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定価:2,860円(2,600円+税)
判型:四六
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内容紹介
本書は、観光が創り上げる独特の「世界=リアリティ」について書かれた論考集である。映画・小説・まんが・世相等、15の章から現代における観光の事例を考えることで、観光社会学の新たな地平を切り拓くことを試みる。〈観光が世界をつくる〉――本書を読み終わったとき、読者は、そんな感慨を抱くことになるはずだ。
目次
はじめに
第1章 伝わらないことの快楽――映画『ロスト・イン・トランスレーション』から観光経験について考える[須藤廣]
第2章 観光の加速主義・宣言――あるいは逃走のマジカル・ミステリー・ツアー[遠藤英樹]
第3章 スードウ・エンドの観光社会学――「一九八三年のエドガー」から考える[山口誠]
第4章 ウォルトがディズニーランドからいなくなる日――融解・流動化するTDRのテーマ性[新井克弥]
第5章 旅先の「相乗り」とコミューン・ツーリズムの両義性――恋愛観察バラエティ『あいのり』に見る旅先の共同性から[鍋倉咲希]
第6章 イメージどおりを確認されること/演じること――浦和レッズサポーターによるアウェイ観戦旅行へのまなざし[鈴木涼太郎]
第7章 「港町横浜」の観光的リアリティ――アニメ映画『コクリコ坂から』を通じて[堀野正人]
第8章 『めがね』を通して旅を見る――「自由」と「たそがれる」にピントを合わせて[神田孝治]
第9章 困難な観光――モビリティに課せられた「複数的現実」と「他者性」について[山本朋人]
第10章 リゾート法がもたらしたもの――雑誌『公害研究』掲載の論考から[千住一]
第11章 観光の「ユートピア」、観光の「ヘテロトピア」――メディアと観光の連関に見る現代社会の見当識(の可能性)[濱野健]
第12章 『ゴールデンカムイ』とアイヌ観光――北海道平取町二風谷の事例から[須永和博]
第13章 トラベル・ライティングが生み出す観光的想像力――ウィルフレッド・セシガーが描き出す観光的リアリティのコネクティビティ[安田慎]
第14章 映画の偶景/偶景の映画――『インド夜想曲』におけるガイドブック表象を手がかりに[松本健太郎]
第15章 パリの墓地を歩く――幾重もの疑似イベントをめぐる観光社会学[高岡文章]
おわりに
第1章 伝わらないことの快楽――映画『ロスト・イン・トランスレーション』から観光経験について考える[須藤廣]
第2章 観光の加速主義・宣言――あるいは逃走のマジカル・ミステリー・ツアー[遠藤英樹]
第3章 スードウ・エンドの観光社会学――「一九八三年のエドガー」から考える[山口誠]
第4章 ウォルトがディズニーランドからいなくなる日――融解・流動化するTDRのテーマ性[新井克弥]
第5章 旅先の「相乗り」とコミューン・ツーリズムの両義性――恋愛観察バラエティ『あいのり』に見る旅先の共同性から[鍋倉咲希]
第6章 イメージどおりを確認されること/演じること――浦和レッズサポーターによるアウェイ観戦旅行へのまなざし[鈴木涼太郎]
第7章 「港町横浜」の観光的リアリティ――アニメ映画『コクリコ坂から』を通じて[堀野正人]
第8章 『めがね』を通して旅を見る――「自由」と「たそがれる」にピントを合わせて[神田孝治]
第9章 困難な観光――モビリティに課せられた「複数的現実」と「他者性」について[山本朋人]
第10章 リゾート法がもたらしたもの――雑誌『公害研究』掲載の論考から[千住一]
第11章 観光の「ユートピア」、観光の「ヘテロトピア」――メディアと観光の連関に見る現代社会の見当識(の可能性)[濱野健]
第12章 『ゴールデンカムイ』とアイヌ観光――北海道平取町二風谷の事例から[須永和博]
第13章 トラベル・ライティングが生み出す観光的想像力――ウィルフレッド・セシガーが描き出す観光的リアリティのコネクティビティ[安田慎]
第14章 映画の偶景/偶景の映画――『インド夜想曲』におけるガイドブック表象を手がかりに[松本健太郎]
第15章 パリの墓地を歩く――幾重もの疑似イベントをめぐる観光社会学[高岡文章]
おわりに
著者略歴
須藤 廣(スドウ ヒロシ sudou hiroshi)
日本大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程単位取得満期退学。北九州市立大学名誉教授。専門は観光社会学,文化社会学など。
[主な業績]『観光化する社会――観光社会学の理論と応用』(ナカニシヤ出版,2008),『ツーリズムとポストモダン社会――後期近代における観光の両義性』(明石書店,2012),『観光社会学2.0――拡がりゆくツーリズム研究』(遠藤英樹との共著,福村出版,2018)
遠藤 英樹(エンドウ ヒデキ endou hideki)
関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位取得退学。博士(観光学):立教大学。立命館大学文学部地域研究学域教授。専門は観光社会学,現代文化論,社会学理論など。
[主な業績]『ツーリズム・モビリティーズ――観光と移動の社会理論』(ミネルヴァ書房,2017),『ワードマップ 現代観光学――ツーリズムから「いま」がみえる』(橋本和也・神田孝治との共編著,新曜社,2019),『Understanding Tourism Mobilities in Japan』(編著,Routledge, 2020),『ポップカルチャーで学ぶ社会学入門――「当たり前」を問い直すための視座』(ミネルヴァ書房,2021)
山口 誠(ヤマグチ マコト yamaguchi makoto)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。獨協大学外国語学部教授。専門は観光研究,メディア研究,歴史社会学。
[主な業績]『英語講座の誕生――メディアと教養が出会う近代日本』(講談社,2001),『グアムと日本人――戦争を埋立てた楽園』(岩波書店,2007),『ニッポンの海外旅行――若者と観光メディアの50年史』(筑摩書房,2010),『客室乗務員の誕生――「おもてなし」化する日本社会』(岩波書店,2020)
松本 健太郎(マツモト ケンタロウ matsumoto kentarou)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間環境学)。二松学舎大学文学部・大学院国際日本学研究科教授。専門は映像記号論,デジタルメディア論,観光コミュニケーション論。
[主な業績]『ロラン・バルトにとって写真とは何か』(ナカニシヤ出版,2014),『デジタル記号論――「視覚に従属する触覚」がひきよせるリアリティ』(新曜社,2019),『コンテンツのメディア論――コンテンツの循環とそこから派生するコミュニケーション』(塙幸枝との共著,新曜社,2022)など。
神田 孝治(カンダ コウジ kanda kouji)
大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(文学)。立命館大学文学部教授。専門は文化地理学,観光学。
[主な業績]『観光空間の生産と地理的想像力』(ナカニシヤ出版,2012),『現代観光地理学への誘い――観光地を読み解く視座と実践』(森本泉・山本理佳との共編著,ナカニシヤ出版,2022)
高岡 文章(タカオカ フミアキ takaoka fumiaki)
慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学。立教大学観光学部交流文化学科教授。専門は観光社会学。
[主な業績]「ソーシャル・ディスタンスはなぜそう呼ばれるか――旅を再想像するための一考察」(『アフターコロナの観光学――COVID-19以後の「新しい観光様式」』遠藤英樹編著,新曜社,2021),「参加型観光とその時代――『みる』から『する』へ」(『メディアとメッセージ――社会のなかのコミュニケーション』小西卓三・松本健太郎編,ナカニシヤ出版,2021),『よくわかる観光コミュニケーション論』(須藤廣・遠藤英樹・松本健太郎との共編著,ミネルヴァ書房,2022)
タイトルヨミ
カナ:カンコウガセカイヲツクル
ローマ字:kankougasekaiotsukuru
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