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定価:2,860円(2,600円+税)
判型:四六
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内容紹介
二大政党制の米国で黒人の大半がオバマ大統領率いる民主党を支持しているが、人種構成がより多様になりつつある現在、「小さな政府・自助努力」を掲げる共和党支持の黒人保守派の活躍も目立ち始めている。彼らに焦点をあて、次世代の米国の行方を考察する。
目次
はじめに
第1章 歴史に見る黒人の保守思想の流れ
脱人種というけれど
オバマに対抗する黒人保守派
アンクル・トムという汚名
第2章 ブッカー・T・ワシントンの保守思想
一 影響を与えたダグラスとリンカン
黒人のアフリカ植民とフレデリック・ダグラス
リンカンの黒人観とダグラスの評価
二五歳で職業専門学校の開設
二 白人指導者からの信頼
白人を安心させたアトランタ博覧会演説
大企業家とのパイプ
四人の大統領との信頼関係
ブッカー・T・ワシントンは黒人にとって何をしたか
今日におけるワシントンとダグラス
第3章 黒人保守派の活動家・理論家
一 「アメリカ黒人から最も憎まれている黒人」 ウォード・コナリー
保守思想の実践家
カリフォルニア大学理事としてアファーマティブ・アクション廃止
「キング牧師の墓に石を投げる」
州のアファーマティブ・アクション廃止運動
ワシントン州他での廃止運動
自助・自立は少数民族にも実行可能
二 代表的な「黒人保守派」の理論家 シェルビー・スティール
白人の人種差別意識と黒人の依存心の追及
「黒人(ブラック)」か「アフリカ系アメリカ人」か
なぜ「黒人保守派」になったのか
公民権運動の再考
白人の罪悪感と人種的優遇措置
オバマをどう評価しているか
三 黒人保守思想のカリスマ的指導者 トマス・ソーウェル
マルクス主義者からカリスマ的な保守思想家へ
人種差別と黒人の貧困は関係ない
出身国からくる違い
黒人の自尊心を傷つけるアファーマティブ・アクション
医療過誤事件を起こした黒人医師
白人と黒人のIQ差
移民問題とIQ
人種戦争は本当に起こるか
第4章 黒人共和党の出現
一 奴隷解放後の黒人の政治参加
リンカンの党から議会へ進出
黒人はなぜ民主党を支持するようになったのか
ニューディール政策の黒人への影響
二 今日の黒人共和党の保守哲学
なぜ黒人で共和党員なのか
成功への七つのカギ
黒人差別の党は民主党か共和党か
キング牧師は民主党支持か、共和党支持か
非党派的態度を貫く
民主党に謝罪を求める訴訟
奴隷制への賠償は可能か
奴隷制賠償の難しさ
三 共和党内における黒人党員の役割
二〇一〇年は「黒人共和党員の年」
党内での役割はあるのか
党勢拡大のためにマイノリティへのアウトリーチ
国民的英雄ジャッキー・ロビンソンの活用
黒人コミュニティに乗り込む大胆な戦術
マイノリティへのアウトリーチに水を差す行為
英雄として超党派の人気のコリン・パウエル
黒人女性として最高権力者のコンドリーザ・ライス
今後はどこへ向かうのか
第5章 キングの夢とオバマ
一 歴史に残る大統領としてのオバマ
人種を乗り越える
共和党の反オバマ感情
キングの夢はどこまで実現したか
キングが想定外の生活崩壊
二 オバマの今後の課題
オバマは黒人大統領になれるか
マイノリティ男性の救済策の必要性
若者への期待
強権を使って任期最後の仕上げ
国論を二分するファーガソン黒人射殺事件
おわりに
注
主要参考文献リスト
索引
第1章 歴史に見る黒人の保守思想の流れ
脱人種というけれど
オバマに対抗する黒人保守派
アンクル・トムという汚名
第2章 ブッカー・T・ワシントンの保守思想
一 影響を与えたダグラスとリンカン
黒人のアフリカ植民とフレデリック・ダグラス
リンカンの黒人観とダグラスの評価
二五歳で職業専門学校の開設
二 白人指導者からの信頼
白人を安心させたアトランタ博覧会演説
大企業家とのパイプ
四人の大統領との信頼関係
ブッカー・T・ワシントンは黒人にとって何をしたか
今日におけるワシントンとダグラス
第3章 黒人保守派の活動家・理論家
一 「アメリカ黒人から最も憎まれている黒人」 ウォード・コナリー
保守思想の実践家
カリフォルニア大学理事としてアファーマティブ・アクション廃止
「キング牧師の墓に石を投げる」
州のアファーマティブ・アクション廃止運動
ワシントン州他での廃止運動
自助・自立は少数民族にも実行可能
二 代表的な「黒人保守派」の理論家 シェルビー・スティール
白人の人種差別意識と黒人の依存心の追及
「黒人(ブラック)」か「アフリカ系アメリカ人」か
なぜ「黒人保守派」になったのか
公民権運動の再考
白人の罪悪感と人種的優遇措置
オバマをどう評価しているか
三 黒人保守思想のカリスマ的指導者 トマス・ソーウェル
マルクス主義者からカリスマ的な保守思想家へ
人種差別と黒人の貧困は関係ない
出身国からくる違い
黒人の自尊心を傷つけるアファーマティブ・アクション
医療過誤事件を起こした黒人医師
白人と黒人のIQ差
移民問題とIQ
人種戦争は本当に起こるか
第4章 黒人共和党の出現
一 奴隷解放後の黒人の政治参加
リンカンの党から議会へ進出
黒人はなぜ民主党を支持するようになったのか
ニューディール政策の黒人への影響
二 今日の黒人共和党の保守哲学
なぜ黒人で共和党員なのか
成功への七つのカギ
黒人差別の党は民主党か共和党か
キング牧師は民主党支持か、共和党支持か
非党派的態度を貫く
民主党に謝罪を求める訴訟
奴隷制への賠償は可能か
奴隷制賠償の難しさ
三 共和党内における黒人党員の役割
二〇一〇年は「黒人共和党員の年」
党内での役割はあるのか
党勢拡大のためにマイノリティへのアウトリーチ
国民的英雄ジャッキー・ロビンソンの活用
黒人コミュニティに乗り込む大胆な戦術
マイノリティへのアウトリーチに水を差す行為
英雄として超党派の人気のコリン・パウエル
黒人女性として最高権力者のコンドリーザ・ライス
今後はどこへ向かうのか
第5章 キングの夢とオバマ
一 歴史に残る大統領としてのオバマ
人種を乗り越える
共和党の反オバマ感情
キングの夢はどこまで実現したか
キングが想定外の生活崩壊
二 オバマの今後の課題
オバマは黒人大統領になれるか
マイノリティ男性の救済策の必要性
若者への期待
強権を使って任期最後の仕上げ
国論を二分するファーガソン黒人射殺事件
おわりに
注
主要参考文献リスト
索引
著者略歴
上坂 昇(コウサカ ノボル kousaka noboru)
1942年、東京生まれ。東京外国語大学卒業後、時事通信社、小学館、在日アメリカ大使館を経て、桜美林大学教授(アメリカ研究)。2013年から同大学名誉教授。
著書(単著)には、『現代アメリカの保守勢力――政治を動かす宗教右翼たち』(ヨルダン社、1984年)、『アメリカ黒人のジレンマ――「逆差別」という新しい人種関係』(明石書店、1987年、増補版1992年)、『アメリカの貧困と不平等』(明石書店、1993年)、『キング牧師とマルコムX』(講談社現代新書、1994年)、『神の国アメリカの論理――宗教右派によるイスラエル支援、中絶・同性結婚の否認』(明石書店、2008年)、『オバマの誤算――「チェンジ」は成功したか』(角川oneテーマ21新書、2010年)がある。
訳書には、アンドリュー・ハッカー『アメリカの二つの国民』(明石書店、1994年)、シーモア・M・リプセット『アメリカ例外論――日欧とも異質な超大国の論理とは』(明石書店、1999年、金重紘との共訳)、ティム・ワイズ『オバマを拒絶するアメリカ――レイシズム2.0にひそむ白人の差別意識』(明石書店、2010年)がある。
タイトルヨミ
カナ:アメリカノコクジンホシュシソウ
ローマ字:amerikanokokujinhoshushisou
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