近刊検索 デルタ

2022年3月31日発売

堀之内出版

出版社名ヨミ:ホリノウチシュッパン

ポストヒューマン・スタディーズへの招待

身体とフェミニズムをめぐる11の視点
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内容紹介
私たちはテクノロジーと不可分なポストヒューマンな時代を生きている。
テクノロジーは私たちの身体の内奥に入り込み、「人間」の存在を根底から揺さぶっている。

「人間」の再定義が求められている時代に、私たちはいかに身体とフェミニズムを思考すべきか。待望のポストヒューマン・スタディーズ入門書。
目次
目次

序 ポストヒューマン・スタディーズ―限界において思考すること 山本敦久


第1部 トランスジェンダー・アスリートと性別二元論

第1章 トランスジェンダー・アスリートのリアル 杉山文野
  日本社会で感じる“窮屈さ”
  どこまで行っても自分自身からは逃げられない
  そもそも「性」ってなんだ?
  性のあり方は目に見えない
  ホモソーシャルなスポーツ界
  アスリートのカミングアウトが少ない理由
  差別禁止に動く国際社会と根強い差別
  「多様性と調和」を実現できるか?

第2章 近代スポーツをゆるめ、解体する 岡田桂
  「ジェンダー」から「セックス」へ転換するスポーツ界
  近代スポーツという男性優位の土俵
  恣意的に決められるスポーツのあり方
  トランス女性アスリートを取り巻く議論の問題
  近代スポーツをゆるめ、解体する
  日本のジェンダー平等
  保守派によるジェンダー攻撃
  「ジェンダーフリー」をめぐる混乱
  これからのトランスジェンダーをめぐる運動

ディスカッション


第2部 サイエンス・スタディーズから考える「フェムテック」

第3章 「フェムテック」とは何か?―その可能性と抱えるジレンマ 渡部麻衣子
  「フェムテック」とは何か?
  何が新しいのか?
  テック系イノベーションの「女性化」
  女性の身体の再発見
  フェミニズムとフェムテック
  「生理の貧困」とフェムテック
  市場原理によって社会課題を解決するときのジレンマ
  女性の規範を強化してしまうおそれ
  「女性の身体」をどのように定義しているのか
  ポストヒューマン時代におけるフェムテックの可能性

第4章 フェムテックは「科学技術への市民参加」のきっかけになりうるか? 標葉靖子
  フェムテックが持つ、科学と社会をつないでいく可能性
  「境界上」に存在するフェムテック
  ツイッターからみえるフェムテックの捉え方
  フェムテック・ビジネスの場となるインスタグラム
  成長戦略に位置づけられるフェムテック
  走りながら考えるフェムテックと社会の関わり
  「科学技術と社会」という視点
  関心のない人たちにどうアプローチするか?を考える
  フェムテックについて考えるさまざまな授業
  フェムテックを議論するときの落とし穴と可能性
  「科学技術と社会の対話」の現場
  テクノロジーだけで課題を解決するのか?
  「女性のため」を問い直し、価値観を変容する
  「科学技術への市民参加」としてのフェムテック

第5章 「わかりやすい」フェムテックが抱える落とし穴 隠岐さや香
  多様なフェムテックの「わかりやすさ」
  「わかりやすさ」が持つ罠
  保守派はなぜフェムテックに飛びついたのか?
  資本主義への取り込み、擬似科学への接近

ディスカッション


第3部 女の子たちのメタモルフォーゼ ―シンデレラテクノロジーのその先へ

第6章 「シンデレラテクノロジー」はどのように生まれたか? 久保友香
  バーチャルな外見を持つようになった人々
  どのようにバーチャルな外見を獲得してきたのか?
  コンピュータで「美人顔」を作ろう。
  美人画の歴史を一〇〇〇年以上さかのぼり「美人顔」に迫る
  「美人画」の歴史から見えてきた真実
  プリクラを使って「美人」の変化を探る
  プリクラを使う女の子たちは、何を求めているのか?
  “盛り”を褒められたい!
  シンデレラテクノロジーの3つの分野
  新装置を開発し女の子が求める姿の数値化に挑戦
  日本は「シンデレラテクノロジー先進国」?

第7章 自分の身体を愛でる/取り戻す体験――人間ラブドール製造所 関根麻里恵
  「シンデレラテクノロジー」
  「ラブドール」が担う役割の変容
  ラブドールを鑑賞する女性たち
  なぜラブドールになりたがるのか?
  「人間ラブドール」になってみた。
  「内部的差異化」と「外部的類似性」
  「人間ラブドール」になった人々の思い
  性的対象化の問題

第8章 シンデレラテクノロジー研究が抱える危うさと可能性 田中東子

ディスカッション


第4部 生殖技術を問い直す

第9章 生殖と身体のテクノロジーをめぐる統治性 山本由美子
  「普遍的人間」というモデル
  二極化する生殖補助技術
  生殖と身体めぐる統治性
  NIPTをめぐる統治性
  バイオ資本主義と認知資本主義
  バイオテクノロジー研究/産業と人体組織
  ヒト胚と胎児組織の来し方
  あらたな「サイクル」の展開
  それでも/だからこそ思考可能性をひらく

第10章 生殖技術の現在地 重田園江
  なぜ不妊治療を取り上げるのか?
  不妊治療への保険適用拡大が抱える問題
  不妊治療はどのようにおこなわれているのか?
  女性への負担と身体の医療化
  出生前診断・着床前診断とゲノム編集
  先端技術が開く可能性と現実

ディスカッション


第5部 〈ポスト〉の思想

第11章 ポストヒューマンの後に誰が来るのか? 門林岳史
  そもそも〈ポスト〉とは何か?
  ポストヒューマンに抗して
  ユートピアか、ディストピアか
  ポストヒューマニズム、ポストヒューマニティ、ポストヒューマニティーズ
  〈ポスト〉という接頭辞の逆説性
  ポスト-ポストモダニズム?
  主体の死
  主体の後に誰が来るのか?
  ドゥルーズ、デリダが論じた「主体」
  ポストヒューマンの後に誰が来るのか?

ディスカッション


おわりに ポストヒューマン時代の身体とフェミニズムを考える 竹﨑一真
  ポストヒューマン化する社会
  ブライドッティの「ポストヒューマン」論
  自然-文化の連続体
  ポストヒューマン・フェミニズム
  テクノロジーと身体をめぐる三つの論点―ポストヒューマン・フェミニズム・スタディーズ
  社会的側面
  環境的側面
  技術的側面
  おわりに―ポストヒューマン・スタディーズへの招待
著者略歴
竹﨑 一真( )
山本 敦久( )
杉山 文野( )
岡田 桂( )
渡部 麻衣子( )
標葉 靖子( )
隠岐 さや香( )
久保 友香( )
関根 麻里恵( )
田中 東子( )
重田 園江( )
山本 由美子( )
門林 岳史( )
タイトルヨミ
カナ:
ローマ字:

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