近刊検索 デルタ

発売してから、どうですか(仮)

近刊検索デルタで発売前に話題になった本の書店や読者からの反響や、発売後の売れ行きなどを追っかけます。月イチ更新(予定)
今回は、2018年7月に注目を集めた一冊です。

第六回 太郎次郎社エディタス『動きが脳を変える 』アナット・バニエル

1.発売前の反応はいかがでしたか?

著者のはじめての邦訳であるため、 もともと知っている方が著者名で検索した際の露出が高かったことと、 なによりSNSなどで訳者が積極的に宣伝してくださったことで、 ウェブでのリーチそのものは弊社の刊行物のなかでは良かったほうだと思います。 オンライン書店からの事前注文もまずまずありました。 しかし、リアル書店からの反応は正直言ってあまり良くありませんでした。 翻訳書であり、はじめての邦訳であったことで実績がないこと、 弊社が実用書をあまり刊行していないことや、 直球でわかりやすいタイトルでなかったことなど、 要因はいろいろだと思います。

2.発売後の読者や書店からの反響をお聞かせください。

著者を知っていて関心があれば、待ち望まれた邦訳であるので、 手堅く売れるだろうと考えており、実際、予測の範囲内で動いていました。 それが、刊行2ヶ月後、徐々に某オンライン書店で売上を伸ばしていき、 ジャンル1位をとってからは3ヶ月近くに渡ってランクをキープし、 それに合わせて、リアル書店での動きも活発になったことで、3度重版しました。 特別オンライン書店向けのアクションを取ったわけではなく、 売上上昇の要因について予想は立てていますが、 はっきりとした理由は未だにわかりません。 原著のイラストを日本向けに描き起こすなど、 しっかりと作り込んでローカライズしたことも功を奏したと思います。

3.本書に続く企画などの予定はありますか?

著者のこれまでの著作2冊を同時に刊行したため、予定はありませんが、 読者がまだまだいると考えて、さらなる売りのばしの方策をいくつか検討しています。

4.増刷の予定などがあれば、さしつかえのない範囲でお知らせください。

10月〜12月にかけて1ヶ月おきに重版し、現在4刷。 どの刷も通常のタイトルに比べて多めに重版していましたが、 4刷はかなり増やして重版しました。 1月に入ってからすこし勢いは落ち着いていましたが、 2月に入ってからまた伸びてきているところで、 まだ重版ができる見込みはあると考えています。

5.この本を読まれた読者にオススメしたい本はありますか?

本書と同時刊行した『限界を超える子どもたち』は著者の原点とも言える書籍で、 じっさい、本書を読んだあとに購入していただいてるようで、こちらも1度重版しました。 ノンフィクションタッチで読みやすく、アナット・バニエル・メソッドの 理論的な背景をより深く知りたい方にはぜひ手にとっていただければと思います。

太郎次郎社エディタスのYさん、ありがとうございます。既に4刷で、これからもますます広がりが生まれそうです。素晴らしい。

「発売してから、どうですか(仮)」では、今後も、発売前に話題を集めた本の発売後を追いかけます。次回は3月中旬公開予定。ご期待ください。

動きが脳を変える

活力と変化を生みだすニューロ・ムーブメント

アナット・バニエル 著/瀬戸典子+伊藤夏子 訳

2017年7月発行

978-4-8118-0831-4

太郎次郎社エディタス

限界を超える子どもたち

脳・身体・障害への新たなアプローチ

アナット・バニエル 著/伊藤夏子+瀬戸典子 訳

2018年7月発行

978-4-8118-0830-7

太郎次郎社エディタス


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