近刊検索 デルタ

2024年5月21日発売

北烏山編集室

リーディング・リスト

このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
日系カナダ人4世の著者の手による自伝小説(オートフィクション)。本書の著者であり主人公でもあるレスリー・シモタカハラは、名門ブラウン大学で文学博士号を取得、カナダの田舎の大学で文学を講じている。だが、学生から〈史上最悪の教授〉と揶揄され、転職も恋愛も失敗、精神的にひどく追いつめられてトロントの実家へ帰郷。定年退職した父のために作った「リーディングリスト」=読むべき本リストに添って、日系カナダ人としての両親や祖父母の人生をたどり、自分自身の生と死を見つめる日々を送ることになる。
本書は13章から成りたっており、各章のタイトルがすべて、リストの作品名、つまり英米加の文学作品の名前になっている。たとえば、ソロー『森の生活』、ウォートン『歓楽の家』、ジョイス『ダブリナーズ』、ウルフ『ダロウェイ夫人』、ナボコフ『ロリータ』、ハメット『マルタの鷹』など。この13作品はすべて翻訳が出ていて、日本語で読むことができる。
解説・倉本さおり(書評家)
目次
第一章 ヘンリー・デイヴィッド・ソロー『森の生活』
第二章 イーディス・ウォートン『歓楽の家』
第三章 ジェイムズ・ジョイス『ダブリナーズ』
第四章 ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』
第五章 ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』
第六章 ダシール・ハメット『マルタの鷹』
第七章 ウィリアム・フォークナー『死の床に横たわりて』
第八章 アーネスト・ヘミングウェイ『日はまた昇る』
第九章 ウィラ・キャザー『教授の家』
第十章 マーガレット・アトウッド『浮かびあがる』
第十一章 ラルフ・エリソン『見えない人間』
第十二章 ジョイ・コガワ『失われた祖国』
第十三章 マイケル・オンダーチェ『家族を駆け抜けて』
訳者あとがき
解説 「わたし」の脚注から「あなた」の脚注へ 倉本さおり
著者略歴
レスリー・シモタカハラ(レスリー シモタカハラ resurii shimotakahara)
2000年にマギル大学文学部を卒業、ブラウン大学の修士課程に進み、2006年に現代アメリカ文学で博士号を取得。ノヴァスコシア州の聖フランシスコ・ザビエル大学で2008年まで教鞭をとる。2009年、ディアスポラ・ダイアログズ・エマージング・ライターズの一人に選ばれ、短編小説がアンソロジーTOK:Writing the New Tronto および、Maple Tree Literary Supplementに収録される。本書は著者初の単行本で2012年に加日文学賞を受賞。3冊の長編小説 After the Bloom(2017)、Red Oblivion(2019)、Sisters of the Spruce (2024)を上梓。
加藤洋子(カトウ ヨウコ katou youko)
翻訳家。日本ユニ・エージェンシー翻訳教室講師。ハンナ・ケント『凍える墓』、デレク・B・ミラー『白夜の爺スナイパー』『砂漠の空から冷凍チキン』(以上集英社文庫)、サラ・ボーム『きみがぼくを見つける』(ポプラ社)、タヤリ・ジョーンズ『結婚という物語』(ハーパーコリンズ)、カーマ・ブラウン『良妻の掟』(集英社)、ケイト・クイン『戦場のアリス』『亡国のハントレス』『ローズ・コード』『狙撃手ミラの告白』(以上ハーパーBOOKS)など訳書多数。八ヶ岳山麓の森在住。
タイトルヨミ
カナ:リーディング リスト
ローマ字:riidingu risuto

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

-- 広告 -- AD --

【AD】
今、注目すべき第三書館の本
泣くな、わが子よ
ノーベル賞候補であり続ける文学者の代表作

-- 広告 -- AD --

もうすぐ発売(1週間以内)

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。