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2021年10月29日発売

小鳥遊書房

出版社名ヨミ:タカナシショボウ

アジア系トランスボーダー文学

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内容紹介
アジア系アメリカ文学から
「アジア系トランスボーダー文学」へ
アメリカとアジアの間を往還する「世界文学」としてのアジア系文学、SF、グラフィック・ノベル、クイア文学、原爆文学など、ジャンル的な広がりをみせるアジア系文学、エコクリティシズム、マルチカルチュアリズム/マルチレイシャリズム、インターレイシャリズム、人種的ハイブリディティ、ポリカルチュアリズムなどの特徴を持ったアジア系文学……。
領域的・地理的のみならずジャンル的・パースペクティヴ的にもトランスボーダー化した文学を「アジア系トランスボーダー文学」として研究を進展させる論集。
目次
序 アジア系アメリカ文学研究の新地平を目指して/山本 秀行(編集代表)
第Ⅰ部 領域的・地理的トランスボーダー化するアジア系文学研究
第1章 ヴェトナム系アメリカ難民の文学――創造と再生/麻生 享志
第2章 初期アジア系アメリカ文学のトランスボーダー性
    ――スイシンファーの作品を再読する/松本 ユキ
第3章 日系日本語文学におけるトランスボーダー性
    ――移民地文芸の探求において/水野 真理子
第4章 野口米次郎の翻案探偵小説探訪
    ――『幻島ロマンス』(一九二九年)の東京府地図/宇沢 美子
第5章 根(ルーツ)を下ろす場所を求めて
    ――トランスボーダー文学としての
           ジュンパ・ラヒリ『その名にちなんで』/志賀 俊介
第6章 ボルヘスとオースティン
    ――カレン・テイ・ヤマシタの『三世と多感』における
                     迫害言説への抵抗/牧野 理英
第Ⅱ部 アジア系文学のジャンル的トランスボーダー
第7章 SFとしてのアジア―アジアSF前史
    ――ディック、ロビンスン、チャンへ至る歴史改変想像力/巽 孝之
第8章 アジア系グラフィック・ノベルの現在/中地 幸
第9章 二一世紀のアジア系セクシュアル・マイノリティ文学
    ――交差する人々の物語/渡邊 真理香
第10章 アジア系詩人フレッド・ワーの実験詩
    ――『センテンスト・トゥ・ライト』における
            「ハイフネーション」の機能/風早 由佳
第11章 日系文学と原爆
    ――ナオミ・ヒラハラの〈マス・アライ〉シリーズにみる
             放射能汚染とポスト植民地主義の言説/松永 京子
第Ⅲ部 トランスボーダー化するアジア系文学の研究パースペクティヴ
第12章 人新世における共生の物語
    ――ヒロミ・ゴトーの『ダーケスト・ライト』/岸野 英美
第13章 ヴェリナ・ハス・ヒューストンの戯曲にみる
         多文化多人種の象徴としての「茶」の役割/古木 圭子
第14章 日系カナダ人と先住民の交差
    ――ジョイ・コガワの小説から考える/加藤 有佳織
第15章 人種ハイブリッディティから生じる不安と超克
    ――ニーラ・ヴァスワニの『あなたが私に国をくれた』/ウォント盛 香織
第16章 フレッド・ホーの〈アフロ・エイジアン・コネクションズ〉にみる             ポリカルチュアリズムとその新たな可能性/山本 秀行

あとがき
索引
著者略歴
山本 秀行(ヤマモト ヒデユキ yamamoto hideyuki)
神戸大学教授(専門分野:アジア系を中心とした現代アメリカ文学・演劇) 主要業績:『アジア系アメリカ演劇—マスキュリニティの演劇表象』(単著、世界思想社、2008年)、『アジア系アメリカ文学を学ぶ人のために』(共編著、世界思想社、2011年)、「『ハックルベリー・フィンの冒険』とアメリカ大衆演劇—ミンストレル・ショー、バーレスク、ミュージカル」(『マーク・トウェイン 研究と批評』第19号、2020年、pp.21-33)
麻生 享志(アソウ タカシ asou takashi)
早稲田大学教授(専門分野:現代アメリカ文化・文学) 主要業績:『ポストモダンとアメリカ文化—文化の翻訳に向けて』(単著、彩流社、2011年)、「『ミス・サイゴン』の世界—戦禍のベトナムをくぐり抜けて』(単著、小鳥遊書房、2020年)、「「リトルサイゴン」—ベトナム系アメリカ文化の現在」(単著、彩流社、2020年)
古木 圭子(フルキ ケイコ furuki keiko)
奈良大学教授(専門分野:現代アメリカ演劇、アジア系アメリカ文学) 主要業績:Tennessee Williams: Victimization, Sexuality, and Artistic Vision(単著、大阪教育図書、2007年)、「サム・シェパードの戯曲にみる女性の連帯と幸福への脱出」『アメリカ文学における幸福の追求とその行方』(共著、金星堂、2018年、pp.116-134)、「クム・カフア・シアターのあゆみとエドワード・サカモトにみるハワイのローカル演劇」『回帰する英米文学』(共著、大阪教育図書、2021年、pp. 321-339)
牧野 理英(マキノ リエ makino rie)
日本大学教授(専門分野:日系アメリカ文学、日系英語圏文学、現代エスニック文学) 主要業績:「収容所をめぐる三つのテキスト—カレン・テイ・ヤマシタの『記憶への手紙』におけるポストコロニアルポリティックスの攪乱」 『トランスパシフィック・エコクリティシズム:物語る海、響き合う言葉』(共著、彩流社、2019年、pp.109-124)、『ツナミの年』 牧野理英[訳](単著k翻訳小鳥遊書房、2020年、全242頁)、「異国の祖国:ヤマシタとイシグロの70年代と日本」『ホームランドの政治学—アメリカ文学における帰属と越境』 (共著k開文社、2019年、pp. 209-234)
タイトルヨミ
カナ:アジアケイトランスボーダーブンガク
ローマ字:ajiakeitoransuboodaabungaku

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