近刊検索 デルタ

2023年10月13日発売

名古屋大学出版会

出版社名ヨミ:ナゴヤダイガクシュッパンカイ

インドネシア政治とイスラーム主義

ひとつの現代史
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内容紹介
〈現代政治と宗教〉に深く分け入る
多様な宗教を包摂する「民主化の成功国」で、「不寛容」の烙印を押されたイスラーム主義者の系譜がなぜ人々を糾合できたのか。デモクラシーと排他性の間で揺れてきた彼らの活動を軸に、インドネシアにおける政治と宗教のダイナミズムを、独立期からSNSの時代まで総体的に捉え直した、俊英の力作。
目次
 インドネシア地図

序 章
     1 問題の所在 —— 多宗教の共存とイスラーム主義
     2 現代インドネシアにおけるイスラームと政治
     3 イスラーム主義の系譜とマシュミ
     4 本書の分析枠組みと主張
     5 本書の構成

第1章 民主主義の擁護者としてのマシュミ
      —— 独立期~スカルノ政権期 1945-66年
     1 論争の発端としてのジャカルタ憲章
     2 議会制民主主義時代の到来と対立の構図
     3 マシュミ党首ナッシールとその民主主義論
     4 インドネシア共和国革命政府への参加とマシュミ解党
     小 括

第2章 近代主義思想と宗教的少数派排斥の論理
      —— スハルト政権前半期 1966-89年
     1 スハルト政権の成立
     2 インドネシア・イスラーム・ダアワ評議会とそのイデオロギー
     3 政権による締め付けの強化と懐柔
     小 括

第3章 「政権派」への変容
      —— スハルト政権後半期 1990-98年
     1 スハルト政権のイスラーム化とインドネシア・ムスリム知識人協会の設立
     2 ポスト・マシュミ世代の台頭と近代主義思想の後退
     3 新たな対立の構図
     小 括

第4章 民主化後の旧マシュミの分裂と迷走
      —— 移行期 1998-2004年
     1 ハビビ降ろしと旧政権派、「自警団」の登場
     2 1999年総選挙と旧マシュミ勢力の分裂
     3 ジャカルタ憲章「復活」の試み
     小 括

第5章 宗教的少数派排斥運動の活性化
      —— ユドヨノ政権期 2004-2014年
     1 多様化するイスラーム主義イデオロギーとウラマー評議会の変容
     2 ユドヨノ政権発足とウラマー評議会の影響力拡大
     3 「異端」排斥運動の活性化
     4 シーア派排斥運動への飛び火
     5 組織を超えた同盟形成とその限界
     小 括

第6章 理念なき圧政批判
      —— ジョコ・ウィドド政権期 2014-2019年
     1 2014年大統領選挙 —— プラボウォとの二度目の同盟形成
     2 ジョコウィ政権とウラマー評議会の緊張関係
     3 2019年大統領選挙
     小 括

終 章 インドネシアの民主主義とマシュミの伝統

 あとがき
 注
 参考文献
 初出一覧
 図版出典一覧
 索 引
著者略歴
茅根 由佳(カヤネ ユカ kayane yuka)
1987年生まれ 2017年 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科東南アジア専攻博士課程修了 京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員等を経て、 現 在 筑波大学人文社会系助教、博士(地域研究)
タイトルヨミ
カナ:インドネシアセイジトイスラームシュギ
ローマ字:indoneshiaseijitoisuraamushugi

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