近刊検索 デルタ

2018年11月20日発売

松籟社

出版社名ヨミ:ショウライシャ

宰相の象の物語

東欧の想像力
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内容紹介
旧ユーゴスラヴィアを代表する作家イヴォ・アンドリッチの作品集。
表題作「宰相の象の物語」は、権力者の横暴を耐え忍び、それに抵抗する民衆の姿を描いた中編。恐怖政治を布く強大な権力者が、ふとした気まぐれから一頭の仔象を飼いはじめる。街中を無邪気に暴れまわる象は、人々の憎悪を集め――
ほかに、アンドリッチが自らの「小祖国」ボスニアを舞台に紡いだ3作品、「シナンの僧院に死す」「絨毯」「アニカの時代」を収録。
目次
宰相の象の物語
シナンの僧院に死す
絨毯
アニカの時代

解説 イヴォ・アンドリッチ─作家と作品─ (栗原成郎)
著者略歴
イヴォ・アンドリッチ(アンドリッチ イヴォ andoricchi ivo)
ボスニアの地方都市トラーヴニク近郊で生を享ける。二歳の時に父が病没、父方の叔母夫妻のもとで育った。サライェヴォのギムナジウムに進学、独仏などの外国文学に親しむ。ザグレブ大学、ウィーン大学などで学業を修めつつ、創作にも取り組んだ。長じて外交官の道に進み、各国での勤務のかたわら創作も継続、1924年には最初の作品集『短編小説集』を刊行。1939年にはドイツ大使としてベルリンに駐在、ヒトラーの権勢を目の当たりにする。ドイツによるユーゴスラヴィア侵攻後、公職を退き、占領下のベオグラードで創作に専念した。ドイツ撤退後に公職復帰するとともに『ドリナの橋』をはじめ代表作を相次いで発表、作家としての地位を確立する。諸外国での翻訳紹介も進み、1961年には「自国の歴史の主題と運命を叙述し得た叙事詩的筆力に対して」ノーベル文学賞を授与された。1975年、82歳で死去。
栗原 成郎(クリハラ シゲオ kurihara shigeo)
1934年、東京生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。 東京大学名誉教授。博士(文学)。専攻はスラヴ文献学・スラヴ言語文化論。 著書に『スラヴ吸血鬼伝説考』(河出書房新社)、『スラヴのことわざ』(ナウカ)、『ロシア民俗夜話』(丸善)、『ロシア異界幻想』(岩波書店)、『諺で読み解くロシアの人と社会』(東洋書店)などがある。 訳書にプーシキン『ボリース・ゴドゥノーフ』(『プーシキン全集』第三巻、河出書房新社)、アンドリッチ『呪われた中庭』(恒文社)、ブルリッチ=マジュラニッチ『昔々の昔から』(松籟社)、ポゴレーリスキイ『分身』(群像社)など。
タイトルヨミ
カナ:サイショウノゾウノモノガタリ
ローマ字:saishounozounomonogatari

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