1.発売前の反応はいかがでしたか？

「近刊検索デルタ」では、ほとんどアクセスを集められませんでした。語学書や学参などは、「すごく売れた教材の続編や姉妹編」などを除くと、元々事前告知の効果が薄いようです。今回の一冊は、けっこう売れていた教材の改訂版なので、もう少し事前のアクセスが欲しかった。とはいえ、近刊検索デルタでのアクセスは少なかったものの、読者からの事前予約も書店さんからの事前指定も、通常の新刊より多く集まりました。そういう意味では発売前の反応は良かったです。

2.発売後の読者や書店からの反響をお聞かせください。

語学書でも、一般的なベストセラーと同様、立ち上がりから一気に売れるものはあります。ですが、通常は、ゆっくりと時間をかけて売上を伸ばしていきます。「改訂版」は、以前の本と入れ替わりになるわけですが、読者の方々に向けて告知するのが大きな課題です。この本についても、そのあたり、やや告知が足らず、改定前の本の評判を引き継ぐのに苦労しています。

3.本書に続く企画などの予定はありますか？

TOEIC関連の教材は語学書の出版社であれば出さないわけにはいきません。語研では「新形式」や「L&R」に対応したTOEIC教材の刊行が遅れておりました。ですが、今年2月には『TOEIC L&Rテスト実戦600問模試 』（ポール・ワーデン著)を刊行いたします。その際、本書も一緒に販促をかけるわけですが、そのあたりでようやく「改訂しました」という告知が追いつくのではないかと期待しています。

4.増刷の予定などがあれば、さしつかえのない範囲でお知らせください。

2017年8月の刊行後、2018年4月に増刷（第2刷）いたしました。次の増刷（第3刷）は、早ければ本年（2019年）の春頃、遅くとも秋までにはなんとかなりそうです。上でも触れましたが、2月の新刊と合わせて販促をかけることになるので、予想より早い段階での増刷もあるかも知れません。この本はかなり「薄い（売れている理由のひとつ）」ため、書店の棚に入ってしまうと目立たないという弱点があります。新刊と合わせての販促で平積や面陳（棚で表紙を見せるように並べること）が確保できると、急に売上が上がる可能性があります。なので、「少し早めの増刷もあるかも」と期待しています。

5.この本を読まれた読者にオススメしたい本はありますか？

小石先生といえば、アルクから刊行されている『TOEIC(R) TEST 英文法 出るとこだけ!』が有名です。語学学習者の皆様からの評価も高く、強くオススメできる教材です（蛇足ですが、こちらも「薄い」ので、書店の棚でやや探しにくいという弱点が）。もう一点は、洋書で、『Basic Grammar in Use』です。「小手先のテクニックよりも正攻法で英語をしっかりと学び直したい」という方は是非。最新の第四版は以前の版と表紙がガラッと変わりましたが、中身は相変わらず素晴らしいです。こういう教材を語研からも出してみたいです。

今回は特別編ということでお送りいたしました。来月は通常に戻るはずです。

「発売してから、どうですか（仮）」では、今後も、発売前に話題を集めた本の発売後を追いかけます。次回は2月中旬公開予定。ご期待ください。