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2022年10月26日発売

国立歴史民俗博物館

REKIHAKU 特集・歴史の「匂い」

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内容紹介
国立歴史民俗博物館発! 歴史と文化への好奇心をひらく『REKIHAKU』!
いまという時代を生きるのに必要な、最先端でおもしろい歴史と文化に関する研究の成果をわかりやすく伝えます。

第七号の特集は「歴史の「匂い」」。
史料的に「匂い」そのものが残ることはほぼありません。なので歴史を語る上でしばしば忘れられがちになります。ですが考えてみると、においのない人間はいませんし、歴史もまた「におい」とは切り離せません。ここからどう歴史と社会を考えていくことができるでしょうか。

「匂い」によって呼び起こされる記憶は、文字や音声以上に鮮やかですし、「匂い」は記憶と深く結びついた存在です。また排除や一体感の醸成と「匂い」は深い関わりがあります。

日中韓で「におい」「かおり」はどう表されてきたか。縄文時代の「匂い」はどのように想像できるか。古代史の史料から五感の役割を見出せるか。ヘビースモーカーであった宣長とニオイ。近代日本の「臭気」と差別。火葬場の臭い。沖縄戦の陸軍病院壕内の「ニオイ」は再現できるのか。韓国文学の至宝、朴婉緒の小説のなかの「匂い」と「復讐」とは……。ここで取り上げるテーマは多岐にわたります。「匂い」が内包するさまざまなテーマから、歴史、社会を考えます。

特集執筆は、方国花/山田康弘/三宅和朗/天野真志/吉村智博/山田慎也/上地克哉/斎藤真理子/小倉慈司。

特集以外の記事も、好評連載・鷹取ゆう「ようこそ! サクラ歴史民俗博物館」、石出奈々子のれきはく!探検ほか、盛りだくさんで歴史と文化への好奇心をひらいていきます。

歴史や文化に興味のある人はもちろん、そうではなかった人にもささる本。それが『REKIHAKU』です。年3回刊行!

カバー●橋爪 彩「les amies」2016
目次
特集 歴史の「匂い」

1 日中韓の文化のなかの「匂」・「臭」・「香」
日中韓の「におい」・「かおり」文化(方 国花)

2 それは自然の恵みに支えられた豊かな生活だったか●COLUMN
縄文の「におい」(山田康弘)

3 歴史史料のなかに匂い・悪臭を感じてみる
日本古代史の匂い──天皇即位儀と環境(三宅和朗)

4 愛煙家、本居宣長●COLUMN
思想のニオイ(天野真志)

5 「臭気」という言説により再構成される差別
近代都市の「臭気」と差別─スラムと部落をめぐって(吉村智博)

6 生活から隔離されてゆく火葬場と消えゆく煙突●COLUMN
火葬の臭煙と煙突のゆくえ(山田慎也)

7 非日常的な戦争の特異な状況とニオイは重なって記憶されていた
沖縄戦における陸軍病院壕内の「ニオイ」の再現(上地克哉)

8 作家の感性ゆえに記述されたにおい
朴婉緒の小説に見る「匂い」と「復讐」(斎藤真理子)

9 松井章と網野善彦の臭気をめぐる対話から●COLUMN
歴史と「匂い」(小倉慈司)

特集をもっと詳しく知りたい人へおすすめの4冊

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たかが歴史 されど歴史
日本の樹木が炭素14年代法を変える(坂本 稔)

博物館マンガ 第6回
ようこそ! サクラ歴史民俗博物館
博物館のおもてなし!(鷹取ゆう)

石出奈々子のれきはく!探検 第6回
幸せのイワシ臭(石出奈々子)

フィールド紀行
掘る、歩く、感じる
遺跡から未来へ 第3回(完)●古墳時代の「世界」とは?(世界へ)(松木武彦)

誌上博物館 歴博のイッピン
飛鳥を象徴する石造物
須弥山石(林部 均)

歴史研究フロントライン
古代ゲノムが語る新しい弥生時代人ヤポネシアゲノム(YAPONESIAN GENOME)(藤尾慎一郎)

EXHIBITION 歴博への招待状
国際企画展示
「加耶—古代東アジアを生きた、ある王国の歴史—」(高田貫太)

SPOTLIGHT 若手研究者たちの挑戦
近代日本における女性と美人画の関係性を探る(山本由梨)

歴史デジタルアーカイブ事始め 第5回
国立国会図書館個人向けデジタル化資料送信サービス(橋本雄太)

くらしの植物苑歳時記
特別企画「伝統の古典菊」・「冬の華・サザンカ」のご案内

博物館のある街
群馬県高崎市 群馬県立歴史博物館とその周辺(右島和夫)

くらしの由来記
七五三(小池淳一)

研究のひとしずく
変わりゆく葬儀 第3回●故人を送り出す(山田慎也)

Kaleidoscope of History
LEON DE ROSNY (1837-1914)
Un pionnier des études japonaises en France première partie
(ギョーム・カレ)

歴博友の会 会員募集
英文目次
著者略歴
国立歴史民俗博物館(コクリツレキシミンゾクハクブツカン kokuritsurekishiminzokuhakubutsukan)
千葉県佐倉市城内町にある、日本の考古学・歴史・民俗について総合的に研究・展示する博物館。通称、歴博(れきはく)。歴史学・考古学・民俗学の調査研究の発展、資料公開による教育活動の推進を目的に、昭和56年に設置された「博物館」であり、同時に大学を中心とする全国の研究者と共同して調査研究・情報提供等を進める体制が制度的に確保された「大学共同利用機関」。 〒285-8502 千葉県佐倉市城内町 117 https://www.rekihaku.ac.jp/
小倉 慈司(オグラ シゲジ ogura shigeji)
国立歴史民俗博物館教授(日本古代史) 【著書・論文】『差別の地域史 渡辺村からみた日本社会』(共編、法蔵館、2022年)、『古代律令国家と神祇行政』(同成社、2021年)、「皮革生産賤視観の発生」(『日本史研究』691、2020年)【趣味・特技】斜め読みすること
高田 貫太(タカタ カンタ takata kanta)
国立歴史民俗博物館教授(考古学) 【著書】『アクセサリーの考古学 倭と古代朝鮮の交渉史』(吉川弘文館、2021年)、『異形の古墳 朝鮮半島の前方後円墳』(KADOKAWA、2019年)、『海の向こうから見た倭国』(講談社、2017年) 【趣味・特技】息子と一緒にマインクラフト、韓国語
タイトルヨミ
カナ:レキハク トクシュウ レキシノニオイ
ローマ字:rekihaku tokushuu rekishinonioi

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緑の書 リビアのカダフィ大佐の理論
2011年10月20日、カダフィ大佐は殺された

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