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2023年4月22日発売

芙蓉書房出版

出版社名ヨミ:フヨウショボウシュッパン

習近平の軍事戦略

「強軍の夢」は実現するか
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内容紹介
軍事力を強化し、「強軍目標」を掲げて改革を進める中国をどう捉えるのか
習近平政権2期10年の軍事改革を詳細に分析し、これまでの指導者との違い、今後の改革の行方を探る

✺中国の軍事戦略は、戦争形態の変化に伴ってどのように変化してきたか
知能化戦争、グレーゾーン、ハイブリッド戦争、モザイク戦、情報化戦争、認知戦、超限戦、エコノミック・ステイトクラフトなどの新たな戦争をめぐる中国の概念を紹介する。

✺人民解放軍が中国共産党から離反しないのはなぜか
軍事改革への軍内の抵抗は存在するのか。
人事、政治・思想、資金・財務、組織の観点から党軍関係の頑強性を考察。
組織論的アプローチで「共産党の軍隊」としての側面が強化されてきたことを明らかにする。

✺経済成長が限界に近づき、逓減していく中で、軍事力を増大し続けることができるのか
新たな「人民戦争」とも呼ぶべき「軍と民間との融合」の実態と、軍と社会との関係の変化を説明する。
中国の軍備管理・不拡散をめぐる二面性を指摘。
動員・徴用と宣伝教育・プロパガンダの二つの側面から「兵営国家」化を分析する。

目次
■第1部 習近平政権下の軍事戦略:中国が掲げる「強軍目標」とは何か
第1章 変化する戦争形態と軍事戦略 ――インテリジェント化した戦争への対応
第2章 中国の「ハイブリッド戦争」――「紛争連続体」としてのグレーゾーン
第3章 インテリジェント化した戦争 ――新たな戦争をめぐる中国の概念整理
第4章 新時代の軍事戦略と軍事改革 ――安全と発展をめぐるレトリック
補 論 「抑止メカニズム」の再検討 ――認識と「客観的」存在の関係から
■第2部 習近平政権下の党軍関係:軍が党から離反しないのは何故か
第5章 軍組織再編と「反腐敗闘争」――習近平の軍事改革と党軍関係の変化
第6章 軍事制度面における軍事改革 ――政治思想工作と軍事財務工作
第7章 強化される「共産党の軍隊」――軍中党組織制度の強化
■第3部 「兵営国家」化する中国:軍事力の増大は何をもたらすか
第8章 習近平の新たな「人民戦争」――軍民融合による国家安全
第9章 軍工企業の再編成と兵器開発 ――軍備管理・不拡散をめぐる二面性
第10章 中国の軍と社会との関係変化 ――動員、教育、プロパガンダ
第11章 「最高統帥」としての習近平 ――「大元帥」になる日は訪れるか
目次
■第1部 習近平政権下の軍事戦略:中国が掲げる「強軍目標」とは何か
第1章 変化する戦争形態と軍事戦略 ――インテリジェント化した戦争への対応
中国の知能化戦争の定義と対応/知能化戦争をめぐる反論や限界の指摘/軍事戦略の位置づけ/軍事戦略の変化/現代中国における軍事戦略の変遷/軍事戦略の連続性と非連続性…
第2章 中国の「ハイブリッド戦争」――「紛争連続体」としてのグレーゾーン
ゲラシモフ・ドクトリン/「ハイブリッド戦争」に対する米中の理解/モザイク戦をめぐる議論の特徴/自律型兵器への中国の関心/「グレーゾーン」の捉え方:「紛争連続体」/ウクライナ戦争の性格:ハイブリッド戦争と従来型戦争の二面性/ウクライナ戦争と中台情勢…
第3章 インテリジェント化した戦争 ――新たな戦争をめぐる中国の概念整理
知能化戦争とハイブリット戦争/再注目を集めるエコノミック・ステイトクラフト/中国史に見る経済戦/知能化戦争、ハイブリッド戦争、超限戦…
第4章 新時代の軍事戦略と軍事改革 ――安全と発展をめぐるレトリック
習近平政権下の軍事改革手法/巡視による半強制と諮問組による説得/「新時代の軍事戦略方針」というレトリック/「総体国家安全観」概念の成り立ちと変化/「総体国家安全観」と人民解放軍/「総体国家安全観」とハイブリッド戦争
補 論 「抑止メカニズム」の再検討 ――認識と「客観的」存在の関係から

■第2部 習近平政権下の党軍関係:軍が党から離反しないのは何故か
第5章 軍組織再編と「反腐敗闘争」――習近平の軍事改革と党軍関係の変化
軍組織の再編:動き始めた習近平政権下の軍改革/軍種指導管理体系の再編/総部体制から軍委多部門制への再編/作戦指揮体系の再編/習近平の軍事改革か、習近平が断行した軍事改革か/表裏一体の軍事改革と反腐敗闘争/「反腐敗闘争」をどのように捉えるべきか組織再編後の軍事改革の方向性…
第6章 軍事制度面における軍事改革 ――政治思想工作と軍事財務工作
政治思想工作と軍事財務工作/習近平政権下の政治思想工作/習近平政権下の軍事財務工作/経済と国防の両立を模索する中国/軍政面における連続性と非連続性…
第7章 強化される「共産党の軍隊」――軍中党組織制度の強化
「党の軍に対する領導」を担保する軍中党組織/軍中党組織制度をめぐる考察/海軍党代表大会と戦略の共有/海軍に対する政治工作の展開/軍内監督の限界…

■第3部 「兵営国家」化する中国:軍事力の増大は何をもたらすか
第8章 習近平の新たな「人民戦争」――軍民融合による国家安全
国防白書「中国の軍事戦略」と習近平政権下の国家安全戦略 /ナショナル・セキュリティとサイバー・セキュリティ/重大安全領域の重点発展と軍民融合/国防・軍事における民間の活用
第9章 軍工企業の再編成と兵器開発 ――軍備管理・不拡散をめぐる二面性
軍備管理・不拡散と輸出入や兵器開発による軍備拡張/中国の軍備管理・軍縮、不拡散政策/近年の中国の武器輸出入傾向と特徴/中国の武器輸出入に関する国内体制…
第10章 中国の軍と社会との関係変化 ――動員、教育、プロパガンダ
軍と社会との関係/「兵営国家」/動員、徴用:国防動員体制の構築/プロパガンダ:中国における「危機の社会化」
第11章 「最高統帥」としての習近平 ――「大元帥」になる日は訪れるか
習近平政権三期目の軍改革の焦点/習近平政権自身による一期目の軍改革の総括/習近平政権自身による二期目の軍改革の総括/強軍の夢、習近平の夢…
著者略歴
浅野 亮(アサノ リョウ asano ryou)
浅野亮(あさのりょう) 同志社大学法学部教授。修士(行政学)。国際基督教大学教養学部卒業。国際基督教大学大学院行政学研究科修了。専門は中国の対外政策、安全保障問題を主なフィールドとする現代中国政治。著書に、『中国をめぐる安全保障』(共編著、ミネルヴァ書房、2007年)、『中国の軍隊』(単著、創土社、2009年)、『肥大化する中国軍―増大する軍事費から見た戦力整備』(共編著、晃洋書房、2012年)、『中国の海上権力 海軍・商船隊・造船~その戦略と発展状況』(共編著、創土社、2014年)など。
土屋 貴裕(ツチヤ タカヒロ tsuchiya takahiro)
土屋貴裕(つちやたかひろ) 京都先端科学大学経済経営学部准教授。安全保障学博士。慶應義塾大学環境情報学部環境情報学科卒業。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。防衛大学校総合安全保障研究科後期課程卒業。在香港日本国総領事館専門調査員などを経て現職。専門分野は、公共経済学、国際政治経済学、安全保障論など。著書に、『現代中国の軍事制度:国防費・軍事費をめぐる党・政・軍関係』(単著、勁草書房、2015年)、『「技術」が変える戦争と平和』(共著、芙蓉書房出版、2018年)、『米中の経済安全保障戦略:新興技術をめぐる新たな競争』(共著、芙蓉書房出版、2021年)、ほか多数。
タイトルヨミ
カナ:シュウキンペイノグンジセンリャク
ローマ字:shuukinpeinogunjisenryaku

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