14-3:わが国の主な調査活動】
 【コラム14-4:調査捕鯨とワシントン条約】
 (6)調査捕鯨法の制定
3 国際捕鯨取締条約からの脱退の経緯
 1 脱退に至るまでの大きな流れ
 2 自由民主党捕鯨議員連盟の検討
 3 捕鯨をめぐる状況
 (1)国際捕鯨委員会での対話の限界
 (2)捕鯨技術の喪失のおそれ
 4 商業捕鯨再開への模索
 (1)わが国の戦略
 (2)商業捕鯨の再開が受け入れられないことの確認
 (3)論点の明確化
 (4)国際捕鯨委員会の機能が回復できないことの確認
 (5)フロリアノポリス宣言
 5 改革案の提出と否決
 (1)わが国の姿勢
 (2)改革案の内容
 (3)各国の意見
 (4)採 決
 (5)わが国のステートメント
 6 脱 退
 7 脱退の要因
 (1)交渉による解決可能性が皆無
 (2)委員会にとどまることは無意味
 8 脱退後の対応
 (1)商業捕鯨の再開
 (2)国際捕鯨委員会にオブザーバーとして参加
4 商業捕鯨の再開
 1 国際法のしがらみ
 (1)国連海洋法条約
 (2)南極条約
 (3)南極の海洋生物資源の保存に関する条約
 (4)絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)
 (5)移動性野生動物種の保全に関する条約
 2 わが国の排他的経済水域での商業捕鯨の再開
 (1)商業捕鯨の再開
 (2)北太平洋捕鯨再開の可能性
 (3)調査捕鯨法の改正
 【コラム14-5:DNAデータベースと市場調査】
 (4)世界の捕鯨の現状
5 国際捕鯨取締条約からの脱退についての考察
 1 脱退の決断について
 2 食文化について

◆終章 捕鯨の将来

1 日本人とクジラのかかわり
2 捕鯨問題の本質
 1 捕鯨問題の発端
 2 反捕鯨感情の増幅
3 科学的資源管理
4 わが国捕鯨の将来

  - - -

◇捕鯨史 年表

  - - -

事項・人名索引
著者略歴
辻 信一(ツジ シンイチ tsuji shinichi)
福岡女子大学国際文理学部教授
タイトルヨミ
カナ:ホゲイシ
ローマ字:hogeishi

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