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2018年7月3日発売

ブックエンド

出版社名ヨミ:ブックエンド

BIOCITY ビオシティ 75号 東日本大震災、復興の光と影

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内容紹介
東日本大震災から7年を経た復興の現状を、継続的に関わってきた研究者や支援者が様々な分野から報告。今中哲二氏による7年間の飯舘村での放射能汚染調査、佐藤嘉幸氏の脱原発の哲学をはじめ、子どもたちの甲状腺がんの多発、サルや蝶の被爆の実態、全国に広がる原 発集団訴訟などの復興の課題をわかりやすく解説する。一方、被災者が新たに創り出した町外コミュニティや高台住宅、C. W. ニコル氏の支援で完成した森の小学校など、復興の中で生まれた一条の光を取り上げる。
目次
特集
東日本大震災、復興の光と影
監修:糸長浩司

2 巻頭言 東日本大震災 復興の影と一条光 糸長浩司
4 原発災害の不条理と闘い生きる 飯舘村・村民からの視座 糸長浩司
10 基調論文 福島第一原発事故と放射能汚染 飯舘村調査の7年間を振り返りながら 今中哲二
19 循環型復興とネットワーク・コミュニティ 原発被災地において多地域で暮らすために
 佐藤 滋
30 福島第一原発事故による 基本的人権の侵害 「表現の自由の制限」と帰還政策の視点から 佐藤嘉幸
36 福島県における小児甲状腺がんの多発 甲状腺検査と3.11甲状腺がん子ども基金 崎山比早子
44 福島第一原発災害による野生ニホンザルの健康影響 羽山伸一
49 チョウの放射能被曝影響から みる「安全声明」への警鐘 大瀧丈二
56 全国に広がる原発集団訴訟 賠償の問題点と復興への課題 除本理史
64 郡山・希望ヶ丘プロジェクト 福島住まい・まちづくりネットワークの活動拠点 浦部智義+芳賀沼整+滑田崇志
72 アファンの森震災復興プロジェクト 被災地に公立初の森の学校をつくる C. W. ニコル
80 津波からのコミュニティ復興 大船渡市碁石の高台移転住宅地づくり 藤沢直樹+糸長浩司
87 復興と空間総有 一人ぼっちという孤独感からの解放 五十嵐敬喜

ミニ連載
94 ヴィンテージ・アナログの世界 レコード・レーベルの黄金期⑰ 高荷洋一
98 円珍と書① 「充内供奉治部省牒」 恵美千鶴子
連載
102 動物たちの文化誌㉒ 鯨を捕る2 クジラとみすゞと鯨橋 早川 篤
110 社会を動かすアートの新潮流③ ラマニ《青く塗った木々のシンフォニー》 秋葉美知子
120 コミュニティデザイン学科通信⑨ 一期生の卒業研究は学科の財産_醍醐孝典
表紙の作品
118 藤元 明「復興」のある風景
著者略歴
糸長浩司(イトナガ コウジ itonaga kouji)
糸長浩司:日本大学生物資源科学部特任教授。環境と共生するあり方について研究し、飯舘村の支援活動などを行う。NPO法人エコロジー ・アーキスケープ代表理事。1995年に日本のパーマカルチャー 運動を始め、アグロフォレストリー「食べられる森」、エコビレッジの実践的研究を進める。福島の再生農業として、バイオエネルギー生産農業システムを模索し、ブラジルの研究を進めている。
今中哲二(イマナカ テツジ imanaka tetsuji)
今中哲二:京都大学複合原子力科学研究所研究員。専門は原子力工学。研究者としては、原子力を進めるためではなく原子力利用にともなうデメリットを明らかにするための研究に従事。福島原発事故後は、放射能汚染の調査や周辺住民の被曝量評価などを行っている。
佐藤 滋(サトウ シゲル satou shigeru)
佐藤 滋:早稲田大学総合研究機構上級研究員。「まちづくり」は多主体が協働する創造活動であるとし、現場での実践と研究をとおしてまちづくりデザイン、都市・地域マネジメントのための方法論と技術開発に取り組んでいる。編著書に、『まちづくり市民事業』(学芸出版社)、『新編・図説城下町都市』、『まちづくり教書』、『まちづくり図解』(いずれも鹿島出版)など。
佐藤嘉幸(サトウ ヨシユキ satou yoshiyuki)
佐藤嘉幸:筑波大学人文社会系准教授。専門は哲学/思想史。田口卓臣(宇都宮大学国際学部准教授)と共著で、福島第一原発事故後の諸状況と原発、核エネルギーに関する根源的省察を展開した『脱原発の哲学』(人文書院、2016年)を出版し、その後も原発事故後の諸状況について活発な発言を続けている。
崎山比早子(サキヤマ ヒサコ sakiyama hisako)
崎山比早子:特定非営利活動法人3・11甲状腺がん子ども基金代表理事。マサチューセッツ工科大学研究員、放射線医学総合研究所主任研究官などを経て、プルトニウムの危険性を訴え続けた物理学者の高木仁三郎博士が創立した高木学校のメンバーとなる。2017年より現職。東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員。
羽山伸一(ハヤマ シンイチ hayama shinichi)
羽山伸一:日本獣医生命科学大学獣医学部教授。獣医師。帯広畜産大学在学中にゼニガタアザラシ研究グループ創設に参加。以後、日本産大型野生動物の研究と保護活動に従事。おもな著書に、『野生動物問題』(地人書館)、『野生動物管理』(共編著、文永堂出版)など。
大瀧 丈二(オオタキ ジョージ ootaki jooji)
大瀧 丈二:琉球大学理学部海洋自然科学科生物系准教授。専門は分子生理学。嗅覚系の分子神経生物学や蛋白質の生物情報学などの研究を経て、現在、チョウを用いた環境生物学や色模様形成の発生生物学を中心に研究する。
除本理史(ヨケモト マサフミ yokemoto masafumi)
除本理史:大阪市立大学教授。日本環境会議(JEC)事務局次長。環境政策論・環境経済学専攻。公害・環境被害の補償と被害地域の再生、原発賠償と復興政策などを研究。著書に『原発賠償を問う』、『公害から福島を考える』、『放射能汚染はなぜくりかえされるのか』(共編著)、『原発事故被害回復の法と政策』(共編著)など。
浦部智義(ウラベ トモヨシ urabe tomoyoshi)
浦部智義:日本大学工学部建築学科教授(建築・都市計画)。グッドデザイン賞金賞、東北建築賞作品賞ほか。
C. W. ニコル(シー・ダブリュー・ニコル shii・daburyuu・nikoru)
C. W. ニコル:1940年、英国南ウェールズ生まれ。95年、日本に帰化。英国女王より名誉大英勲章を受章。ナチュラリストとして長野の黒姫山を護り、ウェールズ地方の森林保護運動と連携して「(財)C. W. ニコル・アファンの森財団」を設立。著書に『15歳の寺子屋 森をつくる』など多数。
藤沢直樹(フジサワ ナオキ fujisawa naoki)
藤沢直樹:日本大学生物資源科学部専任講師。都市・農村計画にかかわる民間コンサルタントなどをへて現職。2011年3月11日に宮城県古川市滞在時に被災。直後より災害復興、特に大船渡市末崎町碁石地区の復興まちづくり計画にかかわる。大学では学生と農山村地域をフィールドに住民参加型の計画手法に取り組む。
五十嵐敬喜(イガラシ タカヨシ igarashi takayoshi)
五十嵐敬喜:法政大学名誉教授、日本景観学会前会長、弁護士。「美しい都市」をキーワードに、住民本位の都市計画のありかたを提唱。神奈川県真鶴町の「美の条例」制定など、全国の自治体 や住民運動を支援する。著書に『現代総有論序説』(ブックエンド)、『現代総有論』(法政大学現代法研所叢書)など。
タイトルヨミ
カナ:ビオシティ ナナジュウゴゴウ ヒガシニホンダイシンサイ フッコウノヒカリトカゲ
ローマ字:bioshiti nanajuugogou higashinihondaishinsai fukkounohikaritokage

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