近刊検索 デルタ

2012年10月21日発売

慶應義塾大学出版会

出版社名ヨミ:ケイオウギジュクダイガクシュッパンカイ

パウル・クレー 造形の宇宙

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内容紹介
「芸術とは、眼にみえるものを再現するのではなく、眼にみえるようにすることだ」

▼「形態」、「色彩」、「記号過程」の観点から、画家の抽象と具象の造形世界を探る本格画家論。

▼パウル・クレー(1879-1940年)は、抽象的フォルムと具象的イメージにまたがる領域を自由に横断する制作を展開し、いずれの流派にも属さない特異な作品群を多数のこした。
画家の叡智の現われである汲み尽せぬ豊穣な造形世界は、いまもなおわれわれの興味を惹いてやまない。

▼形態と記号、あるいは生命的形態と幾何学形態など、一見矛盾しかねない造形がなぜ可能になったのか、また、独特で魅力にあふれた色彩表現は、色彩理論とどのように関連するのか――ゲーテ、オストヴァルト、アルプ、ドローネー等を参照し、クレー芸術の核心に迫る。
目次
Ⅰ 形態  Gestaltung
   クレーにおける「分節」概念の成立
   「自然研究の道」  画家クレーにおけるゲーテ
   エネルゲイアとしての造形  ゲーテの植物学と二十世紀美術
   結晶としての造形  クレーとモデルネ
   コンステレーションとしての造形  一九三〇年のクレーとアルプ

Ⅱ 色彩  Farbe
   クレーにおけるオーバーラップ  もうひとつの制作論とガラス絵
   クレーと色彩論
   クレーとオストヴァルト
   色彩論のイデオロギー  オストヴァルトと一九一〇年代の芸術
   と制度絵画の導きとしてのエネルギー  クレーとゲーテ・再考

Ⅲ セミオーシス   Semiose
   眼  クレーにおける記号と形態
   「美しい石切り場」  階層のありか
   アトリエの不在者  力のトポロジーとしての「部屋」
   語り手としての画家、そして語り手たち  クレーとリルケとハウ
   ゼンシュタインクレーとベックマンにおける神話的ノーテーション
    墜落/飛行する男性/女性 

あとがき

巻末附録
 パウル・クレー/年譜
 主要研究資料
 挿図一覧
 人名索引
著者略歴
前田 富士男(マエダ フジオ maeda fujio)
中部大学人文学部教授。慶應義塾大学名誉教授。 1944年生まれ。66年、慶應義塾大学工学部卒業、68年、同文学部卒業。 71年、同大学院修士課程修了。74年に同博士課程単位取得退学。神奈川県立近代美術館鎌倉館に勤務。ドイツ・ボン大学美術史研究所留学(DAAD)。北里大学教養学部勤務後、慶應義塾大学文学部助教授、教授を経て、現在に至る。 著訳書に、ゲーテ『色彩論・完訳版』(共訳、工作舎、1999年)、『伝統と象徴―美術史のマトリックス』(編著、沖積舎、2003年)、『パウル・クレー―絵画のたくらみ』(共著、新潮社、2007年)、『福澤諭吉と近代美術』(編著、慶應義塾大学アート・センター・ブックレット17号、2009年)など。
タイトルヨミ
カナ:パウル・クレー ゾウケイノウチュウ
ローマ字:pauru・kuree zoukeinouchuu

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