ほか
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定価:1,980円(1,800円+税)
判型:文庫
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内容紹介
作家・浅生鴨による責任編集の下で、「『五分』という単語を作品中に使うこと」だけを条件に、各分野の書き手19人が自由に書いた同人誌を文庫化。
小説、エッセイ、漫画、短歌、イラスト、インタビュー、パズルなど、幅広いジャンルの作品を多数掲載した文芸同人誌の枠を超えたアンソロジー集。
『朱に交われば赤くなるというけれども、どれほど朱い海の中を泳ごうとも、最後まで染まり切らずわずかに残る蒼こそが個人というものなのに、なぜか今僕たちは、みんなで寄ってたかってその残された蒼を朱く塗ろうとしている。それも悪意ではなく親切心で。個人を消し去ることが大切だと言わんばかりに、個人なんかでいては苦労するばかりなのだからというお節介な助言とともに。たぶん今の僕に必要なのは、切り離されることだ。どこにもつながらないことだ。個人として孤立し、誰にも理解されないまま孤独の中に打ち震える時間を丁寧に持つことで、ようやく僕は、かつて持っていたはずの、あの僕の蒼を取り戻すことができる。』
(浅生鴨「あの僕の蒼を」より)
小説、エッセイ、漫画、短歌、イラスト、インタビュー、パズルなど、幅広いジャンルの作品を多数掲載した文芸同人誌の枠を超えたアンソロジー集。
『朱に交われば赤くなるというけれども、どれほど朱い海の中を泳ごうとも、最後まで染まり切らずわずかに残る蒼こそが個人というものなのに、なぜか今僕たちは、みんなで寄ってたかってその残された蒼を朱く塗ろうとしている。それも悪意ではなく親切心で。個人を消し去ることが大切だと言わんばかりに、個人なんかでいては苦労するばかりなのだからというお節介な助言とともに。たぶん今の僕に必要なのは、切り離されることだ。どこにもつながらないことだ。個人として孤立し、誰にも理解されないまま孤独の中に打ち震える時間を丁寧に持つことで、ようやく僕は、かつて持っていたはずの、あの僕の蒼を取り戻すことができる。』
(浅生鴨「あの僕の蒼を」より)
目次
あの僕の蒼を/浅生鴨
五分だけの太陽/高橋久美子
五分マン/ゴトウマサフミ
ツーストローク/山本隆博
昼の個室に座って/永田泰大
啓蟄の日、きみに問う/野口桃花
そいつがルパン/ゴトウマサフミ
練習しているか/浅生鴨
ピンクの象が窓から/小野美由紀
生活/岡本真帆
坂井、殴る。/今野良介
5分で描いてみました①/ゴトウマサフミ
いつかの道を車で/浅生鴨
米ンドフルネス〜米粒の気持ち〜/山田英季
耳をすませど/スイスイ
五分後に会いましょう/浅生鴨
なにしよん/今泉力哉
□□を考える(問題編)/山下哲
5分で描いてみました②/ゴトウマサフミ
できたものしか見ない/浅生鴨
黒船襲来!/河野虎太郎
走馬灯をコントロールしたい/幡野広志
だから歌え/浅生鴨
季節違いにナイフ/よなかくん
特殊と一般/浅生鴨
浅生鴨さんに5分間で訊きたい50のこと/古賀史健
まだない/ゴトウマサフミ
北極星の日々/岡本真帆
クロスとダンヒル/河野虎太郎
リベットと鞄とスポーツカー/浅生鴨
どん兵衛四天王/ちえむ
東国の櫟/高島泰
著者一覧
五分だけの太陽/高橋久美子
五分マン/ゴトウマサフミ
ツーストローク/山本隆博
昼の個室に座って/永田泰大
啓蟄の日、きみに問う/野口桃花
そいつがルパン/ゴトウマサフミ
練習しているか/浅生鴨
ピンクの象が窓から/小野美由紀
生活/岡本真帆
坂井、殴る。/今野良介
5分で描いてみました①/ゴトウマサフミ
いつかの道を車で/浅生鴨
米ンドフルネス〜米粒の気持ち〜/山田英季
耳をすませど/スイスイ
五分後に会いましょう/浅生鴨
なにしよん/今泉力哉
□□を考える(問題編)/山下哲
5分で描いてみました②/ゴトウマサフミ
できたものしか見ない/浅生鴨
黒船襲来!/河野虎太郎
走馬灯をコントロールしたい/幡野広志
だから歌え/浅生鴨
季節違いにナイフ/よなかくん
特殊と一般/浅生鴨
浅生鴨さんに5分間で訊きたい50のこと/古賀史健
まだない/ゴトウマサフミ
北極星の日々/岡本真帆
クロスとダンヒル/河野虎太郎
リベットと鞄とスポーツカー/浅生鴨
どん兵衛四天王/ちえむ
東国の櫟/高島泰
著者一覧
著者略歴
浅生鴨(アソウ カモ asou kamo)
●浅生 鴨(あそう かも)
1971年、神戸市生まれ。作家、広告プランナー。2013年に「群像」で発表した初の短編小説「エビくん」が内外の注目を集め、日本文藝家協会編『文学2014』に収録された。著書に『中の人などいない』『アグニオン』『二・二六 — HUMAN LOST 人間失格 —』(いずれも新潮社)、『猫たちの色メガネ』(KADOKAWA)、『どこでもない場所』(左右社)、『雑文御免』『うっかり失敬』(ともにネコノス)、『面白い!を生み出す妄想術 だから僕は、ググらない。』(大和出版)など。『伴走者』(講談社)が第35回織田作之助賞候補となった。
今泉力哉(イマイズミ リキヤ imaizumi rikiya)
●今泉力哉(いまいずみ りきや)
映画監督。1981年、福島県生まれ。2010年『たまの映画』で映画監督デビュー。2作目の『終わってる』から一貫して恋愛映画をつくり続ける。代表作に『こっぴどい猫』『サッドティー』『退屈な日々にさようならを』『愛がなんだ』など。2020年、『mellow』『his』『街の上で』を公開。『街の上で』をつくれたことで少しだけ満足してしまっている。
岡本真帆(オカモト マホ okamoto maho)
●岡本真帆(おかもと まほ)
1989年生まれ。2015年頃から短歌をつくりはじめる。2017年の1年間、丸山るいとのユニット「村を燃やす」で短歌を発表。未来短歌会所属。
小野美由紀(オノ ミユキ ono miyuki)
●小野美由紀(おの みゆき)
文筆家。1985年生まれ。創作文章ワークショップ「身体を使って書くクリエイティブ・ライティング講座」主宰。著書に『路地裏のウォンビン』(U-NEXT)、『傷口から人生。〜メンヘラが就活して失敗したら生きるのがおもしろくなった』(幻冬舎)、『人生に疲れたらスペイン巡礼~飲み、食べ、歩く800キロの旅~』(光文社)、『ひかりのりゅう』(絵本塾出版)、『メゾン刻の湯』(ポプラ社)、『ピュア』(早川書房)ほか。
河野虎太郎(コウノ コタロウ kouno kotarou)
●河野虎太郎(こうの こたろう)
放送作家。人が喋る言葉を書く仕事を20年余。テレビのニュース・情報番組やラジオの音楽番組などを担当。ラジオ番組では喋る係も営むなど、放送が関わる物事に節操なく関与。放送史の研究、関連書籍の執筆も。最近手がけた本は『必聴ラジオ100』(三才ブックス)。今回、気の迷いからか初めて小説を書いてしまう。
古賀史健(コガ フミタケ koga fumitake)
●古賀史健(こが ふみたけ)
1973年、福岡県生まれ。ライター、株式会社バトンズ代表。『取材・執筆・推敲』『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(共著・岸見一郎)、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』ほか著書多数。2014年「ビジネス書大賞・審査員特別賞」受賞。構成に幡野広志さんの思いをまとめた『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)など。
ゴトウマサフミ(ゴトウ マサフミ gotou masafumi)
●ゴトウマサフミ
熊本在住。漫画家&イラストレーター。Eテレアニメ「くつだる。」原作担当。 「ほぼ日」のイヌネコアプリ「ドコノコ」にてマンガ「ドコノコノコト」連載中。
今野良介(コンノ リョウスケ konno ryousuke)
●今野良介(こんの りょうすけ)
1984年、東京生まれ。編集者。担当作に『会って、話すこと。』『読みたいことを、書けばいい。』『お金のむこうに人がいる』『会計の地図』『最新医学で一番正しいアトピーの治し方』『子どもが幸せになることば』(すべてダイヤモンド社)など。二女の父。好きな歌手はaiko。
スイスイ(スイスイ suisui)
●スイスイ
1985年、名古屋生まれ。エッセイスト。cakesコンテストをきっかけにデビュー。著書に『すべての女子はメンヘラである』(飛鳥新社)。とにかく元彼が好き。
高橋久美子(タカハシ クミコ takahashi kumiko)
●高橋久美子(たかはし くみこ)
作家・詩人・作詞家。1982年、愛媛県生まれ。音楽活動を経て文筆家に。主な著書に、小説集『ぐるり』(筑摩書房)、エッセイ集『旅を栖とす』(KADOKAWA)、『いっぴき』(筑摩書房)、詩画集『今夜 凶暴だから わたし』(ちいさいミシマ社)、絵本『あしたが きらいな うさぎ』(マイクロマガジン社)など。アーティストへの歌詞提供も多数。公式HP「んふふのふ」。
田中泰延(タナカ ヒロノブ tanaka hironobu)
●田中泰延(たなか ひろのぶ)】
1969年、大阪生まれ。ライター、コピーライター、青年失業家、写真者として多忙な日々を送る。レンズメーカーSIGMAのウェブマガジンSEINにて「フォトヒロノブ」連載中。著書に『会って、話すこと。』『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)
永田泰大(ナガタ ヤスヒロ nagata yasuhiro)
●永田泰大(ながた やすひろ)
1968年生まれ。ほぼ日刊イトイ新聞乗組員。さまざまなコンテンツを制作。イベントの企画や書籍制作も手がける。最近手がけた書籍は『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』(ほぼ日)
野口桃花(ノグチ モモカ noguchi momoka)
●野口桃花(のぐち ももか)
高知生まれ。普通のOL。旅行と美味しい物が好き。くだもの狩りで苺百個食べた女。怪獣飼育中。
幡野広志(ハタノ ヒロシ hatano hiroshi)
●幡野広志(はたの ひろし)
1983年、東京生まれ。写真家。2010年から広告写真家・高崎勉氏に師事、「海上遺跡」で「Nikon Juna21」受賞。作品集『写真集』(ほぼ日)。『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP研究所)、『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)、『なんで僕に聞くんだろう。』『他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。#なんで僕に聞くんだろう。』(幻冬舎)
山下 哲(ヤマシタ サトシ yamashita satoshi)
●山下 哲(やました さとし)
1962年生まれ。ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」、企画・編集。学生時代より演劇を続けながら、フリーライターとして約20年活動。雑誌などで膨大な数のクロスワードパズルを作成し、生活の糧としていた。44歳で東京糸井重里事務所(現・株式会社ほぼ日)に初就職。現在に至る。
山本隆博(ヤマモト タカヒロ yamamoto takahiro)
●山本隆博(@SHARP_JP)
フォロワー50万を超える、家電メーカー・シャープの公式ツイッター運営者。時にゆるいと称されるツイートで、ニュースやまとめ記事になることが日常に。企業コミュニケーションと広告の新しいあり方を模索しながら、日々ツイッター上でユーザーと交流を続けている。漫画家コミュニティ「コミチ」で連載も。
よなかくん(ヨナカクン yonakakun)
●よなかくん
1995年生まれ。文芸サークル「よるのさかな」ポンコツ主宰。気配を消すのが得意。戻し方は知らない。
ちえむ(チエム chiemu)
●ちえむ
兵庫県在住。在宅仕事をしながらイラスト、漫画を描く兼業漫画家。コミチにて「スパダリにゃんこ」連載中。2021年6月Kindle発刊『ツナとガリ』に寄稿。
山田英季(ヤマダ ヒデスエ yamada hidesue)
●山田英季(やまだ ひですえ)
1982年生まれ。料理家。POLAのオウンドメディア『MIRAIBI』にて「旅する料理人とおいしい話」連載中。著書に『にんじん、たまねぎ、じゃがいもレシピ』(光文社)、『かけ焼きおかず かけて焼くだけ! 至極カンタン! アツアツ「オーブン旨レシピ」』(グラフィック社)など。
大平虹綺(オオヒラ ニキ oohira niki)
●大平虹綺(おおひら にき)
1996年、東京生まれ。犬と絵本が大好きなデザイナー。
タイトルヨミ
カナ:アメハゴフンゴニヤンデ
ローマ字:amehagofungoniyande
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岡本真帆 最近の著作
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