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定価:3,850円(3,500円+税)
判型:四六
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内容紹介
外国人に「人権」はあるのか――。
在留特別許可の発付をめぐる事件を分析し、国家としての日本が、外国人にいかなるまなざしを向けているのかを考察。
在留特別許可の発付をめぐる事件を分析し、国家としての日本が、外国人にいかなるまなざしを向けているのかを考察。
目次
序論 外国人からアプローチする比較人権社会学
はじめに
1 エティック(etic)論vs イーミック(emic)論と外国人――観察者の目とデータ
2 二つのエティック論・イーミック論
3 歴史学から学ぶデータの扱い方
4 「外国人の人権」を社会学から考察する――本書の構成
5 在留特別許可は移民選別なのか、それともオルタナティブ・ジャスティスなのか
第1章 「偽装」日系人の法社会学――日本はどのように外国人労働者を受け入れてきたのか
はじめに
1 日本へのデカセギと在留資格取得のための手続き
2 訴状から見えてくる「偽装」日系人問題
3 いかにして入管はA氏を「偽装」日系人と判断したのか
4 A氏代理人弁護士からの争点整理
5 「偽装」日系人問題と手続き
6 裁判所の判断
7 結語にかえて――残され続ける疑問
第2章 外国人少年非行の社会学
はじめに
1 少年非行と国籍――少年Bの一〇代の生活状況
2 弁護側の主張(1)――家族の崩壊は防がなくてはならない
3 弁護側の主張(2)――退去強制処分は二重の処罰に当たる
4 弁護側の主張(3)――国内治安と家族の比較衡量
5 最後の口頭審理から在留特別許可へ
6 結語にかえて――外国人を受け入れるとは
第3章 LGBT外国人と退去強制の社会学――マイノリティのマイノリティ(外国人性的少数者)の権利は保護されるのか
はじめに
1 事実の概要
2 双方の主張と一審判決
3 控訴審における双方の主張と控訴審判決
4 国側主張および裁判所の判断への懸念 Ⅰ――地方入管局長に在留特別許可の裁決権が委任されていく過程の確認
5 国側主張および裁判所の判断への懸念 Ⅱ――実務の実態との関連で
6 我が国は「家族」に包摂されない人の権利を無視するのか
7 結語にかえて
第4章 LGBT外国人と退去強制後の危惧の社会学
はじめに
1 ブラジルの法制度と社会の乖離
2 ミリシアを生み育む社会的背景と公務員
3 根強く残るホモフォビア・トランスジェンダーフォビア
4 罪と罰の均衡
5 M氏の退去強制令処分の過酷さ
6 憲法三一条および三九条との関係から退去強制処分を考える――退去強制処分が実質的に二重の処罰にあたること
7 結語にかえて
第5章 ヘイトデモ禁止の社会学――川崎からヘイトスピーチ問題を考える
はじめに
1 「桜本」へのヘイトスピーチとコミュニティ
2 異議申立ての端緒を確認する――横浜地方法務局への人権侵犯申告書とヘイトスピーチ
3 人権侵犯被害申告書から垣間見られるヘイトの実態
4 ヘイトスピーチへの対抗がなぜ反戦平和デモになるのか
5 国籍と家族の交錯が新しい地平を拓く
6 結語にかえて――定住外国人の住所地で平穏に生活する人格権は憲法で保障される
第6章 外国人労働者から眺める日本的経営――外国人労働者の存在は企業と地域をみる眼に何を加えたのか
はじめに
1 日本式経営とトヨティズム
2 トヨティズムと外国人労働者
3 豊田と外国人労働者
4 外国人労働者と制度の社会学
5 制度の変容から見えてくる地域
6 結語にかえて――「顔の見えない定住化」再考
第7章 「外国人の人権」の社会学
はじめに
1 なぜ退去強制を迫られるのか
2 安念潤司の「外国人の人権」論
3 入管行政と「行政裁量論」
4 安念「外国人の人権」論vs常岡「行政裁量論」から考える
5 帝国「臣民」に入れ替わった外国人
6 結語にかえて――新憲法下に残される大日本帝国の残滓(=外国人)の未来
参考文献
索引
はじめに
1 エティック(etic)論vs イーミック(emic)論と外国人――観察者の目とデータ
2 二つのエティック論・イーミック論
3 歴史学から学ぶデータの扱い方
4 「外国人の人権」を社会学から考察する――本書の構成
5 在留特別許可は移民選別なのか、それともオルタナティブ・ジャスティスなのか
第1章 「偽装」日系人の法社会学――日本はどのように外国人労働者を受け入れてきたのか
はじめに
1 日本へのデカセギと在留資格取得のための手続き
2 訴状から見えてくる「偽装」日系人問題
3 いかにして入管はA氏を「偽装」日系人と判断したのか
4 A氏代理人弁護士からの争点整理
5 「偽装」日系人問題と手続き
6 裁判所の判断
7 結語にかえて――残され続ける疑問
第2章 外国人少年非行の社会学
はじめに
1 少年非行と国籍――少年Bの一〇代の生活状況
2 弁護側の主張(1)――家族の崩壊は防がなくてはならない
3 弁護側の主張(2)――退去強制処分は二重の処罰に当たる
4 弁護側の主張(3)――国内治安と家族の比較衡量
5 最後の口頭審理から在留特別許可へ
6 結語にかえて――外国人を受け入れるとは
第3章 LGBT外国人と退去強制の社会学――マイノリティのマイノリティ(外国人性的少数者)の権利は保護されるのか
はじめに
1 事実の概要
2 双方の主張と一審判決
3 控訴審における双方の主張と控訴審判決
4 国側主張および裁判所の判断への懸念 Ⅰ――地方入管局長に在留特別許可の裁決権が委任されていく過程の確認
5 国側主張および裁判所の判断への懸念 Ⅱ――実務の実態との関連で
6 我が国は「家族」に包摂されない人の権利を無視するのか
7 結語にかえて
第4章 LGBT外国人と退去強制後の危惧の社会学
はじめに
1 ブラジルの法制度と社会の乖離
2 ミリシアを生み育む社会的背景と公務員
3 根強く残るホモフォビア・トランスジェンダーフォビア
4 罪と罰の均衡
5 M氏の退去強制令処分の過酷さ
6 憲法三一条および三九条との関係から退去強制処分を考える――退去強制処分が実質的に二重の処罰にあたること
7 結語にかえて
第5章 ヘイトデモ禁止の社会学――川崎からヘイトスピーチ問題を考える
はじめに
1 「桜本」へのヘイトスピーチとコミュニティ
2 異議申立ての端緒を確認する――横浜地方法務局への人権侵犯申告書とヘイトスピーチ
3 人権侵犯被害申告書から垣間見られるヘイトの実態
4 ヘイトスピーチへの対抗がなぜ反戦平和デモになるのか
5 国籍と家族の交錯が新しい地平を拓く
6 結語にかえて――定住外国人の住所地で平穏に生活する人格権は憲法で保障される
第6章 外国人労働者から眺める日本的経営――外国人労働者の存在は企業と地域をみる眼に何を加えたのか
はじめに
1 日本式経営とトヨティズム
2 トヨティズムと外国人労働者
3 豊田と外国人労働者
4 外国人労働者と制度の社会学
5 制度の変容から見えてくる地域
6 結語にかえて――「顔の見えない定住化」再考
第7章 「外国人の人権」の社会学
はじめに
1 なぜ退去強制を迫られるのか
2 安念潤司の「外国人の人権」論
3 入管行政と「行政裁量論」
4 安念「外国人の人権」論vs常岡「行政裁量論」から考える
5 帝国「臣民」に入れ替わった外国人
6 結語にかえて――新憲法下に残される大日本帝国の残滓(=外国人)の未来
参考文献
索引
著者略歴
丹野 清人(タンノ キヨト tanno kiyoto)
首都大学東京人文科学研究科社会行動学専攻 教授
1966年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科社会問題社会政策専攻博士課程単位修得退学。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て東京都立大学人文学部社会学科講師採用、東京都立大学の首都大学東京への改組転換により首都大学東京人文科学研究科社会行動学専攻准教授、2014年より現職。
著書に、『越境する雇用システムと外国人労働者』(東京大学出版会、2007年)、『顔の見えない定住化』(共著、名古屋大学出版会、2005年)、『国籍の境界を考える』(吉田書店、2013年)、『移動と定住の社会学』(共著、放送大学教育振興会、2016年)など。
タイトルヨミ
カナ:ガイコクジンノジンケンノシャカイガク
ローマ字:gaikokujinnojinkennoshakaigaku
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