( )
定価:1,980円(1,800円+税)
判型:四六
※地方・小出版流通センター扱い
書店在庫をチェック
内容紹介
文芸評論を書き始めて五〇年以上になるが、いまだに飽きることがない。思考力が枯渇しない限り、詩や小説や、思想を読み解くことに終わりというものはない。とはいえ、力の源が、無尽ということはあり得ない。実際、昨年の十月から今年の一月にかけて、書下ろし稿を書いていたのだが、その間、何度も躓かずにはいられなかった。さまざまな災厄が、私の思考を遮ったのである。
目次
序 泥にまみれた涙 ――竹内英典『伝記』
第一章 汚名を着せられた言葉 ――杉本真維子『皆神山』
第二章 公と私 ――青木由弥子『伊東静雄 ―戦時下の抒情』
第三賞 絶対的「無」としての「奴隷」――小池昌代『赤牛と質量』
第四章 生と死の循環 ――岡本勝人『海への巡礼』
第五章 コロナ・パンデミックの抒情 ――森川雅美『疫病譚』
第六章 重度の神と共に生きるということ ――宮尾節子・佐藤幹夫『明日戦争が
始まる「対話篇」』
第七章 母親からの疎外 ――藤井貞和『物語論』
第八章 抽象的な普遍性への貢献 ――大澤真幸『<世界史>の哲学 現代篇Ⅰ』
第九章 詩語の不可能性 ――田中さとみ『ノトーリアス グリン ピース』ほか
第十章 デタッチメントからアンタッチメントへ ――村上春樹『アンダーグラウンド』
から『騎士団長殺し』へ
第十一章 代わりに死んでくれる存在 ――大江健三郎『さようなら、私の本よ!』
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
ほか
第一章 汚名を着せられた言葉 ――杉本真維子『皆神山』
第二章 公と私 ――青木由弥子『伊東静雄 ―戦時下の抒情』
第三賞 絶対的「無」としての「奴隷」――小池昌代『赤牛と質量』
第四章 生と死の循環 ――岡本勝人『海への巡礼』
第五章 コロナ・パンデミックの抒情 ――森川雅美『疫病譚』
第六章 重度の神と共に生きるということ ――宮尾節子・佐藤幹夫『明日戦争が
始まる「対話篇」』
第七章 母親からの疎外 ――藤井貞和『物語論』
第八章 抽象的な普遍性への貢献 ――大澤真幸『<世界史>の哲学 現代篇Ⅰ』
第九章 詩語の不可能性 ――田中さとみ『ノトーリアス グリン ピース』ほか
第十章 デタッチメントからアンタッチメントへ ――村上春樹『アンダーグラウンド』
から『騎士団長殺し』へ
第十一章 代わりに死んでくれる存在 ――大江健三郎『さようなら、私の本よ!』
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
ほか
著者略歴
神山 睦美(カミヤマ ムツミ kamiyama mutsumi)
1947年1月、岩手県生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス分科卒。文芸評論家。2011年、『小林秀雄の昭和』で第2回鮎川信夫賞を、2020年、『終わりなき漱石』で第22回小野十三郎賞を受賞。その他の著書に『日々、フェイスブック』『吉本隆明考』『二十一世紀の戦争』『大審問官の政治学』『希望のエートス3・11以降』『日本国憲法と本土決戦』『「還って来た者」の言葉』『戦争とは何か』など多数。
タイトルヨミ
カナ:ドレイ ノ ジョジョウ
ローマ字:dorei no jojou
※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。
もうすぐ発売(1週間以内)
近刊:ランダム
※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。