ほか
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定価:5,280円(4,800円+税)
判型:四六
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内容紹介
ドロステ=ヒュルスホフ/ゲオルゲ/カフカ/ムージル/バッハマン/ヨーンゾン/ツェラン/ヴォルフから読み解く文学における「一年」の作用
目次
序文(金志成)
第1章 天上の旋律、地上の象徴――暦を巡る思考の冒険(香田芳樹)
暦の誕生
戦争、航海、利子が刻む時間
歪んだ暦
宗教と呪術の暦
オヴィディウスからボッティチェリへ
第2章 瞬間と円環――アネッテ・フォン・ドロステ゠ヒュルスホフ『教会の一年』(西尾宇広)
はじめに――「悪魔的速度」と「教会の一年」
一九世紀――「迅速化」と「世俗化」の時代
「迅速化」の世代と「現代の様式」――グツコー
暦物語と周期的な時間――へーベル
小括――一九世紀前半における時間意識の振幅と競合
「現在」と「百年後」のあいだ――ドロステ゠ヒュルスホフ
未完の円環――『教会の一年』の基本構造
執筆の中断――「青春の破局」と「親愛なる母」への献辞
円環の亀裂――「元日」と「一年の最後の日(大晦日)」
世俗の瞬間――「信仰」と「愛」
おわりに――円環のなかの瞬間あるいは規範のなかで書く女性
第3章 一回性と反復性――シュテファン・ゲオルゲ『魂の一年』(小野寺賢一)
初期ゲオルゲにみられるフランス象徴主義の影響と伝統主義的な心性
ゲオルゲの芸術理念とボードレール受容
ベンヤミンのゲオルゲ批判とその問題点
『魂の一年』第二版序文によるゲオルゲの戦略
『魂の一年』の循環構造――一回性と反復性
「プラトン的」な愛の「勝利」
「魂の一年」の詩学――ゲオルゲとヘルダーリン177
第4章 終わらない一年――フランツ・カフカ『訴訟』(川島隆)
終わる『訴訟』と終わらない『訴訟』
フェリーツェへの手紙に見る時間感覚
「もう一つの訴訟」
引きのばされる訴訟、増殖する物語
原稿の編集をめぐる議論①ブロート版
原稿の編集をめぐる議論②批判版
原稿の編集をめぐる議論③史的批判版
遷移する小説『訴訟』
第5章 解体していく〈一年〉が形づくる理念――ローベルト・ムージル『特性のない男』(宮下みなみ)
忘却と再発見
見失われた大前提――〈一年〉の物語として
〈一年〉コンセプト形成の軌跡
「物語の糸」に抗して
官僚制度と引き延ばしの時間原理
自然科学的な時間と知覚の変容
神秘体験の瞬間性
非完結性と「可能性感覚」
第6章 区切りの前の一年――インゲボルク・バッハマン「三十歳」(山本浩司)
三十歳――「やんちゃ」と「かたぎ」のあいだ
〈一年もの〉の系譜における「三十歳」
「年」「歳」そして「都市」
戦後文学の「紅一点」
死後の名声
ライフストーリーの定型くずし
待機の構図
第7章 暦に響く倍音――ウーヴェ・ヨーンゾン『記念の日々』(金志成)
ヨーンゾンの年――『記念の日々』への導入
表題の二重性――「記念の日々」と「一年の日々」
プラハの春と「現実」
物語と書くことの交差――メタフィクション的読解
一回性と反復性の弁証法
暦と想起
「記念日」としての命日
自動化する「一年の日々」
第8章 「子午線」あるいは円環の詩学――パウル・ツェランにおける日付(関口裕昭)
ツェランの詩作と日付
暦から見るツェランの生涯
二月一三日――「合言葉」、「ひとつになって」
七月一四日――「コントルスカルプ広場」
一月二〇日――詩論「子午線」
第9章 習慣としての記録――クリスタ・ヴォルフ『一年に一日』(松永美穂)
『一年に一日』を読む
ヴォルフの平均的な一日
執筆中の作品への言及
同時代の作家との交流
ヴォルフの変化――社会主義への態度
ヴォルフの苦悩――病気について
書くことへの考察
家族と幸福について
本書からアーカイブまで
あとがき
第1章 天上の旋律、地上の象徴――暦を巡る思考の冒険(香田芳樹)
暦の誕生
戦争、航海、利子が刻む時間
歪んだ暦
宗教と呪術の暦
オヴィディウスからボッティチェリへ
第2章 瞬間と円環――アネッテ・フォン・ドロステ゠ヒュルスホフ『教会の一年』(西尾宇広)
はじめに――「悪魔的速度」と「教会の一年」
一九世紀――「迅速化」と「世俗化」の時代
「迅速化」の世代と「現代の様式」――グツコー
暦物語と周期的な時間――へーベル
小括――一九世紀前半における時間意識の振幅と競合
「現在」と「百年後」のあいだ――ドロステ゠ヒュルスホフ
未完の円環――『教会の一年』の基本構造
執筆の中断――「青春の破局」と「親愛なる母」への献辞
円環の亀裂――「元日」と「一年の最後の日(大晦日)」
世俗の瞬間――「信仰」と「愛」
おわりに――円環のなかの瞬間あるいは規範のなかで書く女性
第3章 一回性と反復性――シュテファン・ゲオルゲ『魂の一年』(小野寺賢一)
初期ゲオルゲにみられるフランス象徴主義の影響と伝統主義的な心性
ゲオルゲの芸術理念とボードレール受容
ベンヤミンのゲオルゲ批判とその問題点
『魂の一年』第二版序文によるゲオルゲの戦略
『魂の一年』の循環構造――一回性と反復性
「プラトン的」な愛の「勝利」
「魂の一年」の詩学――ゲオルゲとヘルダーリン177
第4章 終わらない一年――フランツ・カフカ『訴訟』(川島隆)
終わる『訴訟』と終わらない『訴訟』
フェリーツェへの手紙に見る時間感覚
「もう一つの訴訟」
引きのばされる訴訟、増殖する物語
原稿の編集をめぐる議論①ブロート版
原稿の編集をめぐる議論②批判版
原稿の編集をめぐる議論③史的批判版
遷移する小説『訴訟』
第5章 解体していく〈一年〉が形づくる理念――ローベルト・ムージル『特性のない男』(宮下みなみ)
忘却と再発見
見失われた大前提――〈一年〉の物語として
〈一年〉コンセプト形成の軌跡
「物語の糸」に抗して
官僚制度と引き延ばしの時間原理
自然科学的な時間と知覚の変容
神秘体験の瞬間性
非完結性と「可能性感覚」
第6章 区切りの前の一年――インゲボルク・バッハマン「三十歳」(山本浩司)
三十歳――「やんちゃ」と「かたぎ」のあいだ
〈一年もの〉の系譜における「三十歳」
「年」「歳」そして「都市」
戦後文学の「紅一点」
死後の名声
ライフストーリーの定型くずし
待機の構図
第7章 暦に響く倍音――ウーヴェ・ヨーンゾン『記念の日々』(金志成)
ヨーンゾンの年――『記念の日々』への導入
表題の二重性――「記念の日々」と「一年の日々」
プラハの春と「現実」
物語と書くことの交差――メタフィクション的読解
一回性と反復性の弁証法
暦と想起
「記念日」としての命日
自動化する「一年の日々」
第8章 「子午線」あるいは円環の詩学――パウル・ツェランにおける日付(関口裕昭)
ツェランの詩作と日付
暦から見るツェランの生涯
二月一三日――「合言葉」、「ひとつになって」
七月一四日――「コントルスカルプ広場」
一月二〇日――詩論「子午線」
第9章 習慣としての記録――クリスタ・ヴォルフ『一年に一日』(松永美穂)
『一年に一日』を読む
ヴォルフの平均的な一日
執筆中の作品への言及
同時代の作家との交流
ヴォルフの変化――社会主義への態度
ヴォルフの苦悩――病気について
書くことへの考察
家族と幸福について
本書からアーカイブまで
あとがき
著者略歴
金 志成(キム チソン kimu chison)
早稲田大学文学学術院講師(任期付)。主な業績として、著書に『対話性の境界―ウーヴェ・ヨーンゾンの詩学』(法政大学出版局、2020年)、翻訳書にトーマス・メレ『背後の世界』(河出書房新社、2018年)などがある。
香田 芳樹(コウダ ヨシキ kouda yoshiki)
慶應義塾大学文学部教授。文学博士(広島大学)、Ph. D.(スイス・フライブルク大学)。主な業績として、著書に『マイスター・エックハルト―生涯と著作』(創文社、2011)、『魂深き人びと―西欧中世からの反骨精神』(青灯社、2017)、翻訳書にマクデブルクのメヒティルト『神性の流れる光』(創文社、1999)などがある。
西尾 宇広(ニシオ タカヒロ nishio takahiro)
慶應義塾大学商学部准教授。主な業績として、共著・編訳に『ハインリッヒ・フォン・クライスト―「政治的なるもの」をめぐる文学』(インスクリプト、2020年)、共訳にヴェルナー・ハーマッハー「《共に》について/から離れて―ジャン゠リュック・ナンシーにおける複数の変異と沈黙」(『多様体 第2号』月曜社、2020年)などがある。
小野寺 賢一(オノデラ ケンイチ onodera kenichi)
大東文化大学外国語学部講師。主な業績として、「マルガレーテ・ズースマンの「抒情詩の私(das lyrische Ich)」概念におけるゲオルゲの影響」(『ワセダ・ブレッター』第27号、2020年)、「ヘルダーリンの頌歌『キロン』における固有名の機能」(前田佳一編『固有名の詩学』所収、法政大学出版局、2019年)、「ベンヤミンの〈凱旋記念塔〉―凱旋記念塔のフリーズの図像分析に基づく読解」(『ワセダ・ブレッター』第25号、2018年)などがある。
川島 隆(カワシマ タカシ kawashima takashi)
京都大学文学研究科准教授。主な業績として、著書に『カフカの〈中国〉と同時代言説―黄禍・ユダヤ人・男性同盟』(彩流社、2010年)、訳書(共訳)に多和田葉子編『ポケットマスターピース01 カフカ』(集英社、2015年)などがある。
宮下 みなみ(ミヤシタ ミナミ miyashita minami)
慶應義塾大学、テュービンゲン大学後期博士課程。主な業績として、共著書に„Grenze-Überschreiten: Analyse der Raumdarstellungen in Die Versuchung der stillen Veronika und Der Mann ohne Eigenschaften“. In: Mechthild Duppel-Takayama, Wakiko Kobayashi u. Thomas Pekar (Hrsg.), West-östliche Raumfigurationen: Wohnen-Unterwegssein. Transcript 2019. „Jenseits des »Seinesgleichen« —Robert Musils endlose Suche nach der neuen Form von Welt/Literatur—“. In: Japanischen Gesellschaft für Germanistik (Hrsg.), Zäsuren-Welt/Literatur. Beiträge zum 58. und 59. Kulturseminar der Japanischen Gesellschaft für Germanistik. Iudicium 2020.などがある。
山本 浩司(ヤマモト ヒロシ yamamoto hiroshi)
早稲田大学文学学術院教授。主な業績として、訳書にヘルタ・ミュラー『狙われたキツネ』(三修社、2009年)、『息のブランコ』(三修社、2011年)などがある。
関口 裕昭(セキグチ ヒロアキ sekiguchi hiroaki)
明治大学教授。京都大学博士(文学)。主な著書として、『パウル・ツェランへの旅』(郁文堂、2006)、『評伝 パウル・ツェラン』(慶應義塾大学出版会、2007)、『パウル・ツェランとユダヤの傷〈間テクスト性〉研究』(慶應義塾大学出版会、2011)、『翼ある夜 ツェランとキーファー』(みすず書房、2015)などがある。
松永 美穂(マツナガ ミホ matsunaga miho)
早稲田大学文学学術院教授。主な業績に、論文「複数言語によるテクストと、その翻訳について考える」『創作システムとしての翻訳』、日本独文学会研究叢書139,2020年。Christine Ivanovic/Miho Matsunaga: Tawada von zwei Seiten - Eine Dialektüre in Stichworten. In: TEXT + KRITIK, 191/192 Yoko Tawada. Hrsg. Heinz Ludwig Arnold, edition text + kiritik, 2011. 訳書にベルンハルト・シュリンク『オルガ』、新潮社、2020年ほか。
タイトルヨミ
カナ:サマザマナイチネン
ローマ字:samazamanaichinen
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