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定価:4,950円(4,500円+税)
判型:A5
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内容紹介
人文学・社会科学の危機が叫ばれて久しい。しかし、この危機はどこにあり、何に由来するのか。その本質は何か。本論集では「社会的インパクト」という概念を独自に設定して人文学・社会科学の社会的意義を解明し、この危機を克服する方途を探る。高等教育のあり方、大学とは何かを問い、この危機に対する海外の取り組みの紹介とともに、文系学部廃止論、日本学術会議、学び直しなどの政策、国内外の若手研究者が抱える問題まで、多岐にわたり問題を提起する。
目次
編者前書き 学問の「自律性」と学問の「公共性」(加藤泰史)
第Ⅰ部 人文学・社会科学の現代的危機とは何か?
第1章 イノベーションを哲学する──「批判的ファシリテーター」としての哲学(加藤泰史)
第2章 文系学問の危機とは何か──意味世界への探究の再興のために(盛山和夫)
第3章 政策形成と人文学・社会科学の役割──日本学術会議を事例に(町村敬志)
第Ⅱ部 海外の人文学・社会科学の現状
第4章 中国における人文・社会科学の振興と課題について(王青)
第5章 アメリカにおける人文学および社会科学の影響力、あるいは開花、開錠、関連づけ──学部学生の知性へのシスター・ミリアム・ジョセフ『トリウィウム』(一九四八)学修課程の効果(一つのケーススタディ)(ジェニファー・ユルマン/高畑祐人゠訳)
第6章 「人文学は我々が世界を理解するための助けとなる」──ドイツにおける人文学の状況について(ゲジネ・フォルヤンティ゠ヨスト/府川純一郎゠訳)
第Ⅲ部 人文学・社会科学の社会的インパクトとは何か?
第7章 人文学の社会的意義の説明──メタ倫理学に社会的意義はあるか?(蝶名林亮)
第8章 人文学への憧れと社会科学的営為としての経済哲学──福祉国家を戦争国家にしないために、いま、われわれがなしうること(後藤玲子)
第9章 学び直しと人文学・社会科学のインパクト(松塚ゆかり)
第10章 技術の発達によって人間はどう変わるか──ベンヤミン、そしてゲーテ(久保哲司)
第11章 個別性と普遍性が共存する文学の力──人間の生と社会改革への眼差し(ギブソン松井佳子)
第Ⅳ部 若手研究者の現状
第12章 競争で燃え尽きた世代──教授職とプレカリアートの狭間にあるドイツの若手人文科学者たち(ドロテア・ムラデノヴァ/桐原隆弘゠訳)
第13章 人文学・社会科学(社会学、歴史学、哲学・思想)における若手研究者の現状──新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で顕在化した課題と見通し(津田栞里・河村裕樹・森巧)
◎参考資料 一橋大学大学院社会学研究科先端課題研究「人文学・社会科学の社会的インパクト」の活動記録(松塚ゆかり)
編者後書き 「有用性」と大学の自律的思考(松塚ゆかり)
執筆者・訳者紹介
第Ⅰ部 人文学・社会科学の現代的危機とは何か?
第1章 イノベーションを哲学する──「批判的ファシリテーター」としての哲学(加藤泰史)
第2章 文系学問の危機とは何か──意味世界への探究の再興のために(盛山和夫)
第3章 政策形成と人文学・社会科学の役割──日本学術会議を事例に(町村敬志)
第Ⅱ部 海外の人文学・社会科学の現状
第4章 中国における人文・社会科学の振興と課題について(王青)
第5章 アメリカにおける人文学および社会科学の影響力、あるいは開花、開錠、関連づけ──学部学生の知性へのシスター・ミリアム・ジョセフ『トリウィウム』(一九四八)学修課程の効果(一つのケーススタディ)(ジェニファー・ユルマン/高畑祐人゠訳)
第6章 「人文学は我々が世界を理解するための助けとなる」──ドイツにおける人文学の状況について(ゲジネ・フォルヤンティ゠ヨスト/府川純一郎゠訳)
第Ⅲ部 人文学・社会科学の社会的インパクトとは何か?
第7章 人文学の社会的意義の説明──メタ倫理学に社会的意義はあるか?(蝶名林亮)
第8章 人文学への憧れと社会科学的営為としての経済哲学──福祉国家を戦争国家にしないために、いま、われわれがなしうること(後藤玲子)
第9章 学び直しと人文学・社会科学のインパクト(松塚ゆかり)
第10章 技術の発達によって人間はどう変わるか──ベンヤミン、そしてゲーテ(久保哲司)
第11章 個別性と普遍性が共存する文学の力──人間の生と社会改革への眼差し(ギブソン松井佳子)
第Ⅳ部 若手研究者の現状
第12章 競争で燃え尽きた世代──教授職とプレカリアートの狭間にあるドイツの若手人文科学者たち(ドロテア・ムラデノヴァ/桐原隆弘゠訳)
第13章 人文学・社会科学(社会学、歴史学、哲学・思想)における若手研究者の現状──新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で顕在化した課題と見通し(津田栞里・河村裕樹・森巧)
◎参考資料 一橋大学大学院社会学研究科先端課題研究「人文学・社会科学の社会的インパクト」の活動記録(松塚ゆかり)
編者後書き 「有用性」と大学の自律的思考(松塚ゆかり)
執筆者・訳者紹介
著者略歴
加藤 泰史(カトウ ヤスシ katou yasushi)
加藤泰史 1956年生まれ。椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授、一橋大学名誉教授。哲学・倫理学。『尊厳と生存』(後藤玲子との共編著、法政大学出版局、2022年)、『スピノザと近代──ドイツ思想史の虚軸』(編著、岩波書店、2022年)、Kant’s Concept of Dignity, Berlin, Boston: De Gruyter, 2019 (Gerhard Schönrichとの共編著)、ほか。
松塚 ゆかり(マツズカ ユカリ matsuzuka yukari)
松塚ゆかり コロンビア大学大学院博士課程修了。Ph.D.(コロンビア大学)。一橋大学森有礼高等教育国際流動化機構教授。教育経済学。『概説 教育経済学』(日本評論社、2022年)、C. Fontanini, K. M. Joshi & S. Paivandi eds., International Perspectives on Gender and Higher Education: Student Access and Success(共著、Emerald Publishing, 2020)、『人材流動化時代の高等教育──人と知のモビリティーを担う大学』(編著、ミネルヴァ書房、2016年)、ほか。
タイトルヨミ
カナ:ジンブンガクシャカイカガクノシャカイテキインパクト
ローマ字:jinbungakushakaikagakunoshakaitekiinpakuto
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