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定価:1,760円(1,600円+税)
判型:四六
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内容紹介
文芸誌『季刊文科』連載作が待望の単行本化。
壮大なのに全てが身近な感じで、夢中で読み進んだ。争乱を生き延びる女性たちの美しい呪術と鎮魂のお話です。政彦くんはあいかわらず文章がうまいなあ!(吉本ばなな)
誰かの家の二階に集って織物、刺繍、縫い物、布鞋作りなど女紅と呼ばれる手仕事に従事する。そこで女書によって詠んだ詩を歌い、年配になれば自伝を書いて詠じた。女たちは、文字によって現実とは違う世界に遊び、苦しみや悲しみを発散した。彼女たちは苦しみや悲しみで縒った糸を文字にする。文字は涙である。詩や自伝という形式は、その涙を溜める袋である。彼女たちは、女書を習得することで涙の袋を抱え、そこに涙を捨てていたのだ。そして涙は笑いに変えられた。これは男性や親から抑圧され、不自由な身の上をかこつ彼女たちにとっては少なからぬ救いだった。(本文より)
壮大なのに全てが身近な感じで、夢中で読み進んだ。争乱を生き延びる女性たちの美しい呪術と鎮魂のお話です。政彦くんはあいかわらず文章がうまいなあ!(吉本ばなな)
誰かの家の二階に集って織物、刺繍、縫い物、布鞋作りなど女紅と呼ばれる手仕事に従事する。そこで女書によって詠んだ詩を歌い、年配になれば自伝を書いて詠じた。女たちは、文字によって現実とは違う世界に遊び、苦しみや悲しみを発散した。彼女たちは苦しみや悲しみで縒った糸を文字にする。文字は涙である。詩や自伝という形式は、その涙を溜める袋である。彼女たちは、女書を習得することで涙の袋を抱え、そこに涙を捨てていたのだ。そして涙は笑いに変えられた。これは男性や親から抑圧され、不自由な身の上をかこつ彼女たちにとっては少なからぬ救いだった。(本文より)
著者略歴
村上 政彦(ムラカミ マサヒコ murakami masahiko)
村上 政彦(むらかみ まさひこ)
1958年、三重県生まれ。作家。
業界紙記者、学習塾経営などを経て、87年「純愛」で福武書店(現ベネッセ)主催・海燕新人文学賞を受賞。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。
著書に
『ナイスボール』福武書店 のち集英社文庫、
『ドライブしない?』(「純愛」所収)福武書店 、
『青空』福武書店、『Zoo』海越出版社、『アラブの電話』福武書店、
『魔王』集英社、『トキオ・ウイルス』講談社 のちハルキ文庫、
『ニュースキャスターはこのように語った』集英社、
『東京難民殺人ネット』角川春樹事務所 (ハルキ・ノベルス)、
『「君が代少年」を探して 台湾人と日本語教育』 平凡社新書、
『見果てぬ祖国』ホセ・リサール原作/翻案 潮出版社、
『ハンスの林檎』潮出版社、『三国志に学ぶリーダー学』潮出版社、
『三国志に学ぶ勝利学』潮出版社、
『世界の文学名場面を読む』第三文明社・21c文庫、
『小説を書いてみよう』第三文明社、
『作文を書いてみよう─こうすれば、きみも文章が書ける』第三文明社
『台湾聖母』コールサック社
『αとω』鳥影社
タイトルヨミ
カナ:ケッコウシマイ
ローマ字:kekkoushimai
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