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定価:3,080円(2,800円+税)
判型:A5
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内容紹介
高度経済成長と重ね合わせて、強烈なまでの成功神話として記憶される1964年のオリンピックを、スポーツ界と都市という2つの視点から読み解き、語られない実態を浮き彫りにする。64年大会の遺産=レガシーに正面から対峙して、インパクトを冷静に見定める。
目次
序 章 なぜいま一九六四年東京オリンピックを問うのか 石坂友司/松林秀樹
1 六四年大会と現在
2 本書の構成――六四年大会は成功したのか
第1部 オリンピックの熱狂と内実――オリンピック至上主義の誕生と大衆化の行方
第1章 成功神話の内実と記録映画がもたらす集合的記憶 石坂友司
1 準備期での六四年大会の混乱
2 六四年大会に対する評価
3 大会を人々はどのように記憶したのか
4 オリンピックはどこまでナショナリズムを高めたのか
5 記録映画に込められた意図
第2章 情報社会化のなかの東京オリンピック――都市、情報、身体 新倉貴仁
1 都市、光学、情報
2 東京オリンピックと日本IBM
3 リアルタイムの社会
4 身体の計測と効率化
5 スポーツと情報の交錯――現代都市での生
第3章 女性スポーツの大衆化――東洋の魔女からママさんバレーへ 高岡治子
1 ママさんバレー誕生の時代背景
2 東洋の魔女からママさんバレーへ
3 ママさんバレーの構造
第4章 根性論の系譜学――六四年東京オリンピックはスポーツ根性論を生んだのか? 下竹亮志
1 スポーツ界の根性論
2 学術界の根性論
3 経済界の根性論
第5章 パラリンピックの開催――東京パラリンピックが生んだもの 渡 正
1 個人のレベルから見たパラリンピック
2 公的な言説でのパラリンピックの価値
3 パラリンピック批判――メディアのレベル
第6章 背中合わせのオリンピックと地域スポーツ 尾崎正峰
1 人々のスポーツ活動の胎動と終息
2 オリンピック東京大会と地域スポーツ振興の隘路
3 スポーツ振興施策の地域的展開――「三鷹方式」の創出とその背景
第2部 都市の改編とインパクト
第7章 オリンピックで見上げた空はなぜ青かったのか――メガイベントの隠れた効用とその両義性 町村敬志
1 六四年大会の都市的意味
2 「急がされた」オリンピック――一九八八年ソウル大会との比較から
3 どこに「空地」を見つけるか――「脱軍都」「脱皇都」から「再ナショナル化」へ
4 周辺へとにじみ出す東京――首都圏形成とオリンピック
5 メガイベントの隠された効用とその両義性――二〇年大会は何をもたらすのか
第8章 オリンピックに向けた道路整備――六四年大会が残したもの 松林秀樹
1 道路網の整備過程――首都高速の建設
2 東京圏の高速道路網の拡大――三環状九放射
3 高速交通網の弊害――東京にもたらされたもの
4 東京の道路問題の現代への「接続」
第9章 なにが革新都政を誕生させたのか 丸山真央
1 世論調査の二次分析による現代史の再検証
2 階級対立?
3 革新統一の成果?
4 なにが争点だったのか?
5 イメージ選挙?
第10章 大阪万国博覧会と地域整備――万博関連事業の成立と展開 高岡裕之
1 万博会場の決定経緯
2 万博関連事業と近畿圏整備
3 万博関連事業の実施
第11章 警告する新潟地震――オリンピックを介した二つの「破壊」 水出幸輝
1 “テレビ地震”の衝撃
2 「復興の灯」としての聖火
3 「被災地」不在のオリンピック
4 オリンピックに沸く心性
あとがき 石坂友司/松林秀樹
1 六四年大会と現在
2 本書の構成――六四年大会は成功したのか
第1部 オリンピックの熱狂と内実――オリンピック至上主義の誕生と大衆化の行方
第1章 成功神話の内実と記録映画がもたらす集合的記憶 石坂友司
1 準備期での六四年大会の混乱
2 六四年大会に対する評価
3 大会を人々はどのように記憶したのか
4 オリンピックはどこまでナショナリズムを高めたのか
5 記録映画に込められた意図
第2章 情報社会化のなかの東京オリンピック――都市、情報、身体 新倉貴仁
1 都市、光学、情報
2 東京オリンピックと日本IBM
3 リアルタイムの社会
4 身体の計測と効率化
5 スポーツと情報の交錯――現代都市での生
第3章 女性スポーツの大衆化――東洋の魔女からママさんバレーへ 高岡治子
1 ママさんバレー誕生の時代背景
2 東洋の魔女からママさんバレーへ
3 ママさんバレーの構造
第4章 根性論の系譜学――六四年東京オリンピックはスポーツ根性論を生んだのか? 下竹亮志
1 スポーツ界の根性論
2 学術界の根性論
3 経済界の根性論
第5章 パラリンピックの開催――東京パラリンピックが生んだもの 渡 正
1 個人のレベルから見たパラリンピック
2 公的な言説でのパラリンピックの価値
3 パラリンピック批判――メディアのレベル
第6章 背中合わせのオリンピックと地域スポーツ 尾崎正峰
1 人々のスポーツ活動の胎動と終息
2 オリンピック東京大会と地域スポーツ振興の隘路
3 スポーツ振興施策の地域的展開――「三鷹方式」の創出とその背景
第2部 都市の改編とインパクト
第7章 オリンピックで見上げた空はなぜ青かったのか――メガイベントの隠れた効用とその両義性 町村敬志
1 六四年大会の都市的意味
2 「急がされた」オリンピック――一九八八年ソウル大会との比較から
3 どこに「空地」を見つけるか――「脱軍都」「脱皇都」から「再ナショナル化」へ
4 周辺へとにじみ出す東京――首都圏形成とオリンピック
5 メガイベントの隠された効用とその両義性――二〇年大会は何をもたらすのか
第8章 オリンピックに向けた道路整備――六四年大会が残したもの 松林秀樹
1 道路網の整備過程――首都高速の建設
2 東京圏の高速道路網の拡大――三環状九放射
3 高速交通網の弊害――東京にもたらされたもの
4 東京の道路問題の現代への「接続」
第9章 なにが革新都政を誕生させたのか 丸山真央
1 世論調査の二次分析による現代史の再検証
2 階級対立?
3 革新統一の成果?
4 なにが争点だったのか?
5 イメージ選挙?
第10章 大阪万国博覧会と地域整備――万博関連事業の成立と展開 高岡裕之
1 万博会場の決定経緯
2 万博関連事業と近畿圏整備
3 万博関連事業の実施
第11章 警告する新潟地震――オリンピックを介した二つの「破壊」 水出幸輝
1 “テレビ地震”の衝撃
2 「復興の灯」としての聖火
3 「被災地」不在のオリンピック
4 オリンピックに沸く心性
あとがき 石坂友司/松林秀樹
著者略歴
石坂 友司(イシザカ ユウジ ishizaka yuuji)
1976年、北海道生まれ。奈良女子大学研究院生活環境科学系准教授。専攻はスポーツ社会学、歴史社会学。著書に『現代オリンピックの発展と危機1940-2020』(人文書院)、共編著に『〈オリンピックの遺産〉の社会学』『〈ニッポン〉のオリンピック』(ともに青弓社)、『オリンピックが生み出す愛国心』(かもがわ出版)、論文に「東京オリンピックと高度成長の時代」(「年報・日本現代史」第14号)など。
松林 秀樹(マツバヤシ ヒデキ matsubayashi hideki)
1975年、山形県生まれ。平成国際大学スポーツ健康学部准教授。専攻は都市社会学、スポーツ社会学。共編著に『〈オリンピックの遺産〉の社会学』(青弓社)、共著に『東京大都市圏の空間形成とコミュニティ』(古今書院)、『開発の時間 開発の空間』(東京大学出版会)、論文に「交通網整備からみる都市構造の変遷」(「日本都市社会学会年報」第22号)など。
タイトルヨミ
カナ:センキュウヒャクロクジュウヨネントウキョウオリンピックハナニヲウンダノカ
ローマ字:senkyuuhyakurokujuuyonentoukyouorinpikkuhananioundanoka
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