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定価:5,060円(4,600円+税)
判型:A5
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内容紹介
本書は、同時代の世界を動かしている多様な連関(出来事や思想)を、異なるフィールド(思想/土地・場)に身を置く視点から理解することで、〈「異貌の同時代」を描く〉という人類学の課題に一石を投じることを目指す意欲的な試みである。本書に収録された一つ一つの論文が禍々しいほどの生命力で跳梁跋扈し、パンドラの匣の怪物たちのしぶとさを備え、それぞれの研究領域での最先端の切っ先足らんことを読者に訴えている。
目次
第一部 個人と集団のメビウスの輪
第1章 個人の登録・消去・回復―アルゼンチンと同一性の問題
第2章 微小な痕跡に残る社会―ガブリエル・タルドと筆跡の社会学
第3章 塹壕の外の東部戦線―ゴンブローヴィチ、ヴィトリン、ロート
第4章 ナンバリングとカウンティング
―ポスト=アウシュヴィッツ時代の人類学にむけて
第二部 変容する場と身体
第5章 二〇世紀のモンゴルにおける人間=環境関係
―牧畜の「集団化」をめぐる歴史人類学的研究
第6章 千の湖に生きるひとびと―水をめぐるオジブエたちの半世紀
第7章 野口晴哉の体癖論とその今日的意義―失われた身体技法
第8章 カフカと妖術信仰
第9章 知覚、感覚、感情、アフォーダンス
第三部 世界をひらく想像力
第10章 異貌の町と名前のない実力者
―京都における芸娼妓営業地の土地所有をめぐって
第11章 巻き込まれてゆくことからみえる在日フィリピン人移住者たちの社会関係
第12章 蝋と金―エチオピアの楽師アズマリが奏でるイメージの世界
第13章 力の翻訳―人類学と初期社会主義
第14章 国連による平和構築の失敗―コンゴ民主共和国における軍事行動の限界
第15章 国家に抗する社会における鰥夫と子供
第四部 レヴィ=ストロースをめぐって
第16章 動物・論理の発見―隷従・憎悪に抗する思考としての構造人類学
第17章 異なるものへの不寛容はいかにして乗り越えられるのか
―レヴィ=ストロースを手掛かりにして
第18章 他者とともに生きる
―レヴィ・ストロースあるいは他者性と互酬性
第19章 クロード・レヴィ=ストロースの陰画的エコロジー
第20章 「打撃=衝撃」―「表象」「物語」の転位をめぐって
第21章 エコロジカル・インディアンは「野生の思考」の夢を見るか
あとがき
渡辺公三 経歴・業績一覧
第1章 個人の登録・消去・回復―アルゼンチンと同一性の問題
第2章 微小な痕跡に残る社会―ガブリエル・タルドと筆跡の社会学
第3章 塹壕の外の東部戦線―ゴンブローヴィチ、ヴィトリン、ロート
第4章 ナンバリングとカウンティング
―ポスト=アウシュヴィッツ時代の人類学にむけて
第二部 変容する場と身体
第5章 二〇世紀のモンゴルにおける人間=環境関係
―牧畜の「集団化」をめぐる歴史人類学的研究
第6章 千の湖に生きるひとびと―水をめぐるオジブエたちの半世紀
第7章 野口晴哉の体癖論とその今日的意義―失われた身体技法
第8章 カフカと妖術信仰
第9章 知覚、感覚、感情、アフォーダンス
第三部 世界をひらく想像力
第10章 異貌の町と名前のない実力者
―京都における芸娼妓営業地の土地所有をめぐって
第11章 巻き込まれてゆくことからみえる在日フィリピン人移住者たちの社会関係
第12章 蝋と金―エチオピアの楽師アズマリが奏でるイメージの世界
第13章 力の翻訳―人類学と初期社会主義
第14章 国連による平和構築の失敗―コンゴ民主共和国における軍事行動の限界
第15章 国家に抗する社会における鰥夫と子供
第四部 レヴィ=ストロースをめぐって
第16章 動物・論理の発見―隷従・憎悪に抗する思考としての構造人類学
第17章 異なるものへの不寛容はいかにして乗り越えられるのか
―レヴィ=ストロースを手掛かりにして
第18章 他者とともに生きる
―レヴィ・ストロースあるいは他者性と互酬性
第19章 クロード・レヴィ=ストロースの陰画的エコロジー
第20章 「打撃=衝撃」―「表象」「物語」の転位をめぐって
第21章 エコロジカル・インディアンは「野生の思考」の夢を見るか
あとがき
渡辺公三 経歴・業績一覧
著者略歴
渡辺 公三(ワタナベ コウゾウ watanabe kouzou)
1949年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授・立命館大学副学長・立命館副総長。
主な著書
『闘うレヴィ=ストロース』(平凡社新書、2009年)
『司法的同一性の誕生―市民社会における個体識別と登録』(言叢社、2003年)
『レヴィ=ストロース―構造』(現代思想の冒険者たち20、講談社、1996年、現代思想の冒険者たちSelectとして2003年に再刊)
主な翻訳
クロード・レヴィ=ストロース著『大山猫の物語』(共訳・監訳、みすず書房、2016年)などがある。
石田 智恵(イシダ チエ ishida chie)
1985年生まれ。早稲田大学法学部専任講師。
主な論文
「やわらかな人種主義:アルゼンチンにおける「ハポネス」の経験から」(『文化人類学研究』18、早稲田文化人類学会、2017年02月刊行予定)
“Interpelacion o Autonomia:El caso de la identidad Nikkei en la comunidad argentine-japonesa”(Alteridades 53.Universidad Autonoma Metropolitana,Ciudad de Mexico,ablo Gaviratiとの共著、2017年06月刊行予定)
「軍政下アルゼンチンの移民コミュニティと「日経失踪者」の政治参加」(『コンタクト・ゾーン』7号、京都大学大学院人間・環境学研究科文化人類学研究室、2015年)などがある。
冨田 敬大(トミタ タカヒロ tomita takahiro)
1983年生まれ。立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構専門研究員。
主な論文
「モンゴルにおける人と自然とのかかわり―遊牧民による環境利用の近現代的変容」(『環太平洋文明研究』1号、雄山閣、2017年)
「近現代モンゴルにおける畜産物利用の変化―乳・乳製品の域外販売と域内消費に注目して」(風戸真理・尾崎孝宏・高倉浩樹編『モンゴル牧畜社会をめぐるモノの生産・流通・消費』東北大学東北アジア研究センター、2016年)
「モンゴル牧畜社会における二つの近代化―開発政策の転換と都市近郊の牧畜経営をめぐって」(天田城介・角崎洋平・櫻井悟史編『体制の歴史』洛北出版、2013年)などがある。
タイトルヨミ
カナ:イボウノドウジダイ
ローマ字:ibounodoujidai
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