近刊検索 デルタ

2022年7月6日発売

東京大学出版会

出版社名ヨミ:トウキョウダイガクシュッパンカイ

知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承7 想起 

過去に接近する方法
知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承
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内容紹介
過去を思い出す行為である想起を通じて、想起者の体験へと接近し得る可能性を追求する。記憶痕跡論や記憶構成論等の主張を批判的に辿り、ギブソンの生態学的知覚論を経由することで「生きている想起」を説明可能な新たな記憶・想起論=生態学的想起論を構想する。
目次


第1章 エビングハウスと記憶の実験室研究
 1 記憶の実験心理学の誕生
 2 方法論的行動主義へ
 3 動かない被験者
 4 記憶憶痕は「生きている想起」の原基なのか
 5 認識には表象が必要だという誤解に記憶憶痕論は基づいている
 6 記憶痕跡論はなぜ維持されるのか
 7 日常には「正解」も特権的存在者も存在しない
 8 具体的な個人はどこにいるか
 9 社会的媒体と環境の社会文化性の希薄さ
 10 時間の欠如

第2章 バートレットを再構成する
 1 バートレット、エビングハウスに抵抗する
 2 スキーマ論――未完のアイデア
 3 想起の社会心理学
 4 事実の構築と想起の真実性

第3章 ナイサーの日常記憶研究
 1 認知心理学の先駆者
 2 生態心理学と認知心理学の間で
 3 日常記憶の研究
 4 ディーン証言研究

第4章 環境と接触した体験の想起
 1 回復する身体
 2 偽りの記憶
 3 記憶の偽り
 4 供述の信用性評価
 5 物語壊しとしての供述分析
 6 足利事件被疑者の身体と環境
 7 スキーマアプローチ
 8 ナビゲーション実験
 9 交代優位語りvs.連続優位語り
 10 呼称不安定vs.呼称安定
 11 多面的な語りvs.平面的な語り
 12 環境駆動型動機vs.内面駆動型動機
 13 要請からのずれvs.要請への適合
 14 想起の発達──個人内平準化と個人間平準化
 15 被験者Kのケース
 16 Kによる交代優位語りvs.連続優位語り
 17 探査中の時間表現
 18 移動を表現する線分と記号

第5章 想起の新しい理論
 1 想起の理論化の試み
 2 環境と身体
 3 身体/環境の二重化
 4 発話の道具的使用
 5 記憶構成論とは何だったのか
 6 「想起する自己」の発達論
 7 原身体性と過程身体
 8 抑圧身体
 9 集権身体
 10 抽象身体
 11 生態学的想起論
 12 おわりに
著者略歴
森 直久(モリ ナオヒサ mori naohisa)
札幌学院大学心理学部教授
タイトルヨミ
カナ:チノセイタイガクノボウケン ギブソンノケイショウ ソウキ
ローマ字:chinoseitaigakunobouken gibusonnokeishou souki

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